12・4オスプレイの飛行直ちに中止を防衛省申し入れ行動

辺野古への基地建設を許さない実行委

 【東京】12月4日午後6時半から、辺野古への基地建設を許さない実行委員会 が防衛省へ「オスプレイの飛行を直ちに中止せよ」の申し入れ行動を行った。この行動には伊波洋一さん(参議院議員、沖縄の風)も参加しアピールした(別掲)。

墜落を不時着
と言い換え!
 最初に、実行委の渡辺さんが基調的に提起し、その後、沖縄から沖縄平和市民連絡会議の上間芳子さんが電話でアピールした。
 「嘉手納に向けて、オール沖縄として、オスプレイの墜落について300人くらいで抗議行動を行ってきた。オスプレイの所属は横田基地。実戦部隊は嘉手納にいる。嘉手納に向けて行くときに、屋久島沖で墜落した。日本政府の態度がすごくひどい。海上保安庁は墜落だと言ったけど、防衛省は墜落ではなく、不時着と言った。アメリカが墜落と言ったのでまた変えた。日本の国の主体性のなさ、アメリカの植民地以外何ものでもないと言われるくらい、みんな憤っていた」。
 「落ちたオスプレイは空軍のオスプレイなので攻撃用のものだ。屋久島の一キロ先に落ちた。一キロというとキャンプシュワブの工事している所に落ちたのとおなじだ。沖縄でも2016年に、沖縄の波浮でオスプレイが墜落した。その時は米軍が規制線を張って、まったく警察すら近づけない状態があった」。
 「今回は画像で見てみると、漁民が何の防護服もなく、機体を回収しているのを見てびっくりした。このオスプレイについては、放射性物質があるのではないかと言われている。その中で、漁民がオスプレイを回収して、米軍に渡していた。普天間飛行場のMVオスプレイが救助と
称して、旋回している。それは何とも言いようがない。危険なオスプレイが救助するということそのものを信じられない。アメリカ大使は安全だから、救助していると言っているが、危険だから墜落したわけで、許されざることだ」。
 「オスプレイは沖縄に24機、横田に5機さらに自衛隊の木更津に5機ある。このオスプレイは最初から欠陥機と言われている。沖縄には2012年10月から配備されている。10年間で墜落で20人が亡くなっている。これは飛行停止はもちろんのこと、製造そのものをやめさせていかなければならない。日本政府は飛行停止を求めていないというのがアメリカで報道された。日本の言っていることはめちゃくちゃで、飛行停止すべきだし、原因究明されたことはほとんどない。日常的に戦争のための訓練をするわけだから、危ない所で訓練をすることがほとんどだ」。
 「墜落することは沖縄ではまたかという感じだ。墜落した後も、普天間の飛行場ではオスプレイが飛び、落ちた翌日に高速を走っていて2機飛んでいるのを見た。まったく何の関係もなく、何事もなかったように飛んでいる。当然、沖縄では住宅地の上を飛んでいる。今回も一歩間違えれば、住宅地や屋久島の森を破壊しかねない。みんなで声を上げていかないといけない。オスプレイは全国中飛んでいる。石垣でも何回も訓練をやっている。米軍といわず、自衛隊といわず、誰が使っても危ないわけだから、日本政府を動かしていかないといけない。世界中で結構落ちている。配備された時から、未亡人製造機と言われるくらい、危ない飛行機だと言われている。全国中で撤去する、アメリカにもって帰れと政府に突きつけていかなければならない」。
 「とりわけ、防衛省に関してはいろんなところで戦争準備が進んでいるので、絶対に許すことはできない。辺野古新基地建設に関してのデニー知事の承認をしないということに関しての国交省が提起した代執行判決は12月20日に出る。これはいい判決が出るとはとても考えられない。11月23日は沖縄では1万人、全国で3500人が声をあげた。10何カ所で抗議行動が行われた。オスプレイも含めて、新基地建設を止めていく。沖縄を二度と戦場にしない。最後まで頑張っていこう」。

横田でもオス
プレイNO!
 横田行動の棣棠さんが「今回の墜落したCVオスプレイは11月29日、横田基地から3機飛び立った。それを目視していた仲間もいる。午後墜落が報道された。横田はここのところ6機オスプレイが配備されているが9月24、25日あたりはお昼から夕方まで5分に一回くらいのペースで基地の周りを回る。それが4、5時間もつづく。そうしたことに対して、さすがに地元の自治体・瑞穂町の町長が、いままでは必ず5市1町を入れて足並みをそろえてやるが、今回直接町長がおもむいて防衛省に抗議行動をやった。かなり緊迫した状況があった。日米合同演習がガンガンやられている。その一環としてやられている」と今回の事態について報告した。
 そして「反対運動を行っている6団体がオスプレイ横田配備反対連絡会を作っている。毎月駅頭で署名をやりながら、1万5千ほど署名が集まっている。毎月一日の日に、オスプレイが配備された日に横田基地メインゲート第二ゲート前で、スタンディングとリレートークをやっている。ちょうど12月1日の日、そこはメインゲートだから必ず、米軍の兵士が迷彩服を着て出入りする。今回だけは今回のオスプレイの事故に対して、非常に神経質になっていた。後から知ったことだが、亡くなった若い兵士には横田基地内にお子さんと連れ合いもいる。その方がネット上で今回の事故に対して非常に怒っている。横田から撤去できなかったことに非常に残念だ。今後、沖縄と連帯しながら横田でもオスプレイを飛ばさない。そんな運動をさらに続けていきたい」と語った。
 その後、12・16集会、国会包囲実などが発言し、三団体による申し入れ行動が行われた。来年の防衛省申し入れ行動は1月4日午後6時半から。    (M)

伊波洋一さんの発言から

こんな欠陥機を使って人を殺し続けるなんて

 「今回のオスプレイ墜落事故、漁民が見ていたように、真っ逆さまに墜ちていった。3人が豪州で、去年はカリフォルニア州で5人が死亡した。92年以来、50人以上の方々が訓練中にオスプレイで亡くなっている。かなり欠陥機だ。そんな欠陥機を輸入しているのは日本だけだ。今回の事故の大きな原因は伝達装置の不具合があって不時着した。こういうものが私たちの真上を全国各地で飛んでいる。政府はできるだけオスプレイを住民と接触させながら、飛ばそうと、様々な災害対策という理由を言っている」。
 「今回7人がまだ発見させていないが、本当に大きな犠牲を強いるオスプレイだ。そういうことに対して、私たちの政府が止めることもできないでいる。まさに、木原防衛大臣は何と言ったかといえば、『安全点検をしてから、確認をしてから、飛ばしなさい』。だから、アメリカの言い分としては、安全確認はしたということになっている。かろうじて、横田のオスプレイは止まっているけれど、普天間のオスプレイはずっと飛び続けて、火曜日の外交防衛委員会でも、20回飛んでいると木原さんが言っていた。そんな国ってないでしょう。アメリカのやることは何でも容認する国だ。私たちはこういう政府を、そのままにしてはならない。憲法九条があるのに、九条に反するようなことを安保三文書で書いて、ミサイルを全国に配備をして、中国や北朝鮮やロシアを狙うんだということを、5年計画でやっている。沖縄だけに配備されていると思っているとそれは大間違いで、いろんな所に配備される。イージス艦がある所にも、陸自のミサイル部隊がある所などにも、全部いつでも飛べるように配備していく。そのために130のミサイル用の弾薬庫を新たに建設する」。

日本全土を戦
場にするな!
 「抑止力としての訓練はアメリカは一生懸命やっている。でも抑止力というのは、戦争はさせないぞといっているが、実際に戦争が起きるとアメリカは引き上げる。後は自衛隊でやりなさい。辺野古もそうなんです。新しい建物がどんどん出来上がっている。なぜ作っているのかというと、日米の間では、一つ潰すともう一つ作らなければならない。一対一対応の原則だ。海兵隊は今年から来年にかけて、4000人がグアムに移る。その後の5000人もハワイやアメリカ本土に全部移っていく。そういう中で、あえてまた作っている。なぜかと言うと、そこに部隊が来るわけではない。そういう原則があって、原理を壊さないためにやっている。今キャンプハンセンとかあっちこっちに作っている。それは誰が使うのか。誰も実際は使わない。アジアにおける基地集積場にしようとか、まことしなやかに言われている。一棟につき、百億円とかどんどん作られていく」。
 「辺野古の基地にしても、1兆円近くになった。それが2、3兆円になっても、たぶんそこに出来るのは欠陥飛行場でしかない。あそこのB27地点の軟弱地盤は、本当の軟弱地盤だ。それを70メートル以上は地盤改良できないので、何も調べもしないでここは固いといっている。でも実際は調べた。調べてみたら、軟弱地盤であることが分かった。これは使えないからと隠してしまった。その議論を今やっている。辺野古については震度1から2程度で建設後に倒れる可能性がとても強い。震度3には建設中に倒れる可能性がある。岸田政権で一番悪いのは、他国のために、日本からミサイルを飛ばすことができる仕組みを作ってしまった。今までは300キロまでしか飛ばせなかったのを1500~2000キロ飛ばせるミサイルを2000発近く、全国に展開する。沖縄で起こっていることは日本全体の問題だ。憲法九条をないがしろにして、日本全土を戦場にする取り組みが行われている。そういう政府は変えなければならない。辺野古基地建設を阻止しよう」。(発言要旨、文責編集部)

伊波洋一参議院議員がオスプレイを飛ばすなと防衛省に抗議
(12.4)

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