2.22麻生太郎副総裁と渡辺秀央元郵政相への勲章授与を糾弾する
日本財団へ抗議
【東京】軍事クーデターで政権を握ったミャンマー軍が2月20日、自民党の麻生太郎副総裁と日本ミャンマー協会会長の渡辺秀央元郵政相に名誉称号と勲章を授与した。麻生は授与式に出席せず、渡辺が代理で受け取ったという。彼らはミャンマーへの政府開発援助(ODA)供与を推進し、最大都市ヤンゴン近郊のティラワ経済特区への円借款などに関わった。
「首都ネピドーで開かれた式典では、国軍トップのミンアウンフライン国軍総司令官が渡辺氏に『両国の友好や日本からの投資誘致に努めてくれた』と述べ、勲章を手渡した。国営紙によると式典を欠席した麻生氏は渡辺氏を通じてミンアウンフライン氏へ謝意を伝えたという」。(日経、2月21日)
2月22日の衆院予算委員会で、立憲民主党の源馬謙太郎議員の麻生らの勲章授与に関する質問に対し、岸田首相は「内閣の立場からは十分承知をしていない。コメントすることを控える」と答弁した。
勲章授与黙認
岸田も同罪だ
ミャンマー軍は軍事クーデター以降、民衆に対して武力弾圧し、2000人以上を殺害し、爆撃によって村を焼き国内難民を100万人以上生み出している。そして、戒厳令を延長し、その範囲を拡大している。こうした軍政権から、「貢献」を認められて勲章を授与されるなんてありえない。
それは2021年6月に、衆参両院で「ミャンマーにおける軍事クーデターを非難し、民主的な政治体制の早期回復を求める決議案」を採択している。政府はこの決議に基づいて行動しなければならない。それにも関わらず、自民党の副総裁という要職にある麻生が勲章を返上することなく、授与されたことは自民党と岸田政権の責任は重い。そして、日本ミャンマー協会会長の渡辺はクーデター以後もミンアウンフライン国軍総司令官と何度も会い、支持を伝え経済協力を約束している。この日本ミャンマー協会には日本の財界や与野党の国会議員が名を連ねている。日本ミャンマー協会はただちに解散して、軍部との関係を清算しろ。
2月22日午後3時から、在日ミャンマー人らが、日本財団笹川洋平会長に対して、以下の要求をつきつける申し入れ行動を行った。笹川は2020年のミャンマー総選挙の時、日本の監視団を率いた。選挙は正しく行われていたと表明していたのに、その選挙に不正があり、無効としてスーチー政権をなきものにした軍事クーデターを批判したことがなく、逆に容認する態度を示している。こうした笹川会長に対して、「暴力ミャンマー軍への支援をやめろ、ミャンマーの平和を妨害する内政干渉をやめろ、アヒルの水かきみたいに裏で民族分裂を働きかけていることを非難する、公平・公正な総選挙であると認めたことに責任を取れ、日本財団はミャンマー国民の声を尊重しろ」と求めた。
(M)
3・2
外務省へ要請行動
暴力ミャンマー軍と麻生副総理の関係を解明しろ
3月2日午後3時半から、外務省に対して「暴力ミャンマー軍と麻生副総理の関係を解明しろ、暴力ミャンマー軍へ流れているODAを中止しろ、衆参両院の決議を実行しろ、無差別に虐殺しているミャンマー軍を制裁しろ、ミャンマー国民統一政府と協力しろ、日本政府の外交はミャンマーテロ軍と共犯者であることを認識しろ」などと要求し、在日ミャンマー人らが要請書を提出した。
麻生太郎副総理と日本ミャンマー協会の渡辺秀央がミャンマー軍政から「貢献」を認められ、勲章を授与されたことが報じられた。麻生副総理という極めて大きな政治責任を負っている人物らがミャンマー軍とゆ着していることを厳しく批判し、ただちに軍政と手を切れというものだった。 (M)
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