10.18米大使館前で抗議行動

米国はイスラエル支援やめろ

ガザでのジェノサイド中止せよ

 【東京】10月18日午後6時半から、米国はイスラエル支援をやめ、ガザへのジェノサイド中止を呼びかけろ!米大使館前抗議行動が武器取引反対ネットワーク(NAJAT)、BDS Tokyoの呼びかけで行われ、米大使館前の虎ノ門に350人が参加した。

戦争犯罪を
見過ごすな
 NAJATの杉原浩司さんが最初の発言を行った。
 「パレスチナのガザの病院をイスラエル軍が空爆して500人以上におよぶ人たちがいっぺんに殺された。戦争犯罪であり大虐殺だ。これを絶対に認めない。警察は大使館前の行動を許さず、少し離れたここに移動させるというアメリカやイスラエルにそう不当な扱いを行った。これにも抗議したい」。
 米大使館に向かってコール。
 「アメリカはイスラエル支援をやめろ。ガザへのジェノサイドをやめさせろ。バイデンは武器使用をやめさせろ。イスラエルの戦争犯罪をやめさせろ。アメリカはイスラエルの共犯者だ。パレスチナ占領をやめさせろ。ガザへの封鎖をやめさせろ。ガザの人々を殺させるな。すべての人々を殺させるな」。

日本と侵略国
家の関係強化
 次に中東研究者の岡真理さん(早大大学院教授)が訴えた (別掲)。
 参加した日本人の発言。「ウクライナ戦争、パレスチナの虐殺、これを止めるためにもっともっと声をあげよう。こうした戦争を喜んでいるのは軍需産業だ。戦争を商売としている人たちがうるおっている。これを何としても止めないといけない」。
 パレスチナ人が「イスラエルの商品を買わないこと。PUMAなどやイスラエルの野菜や果物。そうすると経済的に弱まる。それが一番効果的だ。パレスチナが自由になるまでこの運動を続けてください」とイスラエル製品のボイコットを呼びかけた。
 杉原さん。「PUMAの反対運動は世界的にも日本でも何度もやっている。BDS運動 (イスラエル製品ボイコット運動)で検索するとより詳しくわかる。パレスチナ人の内側からも呼びかけられている。協力していきたい」。
 「日本はこの間、イスラエルと軍事的にも経済的にも非常に関係を強めてきている。日本・イスラエル投資協定を数年前に締結し、日本の企業がどんどん進出したり提携を当たり前のように進めている。軍事的にも、日本・イスラエル軍事協力の覚書を結んで、いずれは武器の共同開発の一歩手前まできている。日本政府は今回のジェノサイドを止めるために、例えば日本・イスラエル投資協定や軍事協力の覚書を破棄するとかをカードにして、イスラエルに迫るべきだ。国会議員も政府に対して、突きつけてほしい」。
 参加した日本人が「反ナチス国際統一戦線で戦ったように、ハマスに対する見解の違いを超えて、反イスラエル・反アメリカの国際統一戦線で闘うべきではないか」と提起した。参加者の拍手が沸き起こった。
 パレスチナ人。「今、パレスチナに爆弾が雨のように落ちている。ガザの病院に爆弾を落とした。この爆弾で千人以上の人たちが殺された。子ども、女性もたくさん殺された。病院ごと皆殺しにすることはありえない。どこに逃げればいいのですか。この1週間で3500人以上が殺された。その中で子どもたちが1100人くらいいる。どこの世界で子どもを殺すことが許されているか。アメリカ、ドイツ、フランスみんなサポートしている。水も電気もない。どうやって200万人以上の人たちが生きていけるのか。戦争をイスラエルをとめてほしい。子どもを殺すのをとめてほしい」。コールが繰り返される。「子ども殺すのをやめろ」。
 BDSの仲間が「イスラエル空爆、地上侵攻をただちにやめろ」と最後の締めのあいさつを行った。(M)

岡真理さんの発言から

すでに大虐殺は起きている!今すぐ止めよう

 「地上侵攻が日曜日に始まるという報道がある。メディアは地上侵攻があるかどうかに注目しているが、今すでにジェノサイドは起こっている。地上侵攻が起きたらジェノサイドが起きるのではなく、7日からジェノサイドは起きている。2007年から、16年以降も完全封鎖の中で、逃げることもできない230万人もの人々が狭い土地に閉じ込められていて、2008~9年の時には、22日間、1400人以上虐殺された。2014年には51日間にわたって、2200人以上が殺された。日本の人口比に換算したら、15万人以上だ。東京大空襲あるいはヒロシマの原爆で亡くなった被爆者は15万人ずつだ。核兵器こそ使われていないものの、それと同じだけの人たちが殺されている。これはジェノサイドだ」。
 「ガザの人口の半分以下が18歳以下で、2014年51日間戦争の時も、500人くらいの子どもが殺された。この間もガザの人たちは平和に暮らしていたわけではない。2014年に、ハマスが提案された無条件停戦をけった時に、ガザの人たちは封鎖が解除されずに、戦争が始まる前の状況に戻るのだったら、自分たちは死んだ方がましだ。無条件停戦を受け入れろというのは、われわれに生きながら死ねというのに等しい、と言った。それが9年前のことだ」。
 「こんな攻撃がある度に、思い出したかのように、許さないぞ、許さないぞと声を上げる。しかしこの構造を作り出してしまったのは、国際社会であり、私たちではないでしょうか。許さないぞという言葉を今度こそ本当の言葉にしましょう。パレスチナは自由になる。何を意味するのか。パレスチナ人もアラブ人もムスリムもユダヤ人もみんな平等な人間としてこの地で暮らすということではないか。ユダヤ人主導主義国家でユダヤ人だけに許されている人間らしく生きるという権利が、ユダヤ人国家のパレスチナ系市民にも西岸のパレスチナ人にも、そして75年前難民となって16年以上封鎖下のガザに閉じ込められているパレスチナ人も、みんなが尊厳をもって自由に平等に生きられるようになる。そういうパレスチナの明日を求めて、声を上げている」。
 「今、イスラエルがガザ地上侵攻をなかなかしないのは、いろんな理由があるだろうが、世界の市民がヨーロッパでは、パレスチナ支持をする抗議行動が禁止されながらも、万単位の人たちが声を上げている。世界の市民がジェノサイドをやめろという声が抑止力の一つになっている。ジェノサイドを止めよう」。(発言要旨、文責編集部)

イスラエルの戦争犯罪をやめさせろ、米大使館に怒りのコール(10.18)

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