「#ミャンマー軍の資金源を断て 日本政府にミャンマー軍を利するОDAと公的資金供与事業の停止を求めます」署名に協力しよう
日本政府と企業はミャンマー軍の資金を支えるな
メコン・ウォッチ ブログから転載/http://www.mekongwatch.org/
メコン・ウォッチ、国際環境NGО FoE Japan、アーユス仏教国際協力ネットワーク、日本国際ボランティアセンター(JVC)、武器取引反対ネットワーク(NAJAT)が「#ミャンマー軍の資金源を断て 日本政府にミャンマー軍を利するОDAと公的資金供与事業の停止を求めます」署名運動への賛同を呼びかけている。日本の政府と企業によってミャンマー軍が支えられていることを許さない署名運動に協力しよう。(編集部)
この署名で変えたいこと
署名の発信者 /メコン・ウォッチ
ミャンマー軍は2021年2月1日にクーデターを起こし、選挙で選ばれた政権を崩壊させ、それに抗議する市民に対し、戦争犯罪と人道に対する罪にも相当する深刻な人権侵害を続けています。ミャンマー軍によって殺害された人は、民主派活動家や民間人を含めて2023年8月で4千人を超えて以降、今も増え続けています。国連の推定によるとミャンマー全土で200万人以上が国内避難民となりました。軍の暴挙を止めない限り、犠牲者や避難民は増えるばかりです。
この様な状況を一刻でも早く止めるため、世界中で市民によるさまざまな取り組みがなされています。私たち日本のグループも「#ミャンマー軍の資金源を断て」というキャンペーンを立ち上げ、クーデター以降から3年近く活動してきました。これまで「日本政府はミャンマー国軍の暴挙を止めるために、日本からの国軍への資金の流れを止めてください」や、「日本政府、ENEOS、三菱商事はイェタグン・ガス田開発から責任ある撤退を!」という2つのオンライン署名も展開し、多くの方にご協力いただきました。
しかし、日本政府は、未だにミャンマーへの公的資金の供与を止めていません。
日本政府は、ОDA(政府開発援助)とООF(Other Official Flows)と総称されるОDA以外の公的資金の供与を、途上国への経済援助や日本企業の海外事業支援として行っています。ОDAには、「技術協力」、「無償資金協力」の他に、日本政府に返済義務のある「有償資金協力」があり、それには途上国に貸与する「円借款」、そして途上国での民間ビジネス振興のため企業に貸与する「海外投融資」が含まれます。
また、ООFでは、財務省が所管する国際協力銀行(JBIC)が行う企業への融資や、国土交通省所管の官民ファンドである海外交通・都市開発事業支援機構(JОIN)の企業への出資などがあります。
日本政府がクーデター以降も公的資金の供与を続けていることには、様々な問題があります。例えば、
◦一部の事業はミャンマー軍を利するビジネスに関係しています。ミャンマーでは軍系企業の事業からの収益が軍の資金源となり、残虐行為を支えていることが、国連の独立調査団の調査でも明らかにされています。Yコンプレックス事業のように不動産からの収入も同様です。また、金融機関を支配下に置くミャンマー軍の管理下に、日本のОDA資金が入る恐れもあります。
◦ミャンマー軍の支配体制を、日本政府が暗黙に支持しているように見えています。巨額の資金援助を止めていないことのみならず、軍のプロパガンダに利用されることもあります。例えば、ОDAで建設中のバゴー橋建設事業は、軍系企業が工事に関与している他、昨年12月に、軍トップのミンアウンフラインがこの橋の式典に参加したことが軍のプロパガンダ紙で報道されています。
◦巨額な円借款は、軍の圧政と経済低迷に苦しむミャンマーの人たちに今後数十年にわたり日本に返済しなければならない、莫大な負債となります。その一部は、人びとを弾圧する軍に利益をもたらしているにもかかわらず、人びとはその支払いを強いられるのです。
私たちは2023年の12月に、各国のNGОと共に日本政府にこれらの資金を止めるよう、日本政府に要請しています。
みなさんもぜひ、この要請に賛同してください。
この要請書は、情勢をアップデートした後、みなさんの署名を加えて、クーデターから3年になる2024年2月1日に第1回の提出をし、クーデターから1200日になる5月16日前後に再提出、そして、8888民主化運動の記念日である2024年8月8日に最終版を日本政府に提出します。
呼びかけ団体:メコン・ウォッチ、国際環境NGОFoE Japan、アーユス仏教国際協力ネットワーク、日本国際ボランティアセンター(JVC)、武器取引反対ネットワーク(NAJAT)
付記
ОDAについて:日本政府はミャンマーに2020年までに累計35兆6518億円の無償資金、10兆9949億円の技術協力を提供しています。また、1兆3784・72億円の有償資金協力(借款契約ベースの金額)を約束しています。ミャンマーに提供されるОDAで、大きな比率を占めてきたのは、インフラ整備のための有償資金協力である円借款です。現在、実施されている事業は借款の契約ベースで7396億円にもなりますが、これは、ミャンマーの人々が日本に返済しなければならない借金となります。
ООFについて:日本企業が推進してきた事業であるヤンゴン博物館跡地再開発事業(通称:Yコンプレックス事業)は、ミャンマー最大都市ヤンゴンで、陸軍が所有する軍事博物館跡地に大規模複合不動産を建設・運営するもので、土地の賃料がミャンマー軍の装備の調達に重要な役割を担うとみられる兵站局に支払われてしまいます。この事業には、官民ファンドであるJОINが出資、また、輸出信用機関であるJBICが融資しています。
実施中の円借款事業
◦インフラ緊急復旧改善計画(フェーズ1)
◦ティラワ地区インフラ開発計画(フェーズ1─3)
◦東西経済回廊幹線道路整備事業(バゴー・チャイトー間新道路)
◦バゴー橋建設計画
◦バゴー地域西部灌漑開発計画
◦ヤンゴン・マンダレー鉄道整備計画(フェーズ1─2)
◦ヤンゴン下水道整備計画
◦ヤンゴン環状鉄道改修計画
◦ヤンゴン都市開発計画
◦ヤンゴン都市圏上水整備計画(フェーズ1─2)
◦ヤンゴン配電網改善計画(フェーズ1)
◦住宅金融拡充計画
◦水力発電所改修計画
◦全国基幹送変電設備整備計画(フェーズ1─2)
◦地方インフラ整備計画
◦地方主要都市配電網改善計画
◦中小企業金融強化計画(フェーズ1─3)
◦通信網改善計画
◦都市配電網整備計画
◦東西経済回廊整備計画
◦農業・農村開発ツーステップローン計画
◦農業所得向上計画
◦貧困削減地方開発計画(フェーズ1─2)
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