第2次韓国サンケン闘争終結報告集会

10.17 団結と命がけの闘いを貫徹
闘いは終わったわけではない

日韓労働者が最後まで連帯した闘い

 「組合員の団結と命がけの闘い、そして日韓労働者連帯の力で7月6日に急転直下の妥結を実現しました」。
 司会の全労協全国一般の中原さんの第一声で、第2次韓国サンケン闘争終結10・17報告集会が始まった。日本教育会館の会場は、集会開始前から200人ほどの参加者で満杯になった。この日の集会の主催は、民主労総金属労組慶南支部韓国サンケン支会と韓国サンケン労組を支援する会だ。韓国からも5人の組合員が参加した。
 開会のあいさつは、渡辺全労協議長が行った。渡辺さんはコロナによる影響を受けながらも、約2年間の第2次韓国サンケン闘争を振り返りながら、命がけの組合員の闘いと、日韓労働者と市民がそれを最後まで支えて連帯してきた闘いの意義を強調した。さらに韓国サンケン闘争を根底から支えた社会的な力は、韓国の民主労働運動と市民連帯社会の存在であることを指摘した。「労働運動が弱体化している日本では、韓国労働運動から学び直すことが必要だ。尾澤裁判闘争も勝ち切っていこう」と訴えた。
 続いて、2年間にわたって日本と韓国で闘われてきたそれぞれの現場での「闘いの記録」が上映された。ビデオの最後に、金属労組委員長と民主労総慶南地域本部長からそれぞれ連帯と、日本の仲間たちへの感謝のメッセージがあった。
 経過報告は支援する会事務局次長の尾澤さんが行った。闘いの成果と意義について、日韓労働者民衆の連帯で勝利することができたこと。勝利の1点で結集して、連帯闘争が日本全国に拡大し、日本での弾圧に対する日韓の支援が広がったこと。そして何よりも、労働者の権利と、人間としての尊厳をかけた闘いに勝利することができたことだと、報告を締めくくった。

韓国の仲間が
熱き思いを語る
 割れんばかりの拍手の中、韓国サンケン労組の仲間たち5人が登壇する。全員がマスク姿なのが残念だが、それぞれが思いを込めて発言する。
 「本当にありがとうございましたの一言に尽きます」。「死ぬ日までみなさんの心からの連帯を忘れません」。「コロナという難しい状態の中で闘争できたのも、日本での連帯闘争があったからです」。
 最後に、労組の支会長であり現在、民主労総の副委員長を務めるキム・ウニョンさんは、2年間の闘争を振り返りながら発言する。彼女は命がけの苦しかった闘いと、日韓労働者の熱い連帯を思い浮かべながら、何度も涙を流して発言を続けた。多くの集会参加者も目頭を熱くする。
 「闘争は韓国サンケン労組だけの勝利だとは思っていません。会社の廃業攻撃とどうすれば闘えるのか、本当に悩みました。しかし、コロナの中で日本の連帯運動の力が、韓国の労働運動を動かしました。どんなに苦しい時も、日本の連帯運動があったからこそ頑張ることができました」。「工場には戻れませんでしたが、みんながひとつになって闘うことができました。これからも頑張って労働運動をやっていきます。裁判闘争も続いています。闘いは終わったわけではありません」。涙の日韓労働者連帯のなかで、韓国の仲間たちに熱き拍手が送られた。
 その後、韓国民主労総から尾澤さん夫婦に対して感謝杯が、支援する会にも感謝の盾などが手渡された。また会場では、金属労組の帽子、サンケン労組のハチマキ、記念のスカーフ、バッジが集会参加者に配られた。埼玉市民の会とノレの会の歌の後、11月9日に浦和地裁で始まる第1回公判に向けて、弁護士からの報告を受けた。5月に予定されている第4回公判には、被告側の証人としてキム・ウニョンさんの出廷も予定されている。
 集会の最後に、JALとユナイテッドの争議団と、埼玉市民の会から発言を受けて、鳥井事務局長による団結がんばろうで集会を締めくくった。 (R)

弾圧に抗して勝利は勝ち取られたことを確認(10.17)


 
 

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