東京高裁は再審決定をおこなえ
袴田巌さんは無実だ!
巌さんとひで子
さんがアピール
【静岡】1月29日、静岡市清水区の清水テルサで袴田巌さんを救援する清水・静岡市民の会が主催して無実の死刑囚 袴田巌さんの再審開始と無罪判決を求める集会が開かれた。最高裁による差し戻し決定によって東京高裁で行われていた即時抗告審が結審し、今年度中に決定が出されることから、再審開始決定と速やかな再審公判開始、検察による特別抗告を阻もうと開催された。
弁護団の加藤英典弁護士は東京高裁で行われた即時抗告審について血液の色変化、DNA鑑定を中心に説明した。加藤弁護士の説明途中で袴田巌さんとひで子さんがお見えになった。ひで子さんは「3月中には決定が出るということで、どういう決定が出るか判らないが、まだ数年かかると思いますが宜しくご支援お願いします」と訴えた。
再審法の改
正が必要だ
鹿児島県の「大崎事件」の弁護団事務局長を務める鴨志田祐美弁護士が講演し、三度の再審開始決定が出されながら検察による抗告で再審決定が取り消された経緯に触れながら全証拠の開示や第四次再審請求の即時抗告審(福岡高裁)の結審と決定を前にして、大崎事件から見える再審制度の問題点として裁判所ごとの「再審格差」=再審請求段階における証拠開示手続き規定の不存在や「冤罪」を救うための再審が検察官による抗告で妨害されている現状を告発。
袴田事件や大崎事件の高裁決定が出される2023年を「再審法=刑訴法第4編」改正へ向けた「千載一隅」のタイミングと捉え、今こそ再審法改正をと強く訴えた。1月30日、日弁連が不備が指摘される再審法の改正意見書を今春にも公表する方向で検討していることが報道された。意見書は再審請求審での証拠開示手続きの法制化や再審開始決定に対する検察官抗告の禁止をはじめ、再審開始の要件緩和や請求権者の範囲拡大など幅広く提言するそうだ。(S)
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