2.1ミャンマー国軍の資金源を断て官邸前アクション
日本政府は政策の再構築を
【東京】2月1日午後6半から、首相官邸前で「クーデターから2年 日本政府は対ミャンマー政策の再構築を」、「ミャンマー国軍の資金源を断て 官邸前アクション」呼びかけで行われ、在日ミャンマー人も含めて120人が参加した。この行動はメコン・ウォッチや国際環境NGO Foe Japanなどが呼びかけて、毎月1日にミャンマー国軍の資金源を断てと日本政府に要求してきた。
政府・企業は
方針転換を!
最初に司会者が「クーデターから2年。2021年2月1日の朝、クーデターのニュースで飛び起きた。ミャンマーの中で残された友人、家族などを心配して居ても立ってもいられない。もどかしかった。市民は将来、未来のため、自由・夢を求めて民主化の声をあげ続けている。少しでも力になりたい」と話した。
さらに「日本の企業が軍へ加担して事業を行っている。軍へカネが渡らないように声をあげてきた。軍による戦争犯罪によって、2940人が殺害され、1万7527人が不当に逮捕され、拷問されている。胸がはちきれそうだ。日本政府はこうした事態を知っていても、クーデターを非難すると言っているがやっていることが違う。ODAを継続している。横河ブリッジがバゴー橋の建設を行っている。支払いを行わないように要請しているが、ODAのカネ1億7千万円がみずほ銀行を通して支払われていた。国際協力銀行は土地を借りる際に公的資金を融資していた」と話し、さらに「日本政府に対して、ODAの見直しなどを要請してきたがまったく対応してくれない。『共同声明 クーデターから2年 日本政府は対ミャンマー政策の再構築を』(本紙前号2月6日号に掲載)を内閣府に出してきた。暴力の停止、政治犯の釈放・対話での解決・ODAをいったん止める・軍系企業が莫大な利益を得ているなど訴えた。これらの企業とのつながりを断て。国軍の弾圧やめろ。NUG(国民統一政府)、少数民族地域の各グループやNGOなど幅広い人たちとの対話や援助ができる体制を、日本政府が共に築いていくことを求めた。今回も副大臣が対応していたが今までと変わらない。これではすまされない」と批判した。
軍政支援NO
!のアピール
続いて、福島みずほさん(社民党党首、参議院議員)が「午前中に議員連盟が申し入れをした。クーデター後、民主化できていない。過去のODAもストップすべきだ。日本は最大のODA供与国だ。なぜ国軍を応援しているのか、やめるべきだ。衆参両院で、軍のクーデターを非難する決議を出している。断固たる態度をとり、平和と民主主義を回復すべきだ。国民統一政府の承認、インチキな選挙が行われないようにしなければならない。スーチーさんら政治犯を釈放しろ。日本政府は入管法改悪法を出そうとしている。難民保護法こそが必要だ。弾圧されている人と連帯する」とアピールした。
20年前から何度もミャンマーに行ったという山口かおるさん(新宿区議選候補者)が新宿区にはたくさん働き、住んでいる、国際協力を続けていこうと、あいさつした。
アーユス仏教国際協力ネットワーク。「命を守ってくれるはずの国(ミャンマー国軍)から攻撃を受けている。考えさせられた。国軍は民衆を拉致、殺している。日本政府はそれを下支えしている。あるべき姿ではない。外務省副大臣に実行を求めた。ミャンマー国軍を守る存在であってはならない。そうした外交をやってほしい」。
「仏教は殺すなかれ。昨年韓国で国際大会を開いた。世界は分断され、格差も広がっている。ミャンマーの事態も同じだ。日本政府は暴力の資金を与えている。悪をなすことなかれ。ODAは戦時賠償から始まっている。ひどいことをした反省から行っている。カネもうけのためではない」。
次に、約3000人が命を落としている。その中でこどもは 300人。こうした人たちのために黙とうをした。
命と夢を助
けてください
在日ミャンマー人が次々と発言に立った。
ビルマ市民労働組合のミンスイさんが「日本政府はロシアの侵攻に反対して、ロシアに制裁をしている。ロシアの侵攻を後ろから支援しているミャンマー国軍に制裁を科していない。そればかりか、ミャンマー協会の渡邊秀央、日本財団の笹川洋平などがミャンマー軍政を支えている。日本政府は関係ないと言って、知らんふりをしている。弾圧を止めるための形になっていない。私たちの募金活動に協力してくれる日本人に感謝したい」と語った。
在日ミャンマー人、メイさん。「苦しい2年間だった。市民が殺され、拘束されている。村が空爆されている。国際社会、日本政府は国軍への援助、ODAを止めてほしい。私たちは声をあげている。いっしょに、日本人も声をあげた。日本政府ははっきりした態度を示していない。国軍を支援していることは明らかだ。改めて声をあげていく。ミャンマー人たちだけではだめだ。日本人も協力してください。大きな力になります。ミャンマーを忘れないで。命と夢を助けてください」。
別の参加したミャンマー人の訴え。
「いそがしいなか集まってくれて感謝したい。3000人が殺され、1万8千人が拘束されている。死刑宣告され4人が執行された。人権が一切ない。自分の権力の維持のために国軍は武力を行使している。資金を渡してはならない。資金源を断つ活動に感謝している。150万人の避難民が出ている。家のドアを破って入って来る、拷問される。空爆される。不安だ。外務省副大臣が以前からやっていると言っていたが何も変わっていない。渡邊や笹川はアドバイスをし、独裁を支持している。恥ずべきだ。国民の声を聞け。ミャンマーの自由・人権・民主主義を回復し、平和が訪れるためには国際社会の協力が必要だ。ミャンマーを助けてください」。
最後に武器取引反対ネットの杉原浩司さんが「バゴー橋の建設に横河ブリッジが関わっている。止めるように申し入れたが、堂々と資金を渡していた。松野官房長官は、国軍の利益のためにやっているわけではない、と言っているが支払った金は武器に代わり、市民を苦しめている。耐えがたく、恥ずかしいことだ」とし、「何度も止めろと言ってきたが、総合的に判断しているとして、何も変えていない。笹川や渡邊は自らの私益のために堂々とやっている。防衛省もミャンマーの士官候補生の訓練を受けいれてきた。国連の人権機関は日本政府に対して、①経済制裁の発動②ミャンマー軍士官候補生の訓練をやめ、送還するように③ODAの見直しを求めている。日本のわれわれにも責任がある。政治家への働きかけ、企業への不買運動など、もっともっと力をつけて、絶対に一年後に同じことをさせないように行動しよう」と訴えた。
官邸に向かって、日本語・ミャンマー語で「国軍の資金源を断て、弾圧やめろ、政治囚を釈放せよ」とシュプレヒコールをあげた。 (M)
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