愛知:11・29三菱重工は先制攻撃のための兵器開発をやめろ

先制攻撃のための兵器開発反対の申し入れ行動
三菱重工業は「12式地対艦誘導弾(改良型)」の開発・製造を中止せよ!

 【愛知】11月29日、小牧市にある三菱重工業小牧北工場の「名古屋誘導推進システム製作所」に対し、改良された「12式地対艦誘導弾」の開発・製造を中止するよう求める要請行動が不戦へのネットワークの呼びかけで行われ、10人が参加した。この「12式地対艦誘導弾」はすでに2012年度から配備が始まり、2022年度までに発射機車両で22セットが調達され、陸自富士学校に2セット、それから西部方面特科隊・第5地対艦ミサイル連隊(熊本健軍基地)に配備されている。さらに南西諸島方面にも配備されている。
 これが改良され能力が向上したものが三菱重工業で新たに開発されようとしているのだ。その特徴は大型化と主翼の装備で射程距離が200kmから1500kmに延伸し、敵の射程圏外から攻撃可能な「スタンド・オフ能力」を持ち、ステルス形状でレーダー反射面積(RCS)が小さく、迎撃が難しい。さらに衛星データ・リンク・システムを搭載しており常時最新のデータを入手して移動目標の追尾能力がより向上する能力を持っている。

 先制攻撃のための兵器

 沖縄、熊本に配備すれば、射程千kmの範囲に韓国全土、北朝鮮の大半、中国の東シナ海沿岸地域すべてが入る。文字通り「敵基地攻撃能力」保有のために開発される兵器である。また地上からだけではなく艦船や航空機からの発射型も開発されるという。自民党は、日本が攻撃されなくても、相手が攻撃を着手したと認定できれば攻撃は可能とし、攻撃目標も基地だけではなく、指揮統制機能を含む中枢まで標的にするとしている。愛知県は特に軍需産業が集中する都市である。そこで本格的に戦争をするための兵器の開発など絶対に許してはならないと今回の行動に起ちあがったのである。

 三菱重工は出てこず

 要請行動には不戦へのネットワークの他に東海民衆運動センターも参加した。三菱重工業は事前に要望書を渡しに行くと電話で伝えたが受け取るとも受け取らないとも答えず、検討してから電話で返事をするとしたが当日まで何の連絡もよこしては来なかった。 工場正門前ではアルソックの警備員が対応したが三菱の責任者は「会う約束はしていない」と警備員に連絡しただけで受け取らないばかりか出てくることもせず不誠実な対応を取った。そのため今回は不戦へのネットワークと東海民衆運動センターの2枚の要望書を警備員にわたし、三菱小牧北工場の責任者に渡すよう申し入れた。その後、北工場正門前の公道に出て横断幕を広げ、簡単な街宣を行い、先制攻撃のための兵器開発反対を訴えて行動を終えた。

 全国と連帯して

 なお、この日は東京でも三菱重工業東京本社前で「武器取引反対ネットワーク(NAJAT)」が「12式地対艦誘導弾」開発製造に反対する申し入れ行動を行った。今回の愛知の行動は東京のとりくみと連携して行われたのである。軍需産業が集中する愛知での闘いは今後、さらに重要になってくる。愛知の地から軍需産業反対! 安保破棄! のうねりを全国のとりわけ沖縄の反戦・反基地を闘う仲間たちと共につくりあげていこう。 (越中)

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