10・11イスラエル大使館抗議行動
“報復”は答えではない
イスラエルは空爆・封鎖・占領やめろ
【東京】「“報復”は答えではない イスラエルは空爆・封鎖・占領やめろ#10・11イスラエル大使館緊急抗議行動」が武器取引反対ネットワーク(NAJAT)の呼びかけで行われ、60人が参加した。
10月7日、ハマスによるイスラエルへの攻撃―ロケット弾攻撃、無差別襲撃と人質を取る行為が行われ、多数のイスラエル人などが死亡した。それに対してイスラエルは大規模なガザへの空爆を連日行い、パレスチナでもたくさんの人々が虐殺されている。生活になくてはならない電気・ガスそして水道まで止めている。そして、外国からの援助物資も入らなくなっている。230万人のガザの人々の命が絶望的な状態にさらされている。イスラエルは戦車をガザ入り口に配備して、全面的な侵攻を行い、ハマス壊滅作戦を開始すると宣言している。なんとしてもガザへの全面的な侵攻をやめさせようとイスラエル大使館抗議行動が行われた。
呼びかけの杉原浩司さんの発言から
「ガザの長い間の封鎖、今年に入っても今回の事態の前に200人以上のパレスチナ人が殺されていた。10月7日、ガザの武装勢力が無差別にイスラエルの人々を殺傷した。イスラエルはその報復と称して、ガザに対する残虐な空爆を繰り返している。そして地上侵攻の準備も進められている。まったく自由のないガザに対してイスラエルは食料も水もすべてを絶って、爆弾を降り注いでいる。占領を止めろ、虐殺をただちに止めろという声をイスラエル大使館に突きつけたいということで今日の行動を呼びかけた」。
「100メートルくらい行った大使館の前で、抗議して当然だが2014年の7月に当時2000人以上が虐殺された。その抗議行動で、大使館前に来た時も機動隊によってここに、排除されていったん戻ったが、翌日から10年近くこの状態で、麹町署が大使館の意を受けて、私たち市民の抗議行動の自由を奪っている。麹町署とイスラエル大使館に強く抗議したい」。
「今日午後、イスラエル大使館が渋谷のハチ公前で、ハマスの虐殺に抗議するアピールをやった。今まで何十年にもわたり、占領と虐殺をやりながら、ハマスの虐殺を口実にガザを爆撃して、瓦礫の土地にしてあわよくば、人々を追い出していくことを今でもやっているのがイスラエルだ。そういうことをやりながら、恥知らずのアピールをやっている。そうしたイスラエル大使館にも抗議したい。私はハマスの虐殺・戦争犯罪についても糾弾する。ハマスのやったことの何百倍もの戦争犯罪を繰り返すイスラエルが占領や封鎖をやめない限りこの状況は変わらない。虐殺を止めて交渉に踏み出す、そのタイミングに今しなければいけない。世界中の人が何とか今の状況を食い止めるためにできることをやらなければいけないと思う」。
全体でイスラエル大使館に向けてコール。「イスラエルは空爆をやめろ。虐殺をやめろ。地上侵攻をやめろ。入植をやめろ。占領をやめろ。子どもたちを殺すな。ガザの人たちを殺すな」。
空爆を一刻も早くやめろ
若い男性が「パレスチナの南部に行った。空爆を一秒でも早く止めさせること。この問題の根幹はイスラエルによる占領だったり、強制収容所の再生だったりする。今もパレスチナの中にいる友達と連絡をとっている。私はハンガーストライキを新宿駅の西口地下などで一人でやっていて4日目になる。ユダヤ人の若い世代の人がそれを見てすごいぎょっとしていて、すごいリベラルな人で、ネタニヤフを全然好きではないと言っていた。若い世代で話し合い、変えていきたいと思っている。この問題はジェンダーだったり気候危機に深く関わっている。自分は本当に人生をかけてパレスチナと関わっていきたい」と話した。
参加した女性。
「スカーフをしてきた。パレスチナの他の地域からイスラエルに追い出されてガザに住まわされた難民の女性たちの刺繡がされたものだ。このバックもそうだ。追い出された女性たちは自分の住んでいた家に帰るために、いつも鍵を持っている。この人たちを殺すのをとても許せないので今日は来た。地上戦なんてとんでもない。一刻も早く止めさせたい」。
別の女性から。「子どもの頃、アパルトヘイトの映画を観た。現在のガザだって同じだ。こんな状態にしているのは人類の恥だ。人間のやることではない。絶対に許せない。今すぐ爆撃を止めてほしい思いでここに来た」。
ある男性がハマスの今回の行動について次のように発言した。
「ハマスの犯行を糾弾すると言われたが、私はハマスもイスラエルの虐殺行為は批判というよりも、1948年以降、イスラエルがパレスチナの地を奪って虐殺して、三次にわたる中東戦争で次から次へと占領し、入植し、壁を作り、中では虐殺した。イスラエルも悪いハマスも悪いという論理ではなくて、根本原因は何かということをつきつめて問題にすべきだ。ハマスの反撃をいいのではないかという人がいる。解放戦争をやったことのない日本人がこれを非難できるだろうか」。
この発言に対して杉原さんはハマスの今回の戦術については「二重基準を作ってはだめだ」と発言した。
イスラエルと手を組む日本の軍需産業
ある女性が「日本がイスラエルの爆撃に関わっている。日本とイスラエルは共同で兵器開発している。ミサイルも配備されている。そうした武器が使われている可能性も十分にある。こうしたことに日本は無関係ではない。日本に住むわれわれがやれることの一つは、日本政府に対してガザ封鎖をやめろと言わせることが重要」と日本政府や企業の責任を追及した。
杉原さん。「共同開発をしたいんだがまだそこまではきてはいないがその手前まできている。三月にあった武器見本市でイスラエルの軍需企業・エルビット・システムズが日本の軍需企業二社(日本エヤークラフトサプライズと伊藤忠アビエーション)と提携して防衛省に対して売り込みをかけている。契約をやめろとはがきを送る運動をずっとやってきている。ぜひ協力を」。
日本山妙法寺のお坊さん。
「虐殺をとめていかなければならない。殺し殺される映像が出されること自体が異常だ。イスラエル大使が渋谷ハチ公前で公然と自分たちは正しいことをやっているとアピールしたこと自体私たち市民社会に対する挑戦だ。絶対に許してはならない。イスラエル軍需企業が私たちの税金を食い物にして、世界中の人たちを殺していくことを許してはならない」。
その後も発言が続いた。イスラエルを支持するアメリカも許せないとの発言もあった。積極的な行動をしないとヒロシマのようになってしまう。イスラエルのブランド品のボイコットを呼びかける外国人男性の発言。
杉原さんは「無印良品がイスラエルに進出しようとした。市民が反対の取り組みをして、それによって、進出をあきらめたということがあった。それ以外にイスラエルのワインの試飲をするような催しに対して抗議して、イスラエル産のワインを取り下げさせたりした。私たち消費者としてできることがたくさんある。2018年8月に、イスラエル監視カメラなどの見本市があった。オリンピックに売り込もうということで。ソフトバンクが出店も協賛、当日のスピーチも突然取りやめた。やはり市民の批判を恐れてドタキャンした。私たちがきちっと声をあげれば、そういうことも可能になる」と多様な闘い方を紹介した。
最後に、10月15日にJR新宿駅東南口でスタンディングをやると案内があり、イスラエル大使館に抗議のコールを行い行動を終えた。イスラエルの大虐殺・ガザ侵攻を許すな。 (М)
報復攻撃を直ちにやめろ、イスラエル大使館に次々と抗議の声(10.11)
思い思いのプラカードで抗議を表明(10.11)
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