2.23入管法改悪反対デモin東京に400人
仮放免者に在留資格を
「全国一斉アクション」
【東京】2月23日午後2時から、上野公園野外ステージに集り、2・23「全国一斉アクション」仮放免者に在留資格を 入管法改悪反対デモin東京が主催:入管の民族差別・人権侵害と闘う全国市民連合で行われ、外国人や若者たち400人が参加した。東京以外でも札幌、名古屋、大阪など全国9カ所で行われた。
入管法改悪は
絶対阻止必要
デモ出発にあたって、主催者がデモの主旨を以下のように述べた。
2023年1月、政府が通常国会おいて入管法改正案再提出を固めた。2021年にもこの法案が提出されたが同年3月6日に名古屋入管の収容施設でスリランカ女性、ウィシュマ・サンダマリさんの死亡事件が起きたことをきっかけに、世論の強い反対を受け提出を取り下げた。
入管法改正案の目的は、入管の権限をさらに強化し、入管が「送還忌避者」と呼ぶ退去強制処分を受けて送還の対象となっている人たちに対して罰則や規則等を設けて、送還を促進することにある。
しかし「送還忌避者」の大半は、母国に帰ると命の危険がある、日本に家族がいる、日本に生活基盤がある、など帰国できない事情を抱えた人たちだ。罰則や規則を設けて彼らの帰れない事情がなくなるわけではない。
法案の成立は、帰れない「送還忌避者」の自殺を含めたより強い抵抗を招くことになる。「送還を促進する」ことでは、問題の解決はしない。入管法改悪は絶対に阻止し、廃案に追い込まなければならない。
毎日新聞2月23日は次のように報道した。「在日外国人やその支援者、一般市民が参加したほか、性的マイノリティーの人たちも連帯し『入管は命と人権を守れ』『人種差別に反対する』などと書かれたプラカードを掲げ『入管法改悪でなく、在留資格を』などと訴えた」。
上野から御徒町駅を過ぎた公園までデモ行進をし、解散地点の公園で参加した在留資格を求める人たちが次々と訴えた。以下、何人かの発言を紹介する。
外国人を殺す
入管を許すな
ウィシュマさんの妹ポールニマさんは姉の遺影を抱いて参加し訴えた。
「姉は飢餓状態に陥り、点滴を求めたが入管は点滴をしなかった。そして、入管は姉を死に追いやった。責任を認めていない。姉が亡くなるまで2週間のビデオを見せない。姉を死に追いやった入管は何も反省せず、自分たちの権限を強くする法案を国会に提出しようとしていると聞きました。私はこれが許せません。まず、姉の死の真相を明らかにすることに協力してください。そして責任を認めて下さい。二度と姉のように入管施設で亡くなる人が出ないように、私たち遺族も皆さんといっしょに行動したいと思います」。
別の参加者の訴え。
「私は未成年の時、この国に来て一度も帰国していない。18年間住んでいる。日本人はとても大切だ。しかし、私たちが入管にいた時、希望は打ち砕かれた。入管はどんな正義を持っているのだろうか。彼らは私たちの正義を考えない。難民のための正義を、彼女のための正義を。入管で殺されたウィシュマさんことだ。私たちは彼女と家族のための正義が必要だ。イタリア人労働者に正義を。彼が入管で自殺したのは非人道的な処遇・人権侵害のせいだ」。
「入管に収容されている外国人は叫んでいる。なぜなら、私たちを囚人のように扱うからです。どうして許されているのか。信じられない。日本がこんなひどい法務省のやり方を許しているなんて驚いている。私たち被収容者は変わることも前に進むこともできないのでしょうか。私たちが入管と闘うのは大変です。だから、心優しい皆さんに助けを求めているのです。入管とその法律を変え、新しいスタートを切れるように懇願しています。どうか希望を与えて下さい」。
私たち外国人を
ゴミ扱いするな
別の参加者より。
「入管収容所はゴールが見えず、あきらめさせる。ゴミのように扱う。ここにいるのは人間だ。入管は人間を壊している。入管のやり方、ルールは間違っている。仮放免を気分で決める。おかしい。一番訴えたいのは、なかにいるのは動物ではない、人間だということ。あなたたちは、人間を見下している。生きたいのだ。それを止められている。闘うのは自分のためでもあるがみんなのためだ。もっと世界を見ろ、こんなことをしているのは日本だけだ。入管のやっていることは間違っている。自分は声を失う程、叫びたい。こうして、いっしょに声をあげてくれる人がいるから入管もやり方を変えるかもしれない。がんばろう」。
出入国在留管理庁は入管法改正案の概要を自民党法務部会に示し、2月22日に了承された。今国会で、2021年に提出された入管法改悪案と同じような法案を設立させ、祖国に帰れない難民や外国人の送還を許してはならない。法案の国会提出阻止へ。 (M)
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