集会案内「11.12東京トランスマーチ」

トランスジェンダーへの差別・排除に「NO」の意思表示を
主催:TransGenderJapan

第2回「東京トランスマーチ」開催概要
■マーチ
開催日:11月12日(土)
集合時間:13時30分
出発時間:14時〜
集合場所:「新宿中央公園 水の広場」
■スピーチイベント・ブースエリア
開催時間:10時〜16時頃
開催場所:「新宿中央公園 水の広場」

 トランスジェンダー啓発月間に合わせてプライドを掲げ、トランスジェンダーの意思表示を行うマーチとして2021年から開始。第1回目は11月20日の「トランスジェンダー追悼の日」に開催され、500人近くのトランスジェンダー当事者、LGBTQ+当事者、アライ(ally=「仲間」や「同盟」を語源とし、セクシュアルマイノリティー当事者を支援する人々を指す)の人たちなどが参加した。
 第2回目となる今年はクラウドファンディングを募集し、目標額の200万円を達成。開催日程を11月12日に変更したものの、さらに規模を大きくしてステージやブースを出店する。
 昔よりもLGBTQ+についての認知が広まる一方で、日本でトランスジェンダーが法的に性別を変更するためには、「18歳以上であること」「現在、結婚していない」「未成年の子どもがいない」「生殖腺や生殖機能がないこと(いわゆる手術要件)」など、国際人権法に違反する人権侵害的な要件が今もなお強いられている現状がある。
 国際基準と日本の法律との間には明らかな隔たりがあり、国際機関からの指摘も受けている。2010年代から、WHОや欧州人権裁判所などの機関が「性別を変更するために生殖能力をなくす手術を課すことは人権侵害である」との判断を出し(1)、WPATH(世界トランスジェンダー健康専門家協会)も日本政府に書簡を提出した(2)。
 またSNSやメディアでは、「トランスジェンダーの人権を認めると性犯罪が増える」「女性の安全が脅かされる」など、トランスジェンダーの存在と犯罪を直接結びつけるような差別的な言説が広がりを見せている。ここ数年で国際的にもトランスジェンダーを標的にした殺害が年々増えており(3)、国内外でトランスジェンダーの自殺に対するハイリスク性(4)や、自殺傾向の増加(*5)も指摘されている。
 そういった背景から、就学・就労、公共施設の利用時など、日常生活の中で偏見や暴力に晒される危険を感じているトランスジェンダー当事者は多い。大変切実な問題にも関わらず課題の周知や法整備が滞っている状況を、正確に理解し連帯するアライの人たちが当事者とともに声を上げる試みは、「トランスジェンダーの人権擁護」や「本当の意味でトランスジェンダーが差別されない社会の構築」への第一歩につながるだろう。
 トランスマーチに参加することで、世の中にトランスジェンダーという人たちが存在すること、さまざまな事情で参加できない人にも味方であることを表すことができる。トランスジェンダー差別・排除に「NO」と意思表示したい人は、それぞれのできる範囲で一歩を踏み出してみては。

*1「性別変更をめぐる諸外国の法制度」
*2「『当事者の声を聞いて』トランスジェンダー国会が初開催」
*3「TMM Update TDoR 2021」
*4「LGBTQ+いのちの相談窓口」「トランスジェンダーの若者は自殺傾向が強い」「Suicidality Disparities Between Transgender and Cisgender Adolescents」
*5「LGBTQの若者「真剣に自殺考えたことある」45%~米調査」

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