12.16関西ガザ緊急アクション
パレスチナに自由を!
イスラエルは即時停戦せよ
ガザでの大虐殺をすぐにやめろ
【大阪】関西ガザ緊急アクション主催の、イスラエルのガザ住民虐殺に抗議し即時停戦を求める行動が12月16日に行われた。
ハマスの10月7日イスラエル急襲とイスラエルの報復が始まった数日後、BD
S関西・関西共同行動・ATTAC関西の呼びかけでヨドバシカメラ前に30人ほどの市民がスタンディングを行ったのが10月12日。続いて、同じ呼びかけにより10月18日、米国総領事館前で180人ほどが抗議行動を行った。
10月28日は大阪市役所横の中之島公園に500人が集まり、主催者あいさつを役重善洋さん(МD МDS関西)が行った。関西イスラム協会、大椿ゆう子参議院議員(社民党)、大石あきこ衆議院議員(れいわ新選組)、大阪憲法会議の代表もアピールをし、梅田までデモを行った。その後参加団体を中心に関西ガザ緊急アクションがつくられ、呼びかけ団体を募り、30団体が結集した。
以後、この流れでの行動は関西ガザ緊急アクションが主催することになった。
関西ガザ緊急アクションが立ち上がる
11月18日の関西ガザ緊急アクションの行動は、おおさか総がかり行動実行委員会と大石あきこ事務所が協賛した。大阪市新町北公園に500人が集まり、なんばまで御堂筋デモをした。11月29日、米国総領事館まえに200人が集まり抗議行動をした。
12月16日の行動は第6波の行動。上記2団体が協賛した。この行動は、大阪市扇町公園南西ひろばでの集会と梅田までのデモ、同じ時間帯で並行してJR大阪駅横のスペースでの「パレスチナに涙を」の同時アクションの2つで構成された。
扇町公園では、村上薫さんが集会を司会し、真辺明彦さんがギター伴奏で、歌「戦争の親玉」を披露。山川よしやすさんが主催者あいさつを行った。
イスラエルの侵攻以来、無差別に続く爆撃で病院・難民キャンプ・国連施設までが破壊され、ガザが危機的な状態になっている。死者は1万9000人、行方不明者を加えれば2万人に達する、3万発の爆弾が投下された、ガザは雨期に入り感染症が流行している、国連安保理の即時停戦決議案は米国の拒否権発動で否決された、だがイスラエルは世界の支持を失っていると述べ、パレスチナの人々と連帯し、大きな支援の輪を作り、和平交渉の実現を目指そうと訴えた。
パレスチナBDS民族評議会のアピール
続いてパレスチナBDS民族評議会からのアピールが代読された。以下要旨
ガザでの虐殺を止めるために力を貸してほしい。これを書いている時点で1万6000人がイスラエルに殺された。犠牲者のうち、5000人以上が子どもだ。病院・住宅・大学・礼拝堂も爆撃されがれきと化した。けが人や病人の手当はできない。16年にわたる封鎖で、食料・燃料・建築資材は最低限しか手に入らない。そして今、民族浄化が行われている。このおぞましい人道に対する罪に沈黙は許されない。西側諸国とそのメディアはこの虐殺に武器と資金を提供している。国際刑事裁判所はこの状況に対し意味ある行動を起こさない。イスラエルの大臣がガザに原子爆弾の投下をほのめかしてもLAEAは黙ったままだ。ヒロシマ・ナガサキを経験した日本のあなたたちが共に立ち上がることを願う。われわれパレスチナ人の国際的な非暴力・反レイシズムに基づくBDS(ボイコット・資本引き上げ・制裁)民族評議会は、イスラエルによるガザの即時・恒久的停戦と封鎖の解除を呼びかける。
引き続いて、大石あきこさん(れいわ新選組共同代表・参院議員)、長崎由美子さん(社会民主党大阪府連合代表)、山下けいきさん(新社会党・茨木市議会議員)、梅田章二さん(大阪憲法会議・総がかり行動実行委員会を代表して)がアピールした。「国会の中でも、短い時間だったがイスラエル政府、それを擁護する岸田政権を非難した」、「欧米の二枚舌には正義はない」、「ハマスの攻撃は発端のように言われるが、そうではない。ガザが封鎖され、イスラエルの入植で、追い出されたパレスチナ人たちは追い詰められていった。彼らの尊厳のために、声を上げよう」、「市議会でガザ攻撃の即時停止決議案が採択される予定だ。しかし案文には、ケンカ両成敗的な考えが色濃くあるのが問題だ。大量虐殺は即時止めろと叫ぼう」、「イスラエルを支援する企業のボイコットを広げよう」、「イスラエルの自衛権を日本政府が支持しているのは許せない」、「イスラエルの自衛権ってなんだ。2007年からガザ封鎖自体が非人道的な国際法違反の行為だ。声を上げ、世界とつながってガザ攻撃を止めていこう」。
スピーチの後は、Swing МASAさんのサックス演奏にあわせ、「不屈の民」を全員でコール(団結した、民衆が、破れることはない!)し、そして梅田までデモを敢行した。
パレスチナに涙を!
デモ参加者はそのままJR大阪駅横のスペースへ移動した。この場は、扇町公園の集会と同時間帯に「パレスチナに涙を」の行動が行われていた所だ。
行動は若者を中心に取り組まれた。おそらくパレスチナ人がひたすら、ガザ攻撃で命をなくした人の名前と年齢を呼んでいく。その前に幅1m長さ10mぐらいの長さの布が置いてあって、その布に人々が代わるがわる、涙の粒を赤い絵の具で描いていった。赤い涙の布を前にガザの状況が報告された。
このアクションには200人ほどが集まった。死にたくないと叫ぶ子どもの言葉、小麦粉を探しに行った母親がまだ帰ってこないとか、水を探しに出た父親がまだかえってこないと心配しながら親を待つ子どもの言葉が伝えられた。その後発言したい個々人がそれぞれのアピールをした。学内でガザ攻撃を批判する活動をして処分されそうになった学生。イスラエル兵に石を投げて始まったインティファーダという言葉を初めて聞いて、心を揺さぶられた主婦。戦争は絶対やめなければいけないという女子高校生。
最後におそらくパレスチナ人のアピールがあった。目の前で展開されているのは人間の悲劇だ、直面している数字は単なる統計ではない。
2万5000人が命を失い、その中には1万人の子ども、3500人の女性、85人のジャーナリストが含まれている。70日以上にわたる暴力を社会は止めようとはせず、援助の手を差し伸べようとはしていない。でも共同の力を信じ、悲劇に終止符を打つよう呼びかけをつづけよう。
即時停戦を求め、どこまでも諦めずに活動を続けようと確認し合った。終わると、この日は急に寒さが厳しくなっていることに気づいた。
(T・T)
大阪中心部のデモでパレスチナの人々との連帯アピール(12.16)
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