韓国サンケン闘争─尾澤さん不当弾圧

無罪判決を勝ち取るぞ
11.9急ピッチで進む1審公判(浦和地裁)

 韓国サンケン電気の労働者たちの不当解雇撤回のために、韓国サンケン労組支援の先頭に立って闘っていた尾澤孝司さんが、不当逮捕・起訴・長期拘留の弾圧を受けたのは昨年6月のことだった。尾澤さんは昨年12月末に保釈されたが、この事件の第1回公判が11月9日の午後1時、浦和地方裁判所で始まった。
 裁判開始に先立って当日12時半には100人を超える支援の人びとが列を作って傍聴の態勢を取った。傍聴券の配布は通常30分前なのだが、2日前に急遽早められたのだという。なおギリギリの時間に傍聴を希望して裁判所前にタクシーで乗り付けた高齢の女性もいた。この女性は、足に障害があり移動に時間がかかって列にならべなかったため、傍聴券交付の整理券をもらうことさえできなかった。支援する会の仲間たちは、こうした裁判所の態度を強く批判した。
 午後1時半から公判が始まった。初公判では検察・弁護人の意見陳述と、尾澤さん本人の被告としての陳述が行われた。尾澤さんはキッパリと無罪判決を求めた。尾澤さんの闘いを支援し、無罪を求める署名はネット署名を含めて2913筆に達し、韓国サンケン労組を支援する会による第1次分の署名は団体201、個人署名は1804筆に達している。

裁判傍聴に
参加しよう
 韓国サンケン労組への支援は全国的な広がりを見せており、そのため弁護側は大法廷(約100人の傍聴が可能)での裁判を求めていたのだが、公判前整理手続きは傍聴者がいないのに大法廷を使用し、この日の法廷では中法廷(記者席8を含めて48席)に変えてきたのだという。なお本件での「被害者」とされているサンケンの警備員が証人として出廷する際には、「遮蔽壁」を作るため裁判長から見えなくなる16席は空席にする「念の入れよう」である。裁判長の言では、「警備員に傍聴者が街で会った時などに、警備員をおどかしたり、危害を加えるおそれがある」からだ、ということらしい。とんでもない偏見だ。
 初公判では44人の傍聴者が見守る中で尾澤孝司さんの意見陳述、検察・弁護人の意見陳述があり、被告・弁護人は「無罪判決」を主張した。この日「同意証拠」の取り調べとして事件当日の動画が再生された。ただし大画面が邸内の両側にあるのに使うことなく、傍聴者には見せないようにしていたという。
 第1回公判後の報告集会で、韓国からかけつけた韓国サンケン労組のオウ・ヘビンさんは「韓国の仲間を代表して参加した。映像を見るのに大画面があるにもかかわらず使わない、というのは常識的にありえない。尾澤さんに対して自分たちが間違っていると認めたようなものだ。勝利の日まで共に頑張ろう」と呼びかけた。
 公判は、急ピッチで進められている。第2回公判は11月11日に行われた。第3回公判は11月22日(火)午後1時半から、第4回公判は11月30日(水)午後1時半から。いずれも裁判所前で事前集会、午後4時から近くの社民党埼玉会館で報告集会が行われる。注目し、ご参加を!     (K)

週刊かけはし

購読料
《開封》1部:3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円 ※3部以上は送料当社負担
《密封》1部:3ヶ月6,088円
《手渡》1部:1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座 00860-4-156009  新時代社