3.21さようなら原発全国集会に4700人
フクシマを忘れない
再稼働を許さない!
【東京】3月21日午後1時から東京・原宿の代々木公園で、「フクシマを忘れない! 再稼働を許さない! さようなら原発全国集会」が開催された。主催は「さようなら原発」一千万署名市民の会。司会はピースボートの畠山澄子さん。参加者は4700人に達した。
12年前の3月11日に起こった福島原発事故などまるでなかったかのように原発回帰をねらう岸田政権の政策を厳しく批判し、原発のない社会をつくり出そうと呼びかけた。
くたばれ原発
の声高らかに
この日の集会では最初に、作家の鎌田慧さんが「原発大国のフランスでも『くたばれ原発』時代が到来し、自然破壊・人間破壊のエネルギー=原子力発電はやめろ、という一人ひとりが参加する運動が大きく広がっている。今こそウソッパチの原発はくたばれ、というべきだ」とアピールした。次に落合恵子さんも、政治やメディアの責任を厳しく問いかけた。また鎌田さんは、主催者である「『さようなら原発』市民の会」の呼びかけ人でもあった大江健三郎さんへの哀悼の言葉を語った。
作家の澤地久枝さんが骨折の負傷を負いながら登壇し、人びとに訴えた。「みんながそれぞれの場所で原発反対と言わなければならない。台湾が見える沖縄県の与那国島では、人びとがこれからも共に生きていくために、発言し、行動している。当たり前の日本人の声を無視し、アメリカ大統領の意思を第1にするような政治を変え、『原発許さない』の声を広げよう」と澤地さんは呼びかけた。
汚染水を海に
流すなの訴え
福島からのアピールを行ったのは、いわき市議の佐藤和良さん(これ以上海を汚すな!市民会議共同代表)、熊本美彌子さん(避難の共同センター代表世話人)、阿部ゆりかさん(3
・11甲状腺がん子ども支援ネットワーク)。
佐藤さんは「国が自らの責任を認めない時代が続いている。福島原発事故をなかったことにしようとしている。被災者無視を許さない。原発回帰を許さない。命と暮らしを守らない政治をやめさせよう。汚染水は流させない、ということだ。福島県民の7割がこんな政治を許せない、と言っている。5月16日には、『汚染』水を海に流すな東京行動があります。ぜひ全国から東京に集まってほしい」と呼びかけた。
福島から東京に避難している女性は「この原発事故で死んだ人はいない」というウソや「避難計画の不備」という言い訳を厳しく批判し、「今ここで原発を推進することは子孫に大きな犠牲を強いることになる」と訴え、「原子力規制委は政治のとりこだ。人権と思いやりは違う。人々の可能性・能力を実現しようとすることが人権だ。そうした人権を勝ち取ることが重要なのだ」と訴えた。
子ども甲状腺がんの問題に取り組んでいる女性は、5回もの手術を受けた子どものことを例にとって、一人ひとりの苦しみをしっかり事実として受け止める必要がある、と呼びかけた。
各地からの報告ではあさこハウスの熊谷あつこさん、浜岡原発に近い湖西市元市長の三上元さんが発言。
柏崎刈羽原発お断わりグループの本間さんは、「40万人の人が住む柏崎で事故が起きたら東京にも甚大な被害がもたらされる。もう原発をやめよう」と強調した。
松久保肇さんは「福島原発事故から10年以上経っても再稼働ができていない。この現実を教訓にすべきだ」と語った。
集会後、渋谷までデモ行進を行い、原発なくそう!のアピールを人々に届けた。 (K)
週刊かけはし
《開封》1部:3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円 ※3部以上は送料当社負担
《密封》1部:3ヶ月6,088円
《手渡》1部:1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座 00860-4-156009 新時代社