2.1ミャンマー軍事クーデター反対院内集会
民主体制と平和を取り戻し真の連邦制樹立をめざそう
【東京】2月1日正午から、参議院議員会館で「ミャンマー軍事クーデターから3年ミャンマーに民主体制と平和を取り戻し、真の連邦制樹立をめざす院内集会」が行われた。
超党派議連から
連帯のあいさつ
最初に超党派「ミャンマーの民主化を支援する議員連盟」の中川正春会長があいさつした。
「クーデターから3年になる。私たち日本の国会でも軍事政権に対して、国民に対して銃を向けるということに、即時停止をする。そしてアウンサンスーチー氏を解放し、体制を民主的な体制にしていく。このことを国会決議として出した。その後、情勢は悪化し国内の紛争から内戦になっている」。
「国連の発表では去年だけでも、6000人に及ぶ死傷者、260万人以上の国内避難民が発生している。支援を必要とする人は1800万人もいる。人口の三分の一にあたる。2020年11月の総選挙で国民によって選出された国会議員を中心に立ち上げられたミャンマー国民統一政府(NUG)が国民の支持を得ながら、正当な国民政府として民主体制と平和を保つために、活動を続けている。少数民族、国民そのものが立ち上がっている」。
「NUGの担当大臣や国内で活動している人たちの生の声を今日は聞ける。私たちは日本政府に対して、ミャンマーの民主化に向けての形を支持をしていく、日本としての貢献を要求し申し入れをしていきたい」。
NUGなどから
報告とあいさつ
続いて、NUGのソーバラティン駐日代表のあいさつ。
「ミャンマー国民は大変な生活を強いられている。無差別空爆は激しさを増し、避難所にも空爆を受けている。軍の戦闘機を墜落させたり、軍の拠点を400カ所以上獲得したという成果も出ている。逃亡する兵士も増えている。和平協定を結んでも軍はそれを守っていない。無差別攻撃をかけてくる可能性もあるので、国際社会が守ってほしい。日本政府も心配していますという言葉だけでなく、ミャンマー国民から絶対的支持を受けているNUGと手を組んで、はっきりとしたミャンマーの民主化を支援する体制を取ってほしい」。
ミャンマー連邦議会代表委員会(CRPH)、ミャンマー少数民族組織(EAOs)代表・カレン民族組織(KNU)から動画であいさつがあった。
革命の現状
今後の展望
第一部 「軍事クーデターから3年~春の革命の現状と今後の展望」 基調報告と現地からの情勢報告が行われた。
基調報告をNUG人道問題・災害対策担当大臣のウィンミャットエイさんが行った。
「これまでの軍の非人道的な武力行使に対して、私たちが様々な形態をもって国際社会に訴えているが注目が足りない。ぜひ国際社会が注目してもらいたい。ミャンマー国民は大変な中で、忍耐強く、国軍の不当なクーデターに抵抗し続けていることを強調したい」。
「これまでも軍は3回もクーデターを起こしている。68年、88年。国民を武力で押さえつけ、その後20年も権力の座を握り続けた。そして2022年のクーデターに対してはミャンマー国民はもう耐えられないので抵抗して3年になる。不服従運動や道端に出て抗議することなど、今なお抵抗し続けている。この3年目の節目に入り、ミャンマーの春の革命はターニングポイントを迎えている。私たちの勝利の道が開かれた。1期目は政治的な抵抗そして軍事的な攻撃、経済的な圧力。軍に対して、精神的な圧力をかける。そのような6つの戦略を持って軍に反撃している。NUGを組織し、軍に対しても国民からいろんな支援を受けて、軍を壊滅してきている。軍事的戦略としては以前は自己防衛的だったが、今は攻撃している。これまでの攻撃において、36の街と軍の数々の駐屯地を私たちは掌握している。軍の駐屯地を制圧できるようになって、軍の武器を手に入れることができた。軍の武器を持って、軍を打倒する。そして最後の戦いに向けて今は励んでいる」。
「国民防衛隊は三段階の軍事訓練を受け非常に成果が挙げられている。何よりも私たちは精神力が強い。つまり国民防衛隊は国民を守るためにという信念をもって自信をもって戦っている。ただし軍の兵士は国民を殺す、国民の支持を得られない。国民から非常に嫌われる悪い人々になっているので、彼らは私たちより精神力が負けている。何よりも私たちの成果を上げるなら、NUGは空気のような存在だと言われたが、現実に支配できている地域が増えている。このようにミャンマー国内で支配できる地域・領域が増えているからこそ、少数民族と話し合いをし、協力し合える体制が作られている」。
「1月29日の夜に、春の革命に参加している政治勢力、少数民族と私たち国民統一政府が会議をし、共同声明を採択することができた。その共同声明を1月31日に公表した(次号掲載)。ここで強調したいのは将来的には軍に対して、政治に関わる力を絶対に持たせないことだ。もう一つ強調したい点は民主主義的に選出された文民政権の支配下に全部置くことだ。そして2008年の憲法を破棄する。この憲法を復活させるあらゆる試みも排除する。そして、民主的な憲法を制定することだ。紛争によって不当な被害を受けた被害者のためにも正義を取り戻す。6つの目的を諸勢力は合意しこの声明文を出した」。
「この目的を成功させるために、私たちは行動計画も立てている。1番目にある軍事評議会に対して、国内外から軍事的政治的圧力をかけることだ。皆さんから国軍に対して圧力をかけてください。ミャンマー国軍が取り入れたら、軍事クーデターは終結され、権力の平和的移行を図る。軍事クーデターを終結させ、ミャンマー国軍が後ろ盾になっている政府を完全に排除し、整然と移行するためにも、移行期国民統一政府を組織する。私たちは協議を経て物事を進めようしている。そのためには政治的・軍事的・経済的な協議会を設けている。一番大事なのは国民の皆様だ。私たちの革命はゼロからスタートした。国民の圧倒的な支持と支援を受けて困難な道をのぼりつめられた。私たちは正しい道をきちっと計画を立てて、協力しあって、協調しあって、あゆみ続けていることを国際社会に知ってもらい、協力・支援してもらいたい。支援を必要としているのはミャンマー国民だ。多くが避難民になっている。家はない、命の危機に脅かされている。何よりも食料が足りない。ぜひ支援をしてほしい」。
続いて、動画でミャンマー現地の実情が報告された。①カチン州の避難民からIDPキャンプの窮状②カレンニー州で空爆された病院の映像と元国軍・陸軍大尉の証言③ラカイン州の避難民からラカイン州内の現況④カレンニー州の不服従運動参加者の訴え⑤シャン州より1027作戦の影響と避難民の状況。
連帯のエールで
次は勝利集会を
第二部 民主化と平和へのアピール~日本からミャンマー国民への連帯エール。
日本人支援さくらさん、ジャーナリストの北角裕樹さん、ビルマ共同代表、自動車工場を経営しているヨシザワ産業が1500万円を支援、ヒロシマの僧侶、北海道からエール。支援金366万5000円が渡された。
集会アピール「外務省への要請文」採択、石橋通宏さん(立憲・参議院議員)が「国会開会中ですが、多くの国会議員が参加された。日本では残念ながらミャンマーに対する報道が少なくなっている。今この瞬間もミャンマーでは国軍による空爆、焼き討ち。民主主義のための声を上げる国民が本来国民を守るための国軍によって、命を奪われている。改めてクーデターから3年、今も多くのミャンマーの皆さんが自らの自由と平和と民主主義のために、自分たちの未来のために、声を上げ続けている。われわれこの集会3年目、もう終わりにしましょう。次はミャンマーに民主主義が取り戻され、今日ウィンミャットエイ大臣がお話をしていただいたすべての民族がすべての国民が連帯をして、力を合わせて、真の連邦制のもとに新しいミャンマーを作る、その時にもう一回集会やりましょう。ミャンマーの皆さんにエールを送り支援を送り、共にミャンマーの未来を作る。日本国民がみんなで応援をする。その思いを今日この場で改めて共有したい」と閉会のあいさつを行った。(M)
ミャンマーに民主主義を取り戻せ!支援の声を広げよう(2.1)
ミャンマー民主化支援を、と訴えるウィンミャットエイさん
ミャンマーに民主主義を取り戻せ!支援の声を広げよう(2.1)
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