戦争に反対する在日ロシア人の訴え
9.24渋谷 ウクライナに平和を ロシアに自由を 戦争動員反対
9月24日午後2時から、東京・渋谷ハチ公前で「戦争に反対する在日ロシア人」が「ウクライナに平和を ロシアに自由を 戦争動員反対」を十数人でアピールした。ロシア国旗ではなく、「白・青・白」の平和を願う旗を掲げた。
9月21日、ロシアのプーチン大統領はウクライナ侵攻を巡り、30万人の部分動員令を発表した。モスクワなどロシア全国で抗議デモが起きて、1400人以上が拘束された。
プーチン政権は拘束者に対して、「即時に徴兵に応じるか、さもなくば10年の懲役を受けるか決めろと迫っている」。逮捕者は翌日には兵役につかされているという。ノービザで出国できる空港や国境に押しかける若者が続出しているとの報道もされている。
そして、ウクライナ東部のロシアの占領地で「ロシア併合を求める住民投票」が強行されている。ロシア領土に組み込まれた地域をウクライナ軍が攻撃すれば、ロシア領土への攻撃とみなし、「核攻撃」も辞さずとプーチンは脅しをかけている。
ロシア人は
戦争望まず
こうした状況を受けて在日ロシア人たちが「ロシア人は決して戦争を望んでいない。住民投票は認められない。他国の領土を奪ってはならない。プーチンの独裁に反対する。無意味な戦争に動員されたくない。大切な家族を守るために立ち上がった」と訴えた。「タタール人 戦争反対 クリミア併合はもう二度と繰り返して欲しくない ウクライナ平和を STOP WOR」というプラカードも掲げられた。 当日配られた日本語の訴えを以下に紹介する。 (M)
私たちは戦争
で死にたくない
日本に住む私たちロシア人は、さまざまな理由でこの国に来ています。異文化を受け入れたいと思った人。仕事のチャンスに恵まれた人。現在のロシア政府のイデオロギーに耐えられなかった人。今、ロシア政府によって始められたウクライナに対するひどい戦争はとても卑劣で、我々はこの悲劇を黙って見ているわけにはいきません。
我々ロシア人は、この戦争を決して望んでいなく、ウクライナ領のルハンスク、ドネツク、ヘルソンの占領は望んでいません。そして、占領地の住民投票の支持はしなく、認めません。自国民に自由で正直な投票を与えない政府は、他国の領土を奪うことを決してしてはいけません。
私たちは、ロシア政府の行動を非難しています。プーチンの独裁や行動とは一緒の括りで見られたくありません。私たちは、私たちが世界平和を願う同盟者であると世界に認識されることを望みます。
私たちは、ロシア連邦の領土で国民が部分的に動員された最近のニュースに恐怖を感じています。プーチンの演説は、国に対する利己的な権力を守るために行われた情報操作に過ぎません。ロシア国民は、無意味な戦争のために捨てられる政府の駒ではなく、自分の命、家族、信念を持った人間なのです。動員発表以来、大規模な抗議行動が始まっています。私たちは、ロシア政府の行動に全面的に反対し、ロシアにいる親族、家族、大切な人たちを守るために立ち上がました。
また、ロシア国民を保護し、プーチン政権に反対し投獄されている政治家アレクセイ・ナワリヌイの自由を要求します。現在、彼は弁護士と顔を合わせることすら禁じられており、二人の間のガラスにはテープが貼られ、顔を見ることすらできません。弁護士が書類を渡すこともできない状況です。他の受刑者は、ナワリヌイを見ることも禁じられています。また、ナワリヌイは服のボタンを外し、「人の肉は戦争に使うべきではない」と発言したことで、常に理不尽な懲罰を与えられています。私たちは彼の状況に恐怖を感じます。
プーチンの人質である限り、彼の身は常に危険にさらされていることを人々に知って欲しいです。私たちの抗議活動に参加し、協力してくれた、すべての日本国民に深く感謝します。表現の自由は、私たちの母国では否定されている権利です。平和的な抗議行動を行える日本。
私たちの感情を表現する自由を与えてくれたことに感謝しています。また、プーチンの軍隊として戦いたくないロシア人に、日本で難民資格が取得できる事も要望しております。一人でも多くの命が救われるよう、どうかご協力をお願いします。
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