9.27「弔意」の強制はゴメンダ
安倍国葬など認めないぞ!
政権の「美化」なんか拒否
9月27日、安倍元首相の『国葬』に反対する実行委員会は、安倍元首相国葬反対9・27国会正門前大行動を行い、1万5000人が参加した。
集会は、国葬と同時刻(午後2時)対抗行動として始まり、参加者全体で「安倍元首相の国葬反対! 黙とうを強制するな! 哀悼を強制するな! 弔意の強制許さない! 国葬で税金使うな!」などのコールを武道館に向けて突きつけた。
菱山南帆子さん
が厳しく批判
主催者あいさつを菱山南帆子さん(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)が行った。
「武道館で行われていることは自由民主党のお葬式だ。自由も民主も捨て、カルト政治家を祀り上げる、カルト依存の政党となった。静岡で大豪雨被害で断水が続いているにもかかわらず、武道館周辺の道路を封鎖し、大量の警察や自衛隊を動員し、国葬を強行する。これが自民党の本質だ。日本の政治を戦争に向かわせ、社会を差別排外主義に染め上げてきた根源に自民党とカルト集団統一教会との構造的癒着があった。その癒着のキーマンが安倍元首相だ」。
さらに「安倍首相は、圧力外交、軍拡により東北アジアに緊張をもたらした張本人だ。安倍政権の8年8カ月を美化することは絶対に許さない。形だけの国葬が強行されているが、その内実は完全に破綻している。私たちはこの闘いにおいて根本的に勝利した。岸田政権支持率は危険水域になっている。岸田内閣を打倒しよう」と訴えた。
国葬は帝国
憲法の遺産
立憲野党国会議員から福島みずほ参議員議員(社会民主党党首)、近藤昭一衆議院議員(立憲民主党)、志位和夫衆議院議員(日本共産党委員長)、くしぶち万里衆院議員(れいわ新選組)が発言し、伊波洋一参議院議員(沖縄の風)のメッセージが紹介された。
「市民から」の発言。
田中優子さん(前法政大学総長)は、「民主主義と人権は、不断の努力なしには実現できないという時代になった。国葬は大日本帝国憲法の遺産だ。国葬は天皇が家臣である政治家を送るために行ってきた。この時代にやるということは、国会の軽視、国民の無視、民主主義の破壊だ。国葬は権威と権力を与える。不断の努力を怠ったらファシズムへの道だ。それは始まっているのかもしれない。民主主義の破壊の兆候をみつけ、闘っていかなければならない」と発言。
坂手洋二さん(劇作家)は、「33年前、昭和天皇が死んだ時、自粛を強制された。自粛に反対するために共に騒ぐことを決め、96時間、京都大学で騒いだ。大喪の礼の時は、新宿でイベントをやった。路上では秋の嵐がやった。その時考えたことは、昭和天皇の戦争責任をとらせていないことや政教分離がなされていないことだ。今、日本は貧乏な国になろうとしている。防衛費を倍にすると言っている。アメリカの財布として日本があったが、今は見放されそうだ。選挙で政治を変えよう」と訴えた。
戦争国家への
道を拒否する
小室等さん(フォークシンガー)は、「かつて伊丹万作(映画監督)が『戦争が終わって、私は戦争に加担していないという人たちはたくさんいたけれど、私が戦争をやったんだという人には1人も会ったことがない』と言っていた。つまり、戦争を仕向けていったのは一般市民だった、そのことを忘れていると言っていた。私が今日、ここに来たのは戦争ができるようにしむけていった安倍晋三がやったことを賛成するわけにはいかない。賛意、弔意をしない。戦争に加担する市民の1人になりたくない。その意志を皆さんに伝えたくてここにやって来ました」と述べ、「抵抗と闘い」を唄でアピール。
家父長制固執
の安倍政治!
栗田隆子さん(著述業)は、「カトリック信徒ですが、もっと政教分離をもっと言ってくればよかったと反省している。山谷えり子は、安倍晋三と共に超タカ派議員、旧統一教会と自民党を結ぶキーパーソンだ。ジェンダー平等政策に妨害してきた人だ。この人はカトリックの信者だ。なぜカトリックが統一教会と結びつくのか。日本のカトリックは第二次大戦中、『祖国に対する信者のつとめ』を出して国家神道と戦争に同意してしまった。敗戦後、今日にいたってもカトリック教会はこの指針を撤回していない。こういう背景がある」。
「なぜ保守派は伝統的な家族観を重視するのか。性別によって上下があり、男は偉いとか、女は男をたてる存在とか、男女以外のカップルを許さないとかの家父長制のために手放したくないからだ。フェミニズムやジェンダーのことを学んで、その力を感じてほしい」。
ミン・スイさん(在日ビルマ市民労働組合会長)は「安倍元首相の国葬に2300人の国民を殺したミャンマー国軍の人物を参列させようとしている。私たち決して許すことはできない」と糾弾した。
さらに発言は、梁澄子(ヤン・チンジャ)さん(日本軍「慰安婦」問題解決全国行動共同代表)、小武正教さん(念仏者九条の会事務局長)、五野井郁夫さん(高千穂大学教授)から行われ、「国葬」反対と岸田政権批判を行った。
最後に再度、「国葬」が行われている武道館に向けて抗議のコールを続けた。
(Y)

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