声明 横堀農業研修センターを守り抜き、三里塚闘争に勝利しよう
裁判闘争への支援を訴えます
三里塚芝山連合空港反対同盟(代表世話人・柳川秀夫)
成田国際空港株式会社は8月2日、三里塚芝山連合空港反対同盟(代表世話人・柳川秀夫)に対して、反対同盟が芝山町・横堀に所有する「農業研修センター」の建物を収去し、土地を明け渡すことを目的にして千葉地裁に提訴しました。
提訴に先立って、空港会社は空港反対同盟および土地の共有者4名に対して「申入書」(6月15日付)を送りつけてきました。それには以下のように書かれていました。
「貴団体が所有する下記建物等(略)は当社が所有権または過半数の共有持分権を有する空港建設予定地内に所在しており、当社といたしましては、貴団体に対し、早急に本件各建物等を収去して、下記土地を明け渡していただくよう求めます。 なお、本書面到着後1か月以内に本件各建物等を収去して、下記土地を明け渡していただけない場合は、当社といたしましては、法的措置もやむを得ないものと考えております。」
これは第3滑走路を完成させるのに必要な土地を手に入れるため、司法権力を使って有無を言わせずに取り上げるというやり方、恫喝そのものです。
三里塚空港は位置の決定から建設、開港まで全ての過程でこのようなことが行われてきました。「国策」としての空港建設を、地元の農民・住民の意志を国家権力・警察機動隊の暴力で抑え込み、推し進めてきました。
このようなやり方に対して全国の労働者、学生、市民が闘う農民・住民に共感し、闘いを共にしました。政府―空港公団(当時)は1978年に開港はしたものの、滑走路は1本しか供用できませんでした。
政府―公団は反対同盟との1993年の公開シンポジウムで、それまでのやり方が誤りであったと「謝罪」し、「今後強権的な手段は用いない。話し合いによる解決をはかる」と「約束」しました。そして土地強制収用の根拠となる事業認定を取り下げました。しかし空港公団はその後も2002年サッカー・ワールドカップ開催を口実に、地元東峰地区の強い反対の声を踏みにじってB(平行)滑走路の建設・供用を強行しました。
その後も横堀、東峰の一坪共有地を裁判で強奪し、横堀現闘本部を破壊してきました。強制代執行に替わるものとして司法権力を使って反対運動の拠点を潰してきたのです。
反対同盟は空港会社のこのようなやり方を断じて認めることはできません。裁判闘争を断固闘い、横堀農業研修センターを守り抜き、共に三里塚闘争に勝利しましょう。
2023年8月8日
横堀農業研修センター裁判提訴に対して
柳川秀夫
(三里塚芝山連合空港反対同盟代表世話人)
今回、成田空港会社からは特に働きかけはなく、裁判を起こしてきた。向こうは裁判は勝つに決まっているという腹だ。
裁判を使った共有地取り上げというのは公開シンポのときは想像できなかった。権力者にはいろいろな手があることになる。公開シンポで今後空港建設で強制的手段をとらないと空港公団は言ったが、裁判は強制的手段ではないとやってきている。
いずれにしろ、もう一本の滑走路を作らんがために裁判を起こしてきた。今のように温暖化が問題になっているときに、土をひっぺ返して、なおさら温暖化に近づくようなことをなぜやるのか。もう一本の滑走路が必要なのかと思う。
2023年8月8日
2023旗開きで発言する柳川秀夫さん
(23.1.8 横堀農業研修センター)
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