10.16イスラエル大使館に怒りの抗議

シオニストによる虐殺犯罪止めよう
総がかり行動が呼びかけ

 【東京】10月16日午後6時から、麹町駅近くの交差点で「パレスチナに平和を! 全ての人びとを殺すな! 10・16イスラエル大使館行動」が総がかり行動呼びかけで行われ、600人が参加した。
 司会の菱山さんが「今もガザで子どもたちが殺されている。病院にいる人たちが逃げられない状態になっている。私たちは誰も殺さないでと声を上げている。にもかかわらず、警察は大使館前に行かせず、こうして道路脇に閉じ込める不当な扱いを行っている。命を奪うなと皆さんと共に声を上げていきたい」と話し、集会を始めた。
 主催者あいさつを高田健さんが行い、「イスラエルの総攻撃が始まり、悲惨な事態が起きるかもしれない。子どもなど多くの人がいま、住みかを追い出されようとしている。日本の心からのパレスチナへの連帯の声を上げたい。殺すな、戦争をやめろ。即時停戦しろ。イスラエルは国際法を守れ」と話した。

国際社会は何
をやったのか
 ピースボートの発言の後、日本国際ボランティアセンター(JVC)の今井さんが発言。
 「30年間に渡って、パレスチナの地で現地の人びとと共に支援活動をしてきた。ガザの中では、子どもの栄養改善の活動を行っている。その人たちがどこにも逃げ場のない状態に置かれている。ガザから人々の声が届いているが毎日毎日少なくなっていく。電気が止められ、水道も止まり、コミュニケーションを取ることさえ難しくなっている」。
 「現地の人が問いかけている。いったい何時になったら、停戦になるの、と。私たちは答えることができなかった。アメリカを中心にイスラエルを支援している状況だ。何としてでも私たちは抗議の声を上げていく。ガザの中で安否をお互いに確認していたが、最初は誰が死んでしまったのという尋ね方が、今ではいったい誰が生き残っているのと変わってきている。本当にそこまで追い詰められている」。
 「イスラエルはハマスをテロリストと呼んで攻撃を正当化している。しかし、これをテロと呼ぶのであれば、今までイスラエルがやってきたことは何だったのだろうか。1948年以降、パレスチナ人の土地を奪い、つい最近にもヨルダン川西岸地区のジェニン難民キャンプへの攻撃をして命を奪ってきた。こうしたことに対して、誰もテロということはない。どうしてパレスチナ人のみに対して世界は非難するのだろうか。もちろんハマスのやったことは正当化できない。こうした事態に至った責任がどこにあるのか、イスラエル、国際社会がパレスチナ人に対してしてきたことをきちんと押さえていかなければならない。憎しみがどんどんと広がり、いずれイスラエルに返っていく。現地で活動するNGO4団体は日本政府に対して、停戦に向けた働きかけを強めるように要請書を出した。日本政府はあいまいな態度をしているのではなく、具体的に停戦を求める働きかけをすべきだ」。

ガザ全面侵攻
やめさせよう
 戦争ジャーナリストの志葉玲さんが報告した(別掲)。イスラエル大使館へ申し入れを行ったが、郵便受けもない中で、敷地に投げ入れるしかないというひどい扱いだった。
 パキスタンイスラム協会の会長が「ガザを閉めているから死ぬしかない。それは宗教の違いの問題ではない。あくまでも人権の問題だ。イスラエルはガザ攻撃をやめろ」と訴えた。パレスチナ人がコールの音頭をとった。
 日本共産党の山添拓参議院議員が駆けつけ、あいさつを行った。日本キリスト教協議会(NCC)、総がかり行動実行委の発言も行われた。
 「今すぐ爆撃をやめろ。殺すな。誰も殺されない。世界中から戦争をなくす。憲法9条を持つ国として、あきらめず声をあげていこう。そのための行動を続けていこう」と菱山さんが訴え行動を終えた。NAJATは2日後、米大使館抗議行動を呼びかけている。イスラエルがガザ全面的な軍事侵攻をとめよう。 (M)

志葉玲さんの報告から
ガザへの侵攻は明確な戦争犯罪

 「私はハマスがやったことを正当化しない。特に殺されたイスラエルの市民、子どもたち。この犠牲には胸が痛く、追悼したい。ハマスがテロリストならば、国際人道法を守らないという意味でイスラエルはテロ国家だ。ガザを封鎖して、食料・電気・燃料・水すべて止めている。今に始まった話ではない。16年間、2007年からずっとガザは封じ込められてきた。人々は生きながら死んでいった。『なぜ自爆犯が自爆テロをするのか。それは自爆する前から、占領において仲間が殺されているからだ』と言っていた。イスラエルはガザの230万人に対して空爆を行っている。友人のジャーナリストが殺された赤ん坊の写真を送ってきた。それは産まれたばかりの娘さんだった。お連れ合いはケガをして、義理の弟も家が倒壊して死んだ。普通の一般市民だ。これがテロでなくて何がテロだ」。
 「戦争だからといって、何をやってもいいわけがない。救急車を攻撃した。ジュネーブ条約で禁止されている医療従事者への攻撃だ。避難するところ、国連の管理する学校に逃げて、そこで空爆されている。病院も被害を受けている。病院は遺体を補完する場所がなくて、冷蔵室がなくて、病院の外に野積みだ。それでも置く場所がないので、アイスクリームを入れる冷凍車の中に、遺体が詰まっている。こんなことおかしいじゃないですか」。
 「白リン弾。これは非人道的兵器だ。空から無差別に飛び散る。白リンが身体に付着すると肉を焼いて、骨まで達する。ものすごい苦痛と深刻な火傷を負わせる兵器だ。それを使っている。いったん2009年に使い、国際社会から非難を浴びて、その後の2014年の攻撃では使っていない。ところが今回また使っている。非人道的なことはやめろと言っていかないといけない」。
 「2014年夏のガザ攻撃。私は現地で取材した。本当に地獄のような状況だった。50日間の攻撃、1200人以上が死亡した。今回はすでに2400人が亡くなっている。今止めないと未曽有の大事態になる。国際社会が何としても、止めていかなければならない。国際刑事裁判所にイスラエルはちゃんと加盟して、その裁きによってテロをやめさせて、自分たちも国際人道法に従って虐殺はやめる。法の支配にそったやり方をやらないと国際秩序がむちゃくちゃになる。ロシアは高笑いだ。欧米はイスラエルの国際法違反を止めないじゃないかと。これはイスラエルの問題だけではなく世界の問題だ」。(発言要旨、文責編集部)

イスラエルはガザへの軍事侵攻をやめろと怒りのアピール(10.16)

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