9.23安倍元首相の「国葬」中止を求める広島集会
岸田首相は安倍国葬をやめよ!
デモの400人、岸田事務所に抗議
安倍元首相の「国葬」中止を求める広島集会は、司会の貴田月美(アイ女性会議)さんの開会あいさつで始まった。「国葬反対の声は、どの世論調査を見ても過半数を超えています。7年前、安倍政権によって安保法制が強行採決されました。私も何度か国会議事堂まで行き座り込みました。本当に悔しい思いをしました。東京での先日の9月19日の行動では1万3千人の人々が集まり、「国葬」反対の声をあげました。9月27日の「国葬」当日まで反対の声をあげ続けましょう。岸田首相のお膝元で大きな声を集めていきましょう」。
世論はこぞっ
て批判の訴え
デモ呼びかけ人の3人の方から発言があった。小武正教(念仏者九条の会)さんの発言は以下。
呼びかけ人の念仏者九条の会の小武正教です。私は浄土真宗本願寺派の三次の西善寺の住職です。岸田首相も本願寺派の門徒。「親鸞さんの門徒なら、国葬を中止せよ」と直接説教したいのですが残念ながら西善寺の門徒ではありません。
さて、人の死に「追悼をするか、しないか」。追悼するとしても「如何に追悼するか」は極めて個人の内面に深く拘わること、それを国が主催者となって行うことはとんでもない。「思想信条の自由・信教の自由」を大きく侵害するものです。
安倍晋三元首相 追悼文
天上天下 唯我独尊
国家などにほめられたりするところに、人間の名誉があるのではありません。
私は今日まで平和憲法の徹底こそ、戦前の侵略戦争を産み出した日本の土壌を作り変える叡智と考え、仲間とともに活動してきました。ですから私はあなたの発言・行動には大きな関心を寄せ、「安倍9条改憲NO」「安倍政治を許さない」のプラカードも掲げてきました。しかし、平和で平等な社会を求めてきた者として、さらには一人の宗教者として、山上徹也青年にあなたへ銃の引き金を引かせてしまったことに、今、無念の思いを抱いています。
俗名 安倍晋三 戒名 紫雲院殿 政譽清浄晋寿(せいよしょうじょうしんじゅ)大居士。
釈迦もビックリ13文字
2006年 第一次安倍内閣、国家像として掲げたのが「美しい国」、奇しくも日本統一教会の初代会長で国際勝共連合会長が説いていたのが「美しい国」。
あなたは、戦前、「非戦・平和」の立場をとった父方の祖父・安倍寛ではなく、母方の祖父・岸信介以来の人脈と、「敗戦の無念」の思いを継承。
それは、敗戦の事実に向き会うことができず、敗戦を終戦と言い換え、明治以来の侵略戦争の戦争責任、謝罪・補償をあいまいにし、戦前と地続きのままに今日まで受け継がれてきた「歪んだ情念」、その「情念」が産み出した呪文こそは、「憲法改正」。あなたはそこに逃げ込んだ。
「因果は巡る糸車、巡り巡って風車」 2022年7月8日、恨みの銃弾によりいのちを落とす。
享年69歳なり。
「安倍晋三 総理大臣として為せしこと閻魔帳」(略)
あなた「安倍晋三」が呪縛された呪いを解くためにはまず、あなたの為にいのちを奪われ、人生を壊された人たちの名誉の回復がなされなければなりません。
そして、あなたが最も敵視し、その内実をこわし続けた「平和憲法」の中味を立て直し、日本社会そして世界に具体化するところにはじめてあなたの呪いの呪縛は解けるのであります。
あなたと同じ時代を生きた私は、あなたが行ったことを決して忘れず、あなたが壊してしまった日本社会と他国との友好関係を作り直していく為に微力を尽くすことを述べ、追悼の言葉とします。 9月23日 親鸞門下 釋 正教 慎んで申す
女性の人権破
壊の安倍政治
岡原美知子さん(日本軍「慰安婦」問題解決ひろしまネットワーク事務局長)の発言要旨は以下。
第一次安倍政権の教育基本法の改悪に始まる教育現場への攻撃について振り返った。ジェンダーフリー教育へのバッシングの背後に統一教会と安倍政権の関係があったことを指弾した。さらにアジア侵略戦争を正当化してきて全く反省せず、日本軍「慰安婦」問題の根本的解決を阻んできた安倍政権の政策が、そもそも教科書から「慰安婦」との文言すら消すという、その徹底的に反動的な姿勢を糾弾した。女性活躍との看板だけで実態は女性の人権を尊重しない。数々の憲法違反、民主主義の破壊、憲法改正を掲げ、戦争のできる国への政治を行ってきた。彼のせいでどれだけ生きづらい社会になってきたか。この「国葬」に破格の国費が使われようとしている。「国葬」に反対しよう。
恥を知らない
彼の政治姿勢
山田延廣さん(広島県市民連合代表)。
つい先日、広島弁護士会は「安倍元首相の国葬に反対する会長声明」を発表し、内閣総理大臣、衆・参議長、関係各位に送付した。その広島弁護士会で奮闘している山田弁護士の発言要旨は以下。小武さんの話を聞いていて安倍さんのしたことをふりかえると、本当に恥を知らない人間ほど強いものはないと感じる。「国葬」がなぜ憲法違反なのか2点を言いたい。第1に「法律による行政の原理」(憲法73条1号)、すなわち、行政の法治主義に反している。立法機関を無視して、法的根拠なしに閣議決定だけで何をしてもいいとはならない。第2に、「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基づいて、これを行使しなければならない」(憲法83条)とする財政立憲主義の原則からしても到底、許されないものである。
続いて「国葬」に反対する立憲野党の各政党を代表して、以下の3人の方が、それぞれの批判的観点から「国葬」反対の発言を行った。
若林新三さん(立憲民主党広島県連合会副代表)、村上昭二さん(日本共産党広島県員会委員長)、檀上正光さん(社民党広島県連合代表)。新社会党広島県本部執行委員の齋尾和望さんは間に合わず紹介のみとなった。
司会の貴田さんがシュプレヒコールの音頭を取った。「安倍元首相の「国葬」を中止せよ」「岸田首相は安倍国葬をやめよ」
次に、9月27日「国葬」当日の3件の抗議行動の案内をした。
国葬抗議デモ
に400人参加
先頭に「岸田首相は安倍国葬をやめよ」の横断幕が風になびく。デモ隊列の先頭は「安倍元首相の『国葬』中止を求めます」の横断幕を持つ呼びかけ人、2列目には政党関係者。第1梯団に平和運動センター加盟労組の広教組、全水道、スクラムユニオン等の組合員の姿や、県労連加盟労組の郵政産業労働者ユニオン等の組合員の面々、「アイ女性会議」幟旗、社民党「国葬反対」幟旗、「政治と旧統一教会徹底解明」社民党幟旗、「安倍元総理『国葬』反対!念仏者は誰の『国葬』にも反対です」の横断幕。河井疑惑をただす会の幟旗。「野党共闘で政治を変えよう」市民連合の幟旗など。第2梯団の先頭には安倍元首相「国葬」の中止を求める緊急行動(憲法と平和を守る広島共同センター)による「国葬反対 岸田首相は国民の声を聞け」の鮮やかな横断幕。400人のデモであった。到着地の岸田事務所があるビルの前で立ち止まり、シュプレヒコールを唱えた後、解散した。(久野成章)
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