寄稿 朝鮮人追悼碑の撤去撤回を求めてスタンディング

荒木田 進

 12月5日・群馬県庁前で、朝鮮人追悼碑の撤去をしないでと東京や千葉、そして群馬の労働者市民が山本知事に届けと声を上げ、スタンディングを行った。
 群馬の森にあるこの碑には、かつてわが国が朝鮮人に対し、多大な損害と苦痛を与えた歴史の事実を深く記憶に留め、心から反省し、二度と過ちを繰り返さない決意を表明するなどと刻まれている。
 この碑について、更新10年を前にヘイト団体が突然群馬県庁や群馬の森に押しかけ、「朝鮮人追悼碑のそばで強制連行は許さないと追悼集会を行って政治利用した。これは、許可条件違反で、更新を認めず撤去せよ」と騒ぎ立てた。
 さらに、県庁にメールを集中。県議会に撤去を求める請願を行った。これに対して、群馬の森にこの碑を作ることに、全員一致で賛成していた自民党が県議会で、撤去に賛成し、当時の大沢知事が、更新をせず、撤去することを表明。
 その後、撤去は違法と碑を守っている人たちは提訴したが、最高裁で、県の決定は適法と判断が出たためだ。
 山本一太知事はこの判断は、妥当としながら、守る会によく説明したいという姿勢を明らかにしている。
この中で、今日の私たちの行動だが、今回で2回め。追悼碑撤去は、群馬だけの問題ではない。多くの人たちが撤去しないで、と見まもっている。
 山本一太知事は、ただ説明するだけでなく、話を聞き知事として、朝鮮人追悼碑を群馬の森に設置することを政治家として決断してほしい、などと訴えた。
 元々、ヘイト団体が朝鮮人追悼碑の群馬の森のこの追悼碑が、存続期間10年に目をつけたのは、安倍首相が「朝鮮の植民地化や中国アジア侵略で徴用工や慰安婦などはなく、朝鮮人、中国人、そしてアジア諸国の人々を犠牲にしたことはない」と、歴史を修正したためだ。ヘイト団体は、この修正に呼応し、大音量で、宣伝し、メールを県当局に集中した。今、安倍元首相は、死亡した。
 今こそ、国際関係を再構築して、戦争ではなく平和の外交を進めるときである。山本一太知事は、自らの政治家の信念で、撤去をしないと決断するべきだ。

朝鮮人追悼碑の撤去をしないようにと要請行動(12.5)

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