最古の老朽原発・高浜を動かすな
国と関電の暴走を止めよう!
【大阪】岸田政権は、ウクライナ戦争に伴うエネルギー価格の高騰を理由に、まともな審議もなくGX脱炭素電源法を5月31日成立させ、原発依存への回帰を選択した。政府は福島事故の教訓を活かさず、原発維持にこだわり、自然エネルギーへの切り替えを怠ってきた。国の政策のお先棒を担ぐ関電は、運転開始後46年を超えた美浜3号機を21年6月再稼働させたが、さらに運転後48年の日本で最古の老朽原発である高浜1号機を7月28日に、運転後47年越えの老朽原発である高浜2号機を9月中旬に再稼働させると発表した。
原発依存社会
を許さない!
老朽原発動かすな!実行委員会から、急きょ7月23日の関電本店前緊急集会と、7月28日高浜現地の緊急行動が呼びかけられた。
7月23日関電本店前の集会には、380人が参加をした。主催者あいさつをした林広員さん(オール福井反原発連絡会)は、関電は再稼働の条件である使用済み核燃料の中間貯蔵施設県外設置を約束したことについて述べた。関電は21年に福井県知事に約束し、候補地探しの成算もなく空約束をくり返し、候補地提示期限を『2023年まで』と先送りし、『この期限が守られなければ老朽原発を停止する』としながら、いまだに候補地が見つかっていない。切羽詰まった関電は、使用済みМОX燃料の1部を、МОX燃料再処理試験用にフランスに持出すことで約束を果たしたとしているが、その搬出量は福井県内の原発で保管する使用済み核燃料のわずか5%にすぎない。6月の県議会は、話にならない関電の態度に対し、結論を持ち越した。林さんは、「年末までに約束が守られなければ、高浜1、2号、美浜3号は運転停止しなければいけない。これは常識だ。原発依存社会の暴走を許すな。中古は中古だ。」と述べ、7月28日高浜の現地行動、12月3日1万人大阪行動への結集を訴えた。
続いて、高浜町、美浜町、東海第2原発、川内原発のそれぞれの地元からアピールがあった。東山さん(高浜町)「福井県知事が3つの老朽原発の運転にОKを出し、美浜3号は再稼働したが、高浜1、2号は、いわゆるテロ対策用の特重施設が完成していないという理由で再稼働せず、今も止まっている。特重施設の完成により7月14日に原子力規制庁が許可した。止まっているものを動かすとなれば、許可が下りてから動かす準備をするはずだが、関電は6月の末から燃料を入れ運転準備をしている。何のための規制なのか分からない。2号機については特重施設の完成認可は下りていないが、1号が運転した後、2号も運転準備をすると言っている。またもう1つ問題なこととして、使用済みМОX燃料の搬出がある。この燃料は大変エネルギーが高く、プールから上げるのに100年かかるといわれている。だから「プールが熱いままでフランスに送るのだが、この約束も果たされないのではと思っている」と語った。
全国のスクラムで
関電を包囲しよう
老朽原発と闘う弁護団からとして、北村栄弁護士が決意を述べた。
関電に向かってコールをし、続いて、関西各地からとして、滋賀(彦根・愛知・犬上原発のない社会をつくる会)、京都(バイバイ原発きょうと)、大阪(原発ゼロの会・大阪)、兵庫(原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会)、奈良(原発ゼロ・奈良のつどい実行委員会)の各団体からアピールがあった。
最後に、労働組合からとして、おおさかユニオンネットワーク、大阪平和人権センター、全労連近畿ブロックの各団体からアピールがあった。
1時間半の関電本店前集会後、参加者は一旦西梅田公園に移動し、その公園から梅田の中心部に向かってデモ行進し、老朽原発動かすな!を訴えた。 (T・T)

老朽原発今すぐ止めろ(7.23関電前)
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