5.14 G7広島サミットを問う市民のつどい
市民の連帯で核兵器・原発・軍隊のない東アジアをつくろう
5月14日、G7広島サミットを問う市民のつどいは、「原爆ドーム前集会 市民の連帯で核兵器・原発・軍隊のない東アジアをつくろう」を行った。
前段の取り組みとして、Aフィールドワーク(放射線影響研究所─比治山の陸軍墓地─宇品港・陸軍桟橋〈出征拠点〉など)、Bフィールドワーク(原爆ドーム─韓国人原爆犠牲者慰霊碑など─爆心地(グラウンド・ゼロ)島病院─平和の鐘)が行われ、各ポイントの歴史や意義などを学んだ。
広島市内に響く
反戦・反核の声
集会は大月純子さん(「福島原発告訴団」の中四国事務局)の司会で始まった。
大月さんは、昨日の「G7広島サミットを問う市民のつどい」集会の意義を確認し、「学んだことを具体的に行動していくために、原爆ドームの前に集まり、共に何をしていかなければならないか行動していこう」とアピール。
ウォルデン・ベローさん(フィリピン元下院議員)は、次のように発言した。
「日本政府の岸田首相がG7に向けて出しているメッセージは、ノーモアヒロシマ、核の脅威をなくすということでした。残念ながら日本政府が実際にやっていることは、核戦争の域の中で、その一方の側に加担している。自ら軍拡を進めようとしている。3月に岸田首相は、ウクライナを訪問した。米のバイデンに指示されたからです。G7は、ウクライナ戦争を止めるために何かをしようとしているわけではなく、一方に加担し戦争を長引かせようとしている。岸田首相は、現実には戦争の危機を煽る役割を果たしている。世界的に、アジア太平洋地域で戦争の脅威をもたらしているのは米国だ」。
「米国は中国を封じ込めることで緊張を煽っている。3月に米軍高官が公然と2023年にも中国との戦争に入ると語っています。日本とフィリピンは、米国の中国包囲戦略の最前線で米軍基地を置いていることで共通している。日本には85の米軍基地があり、中国抑止のために岩国にミサイル防御部隊を配備した。フィリピンでは独裁者マルコスの息子が大統領となり、現在ある米軍基地に加えて4つの基地を提供すると言っている。さらに横須賀を拠点にして、NATO諸国も交えた共同演習を行い、中国包囲戦略を拡大している」。
「最近、ベトナムの首相が中国に行き、ベトナムは厳格に中立の立場を守ると表明した。これはベトナム政府が戦争の危機に対して理解しているからだと思う。西フィリピン海をめぐって緊張が高まっている。だが戦争を防止するルールが存在していない。米国の好戦的な高まりの中でフィリピンと日本の人々が共に闘っていくことは非常に大事だ」。
さらにアピールが尹康彦さん(在日韓国民主統一連合広島本部代表委員)、高里鈴代さん(基地・軍隊を許さない行動する女たちの会共同代表)、西岡由紀夫さん(被爆2世、ピースリンク広島・呉・岩国 世話人)から行われた。
メッセージが6・15南側委員会/韓国進歩連帯常任共同代表ハン・チュンモク、ボーダレスムーブメント・香港、ダグラス・ラミスさん、よそものネット・フランス、ATTACフランスから届いていることが紹介された。
最後に「市民のつどい宣言」が発表された。
集会終了後、広島市内デモに移り、「岸田首相は軍拡のために被爆地ヒロシマを政治利用するな! 核武装国(米英仏印)首脳は広島に来るな! 即時に核廃絶せよ!」などのシュプレヒコールを響かせた。(Y)
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