11.20最高裁は口頭弁論開け
東電刑事訴訟支援団
東電幹部たちの有罪判決を
11月20日、「最高裁は口頭弁論を開け!」「証拠に基づいた公正な審理を!」巨大な墓石を積み上げたような最高裁判所の門前に福島県内外から駆け付けた東電刑事訴訟支援団の人びとの声が響いた。
多くの命と生活を奪った公害の発生原因者が何らの罪にも問われないのは全く不当である。原審は、事実取り調べもせず、事実誤認を犯しており、著しく正義に反していると東京地裁、高裁の不当判決を覆すべく、検察官役の指定弁護士は本年1月に上告し、9月13日に上告趣意書を提出、10月には刑事訴訟支援団が東京と福島で最高裁闘争に向かう集会を開催し、署名運動のとりくみを進めてきた。この日は門前でのアピールに続いて訴訟管理官との面談と7784筆の署名提出を行った。
利害関係者の審
理は回避せよ!
被害者参加代理人の海渡雄一弁護士は特に、東電と密接な利害関係を持つ草野耕一判事は本件の審理を回避せよと訴えた。草野裁判官は、東京電力及び関連会社と密接にかかわっている西村あさひ法律事務所の代表である。同事務所所属の判事は、東電に有利な判決を書いたり、代理人になったり、天下りしていたりしており、「偏った不公平な裁判がなされる懸念を当事者に持たせる客観的な事情」に当たるとした。また、本件は大法廷で審理することが相当であるとも強調した。
午後からの集会には70名が参加した。各弁護士が上告趣意書の趣旨、原審で無視された双葉病院での被害、前述の草野判事の回避などについて説明した。また、科学ジャーナリストの添田孝史さんは、「問題の中心は、予見可能性をめぐる問題」「高裁判決は日本海溝を推定無罪にした。活断層や海溝は推定有罪である」「推本の内容が否定できないなら取り入れざるを得ないなどと東電が表明したとの日本原電担当者のメモ(2007・12・10)がある。」「高裁判決は水密化が有効であることについて指定弁護士が立証できていないと判決に書いたが、事実取り調べ請求を却下しておきながら、まさしく支離滅裂」「間違いだらけの高裁判決を確定させてはならない」と最高裁での闘いのポイントを上げた。
集会は参加者のリレーアピールの後「真実は隠せない」をみんなで歌って終了した。最高裁での東電元幹部の有罪判決を実現するために、再度全国の力を結集していくことが必要だ。
(世田 達)
最高裁前に公正な審理を求め結集した東電刑事訴訟支援団(11.20)
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