投書「継戦能力NO!! 11・27官邸前行動」に参加した(上)

匿名

 11月27日・月曜日、19時から「島じまスタンディング」と「STOP大軍拡アクション」の呼びかけで「『継戦能力』NO! 琉球弧の島じまを『戦域』とする『持久戦』態勢づくりをやめさせる11・27官邸前行動」がおこなわれた。
 最初に、司会者がギターを演奏しつつ歌を歌った。その後、「与那国島からの切実な思い」がつづられた文章が読みあげられた。
次に、「島じまスタンディング」呼びかけの石井信久さんが発言した(別掲)。
続いて、杉原浩司さん(NAJAT)が発言した(別掲、次号掲載予定)。
 次に、コールがおこなわれた。「琉球弧を軍事緊張にさらすな」「島じまを危険にさらすな」「東アジアに軍事緊張を作るな」「何が継戦能力の強化だ」「継戦能力なんかいらない」「戦争続ける能力いらない」「島じまこわして戦争作るな」「琉球弧を危険にさらすな」「すべての基地を撤去しろ」「基地のない平和な島を」。これらのコールがおこなわれた。

参加者が自由に発言

 司会者が「それでは何かスピーチいただけたらと思います。いらっしゃいませんか、どなたか」と言い、目が合ったので私も発言させていただいた。「みなさんは、問題の根本原因は自公政権と『たたかわない野党』にあると思っていると思いますが、私は『たたかう野党』がバラバラであることが1番まずいと思っています。私は『たたかう野党』が統一戦線党『革新・リベラル連合』を作って、政権を奪取することが肝心だと思っています。共産党については、改革して、内ゲバ殺人集団を除く民主的共産主義者の統一戦線党、『民主共産党』にするべきだと思っています『2重の統一戦線党』が必要だと思っています」。他の参加者とは意見が違う部分があるかも知れないが、私はだいたいそのように発言した。
 「日常的には天皇制の問題」をやってきた人が「基地の問題、とりわけ沖縄の米軍基地、自衛隊基地、そういった問題は天皇制の問題とも深く深くつながっているんです。そういったことも本当は一緒に考えられる場がなければならない」「自分は勉強するために、正しい情報を得たいためにここに来ました」と発言した。
 「STOP大軍拡アクション」に参加している人が「きょうここに来てみたら旗がかかっていて、これベトナムの旗ですよね。日本とベトナムの旗が並んでさがってますけれども、50年前を思い返すと、これちょっと複雑な気持ちになりますよね。私たちの、私は子どもでしたけれども、血塗られた、そういう大量虐殺に私たちの国も手を貸していたということですよね。そういうことの上にいまの大軍拡があるわけで、これはもうとんでもないことだと思います」と発言した。
 次の人は「(昔)南京大虐殺のパネル展示があって、そのときものすごくショックを受けた。いざとなったら本当に何も出来なくなるので、その前に出来るだけのことをしたい」と発言した。
 フリージャーナリストの人が「北海道のアイヌに対する侵略、琉球処分、関東大震災における6千数百人の朝鮮人・中国人虐殺、戦後の朝鮮戦争における朝鮮特需、ベトナム戦争で高度経済成長をはたしての先進国への仲間入り、いまのヘイトスピーチ、日本の近現代って何だったんだろうか」「練馬でも避難訓練とかあって、本当に茶番のような避難訓練でした」と発言した(だいぶ発言を要約した)。
 最後に、司会者が「告知お願いします」と言い、杉原浩司さんが11月28日と29日の行動を予告して、「11・27の官邸前行動」を終えた。なお、「行動」には21名が参加した。
(2023年12月9日)

■石井信久さん(「島じまスタンディング」)の発言

政府がやろうとしていること

 「戦争をおこさないようにすること、戦争がおこらないようにすることではなくて、いま日本政府が総力をあげてやろうとしていることは、戦争がはじまった後にその戦争を長く粘り強く続けていける、そのような国のかたちを作ることです。継戦能力の強化が必要だと政府は言っています。これは今まで日本政府が言ってきた軍備増強を正当化する理由とくらべてもかなりぶっとんだものだと思います。それなのに、なぜかこの継戦能力への批判の声があまり聞こえてきません。人びとが暮らす島じまのあらゆる場所を戦域と指定して、相手の攻撃を受けることを前提として、相手に出来るだけ無駄にたくさんのミサイルをうちこませて、相手の戦力を消耗させるということを作戦として、この島じまで持久戦をおこなうための準備をはじめてしまったのです。政府・防衛省・自衛隊は、とうとう、琉球弧の島じま全域を軍民混在の戦域にしてしまうというとんでもない非人道的なおこないをはじめようとしています。きのう『朝日新聞』で公共インフラの整備の原案が分かったと報道がありました。38の民間空港・港湾が候補施設となり、そのうち28施設は九州から沖縄県に集中しているとのことです。この特定重要拠点の指定と特定重要土地規制法で琉球弧は平時から軍にとって使い勝手の良い島じまへと、そして有事には軍の統制下におかれる島じまへと作り変えられようとしています。南西シフトの第2段階という形で作り変えられようとしています。すでに民間空港・港湾そしてビーチや公園公道などの軍事訓練は常態化しています。特に、先日の自衛隊統合演習はひどいものでした。航空自衛隊の基地が攻撃を受けて滑走路が使えなくなったという設定で、4つの民間空港でタッチアンドゴーなどこれまで考えられなかったような訓練がおこなわれました。徳之島ではこのタッチアンドゴーの他にも一般海浜での大規模な上陸訓練、サトウキビ畑へのパラシュート降下訓練、公園にオスプレイが着陸して偵察部隊が夜間行動をおこなうような訓練などもおこなわれました。与那国島では町の防災訓練に水陸機動団が参加しました。戦争で傷病者が出ることを想定した患者後送訓練は全国各地でおこなわれ、川崎でも民間病院と自衛隊の共同訓練がありました。沖縄では戦死者を取り扱うという訓練もおこなわれたようです。

「島じまを戦場にするな」と言わなくてもいいように

 ところでいま琉球弧に暮らす人たちが『島じまを戦場にするな』と訴えています。この危機感を日本全国に広げる必要があります。でも、私たちこの『本土と呼ばれる側』のスローガンがこの『島じまを戦場にするな』で良いのだろうかともいま思っています。私たちはいまのこの状況とむきあって、島じまに暮らす人びとがもう2度と『島じまを戦場にするな』と言わなくてもいいような状況を作っていかなければならない、当たり前の暮らしを島じまに返していかなければならないと思います。そのための『本土と呼ばれる側』からの主体的なスローガンをいま考えるべきだと思います」。石井信久さんは、そのように発言した。

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