2.24ロシア侵略2カ年・ガザ侵攻4カ月

侵略者はただちに撤退せよ
全世界の人びとが平和の訴え
ウクライナ・パレスチナに平和を

 【大阪】しないさせない戦争協力関西ネットワーク/ロシア軍の即時停戦・撤退を求める高槻市民グループ/戦争法廃止!豊中市民アクションの三団体が呼びかけ、六七団体賛同による集会実行委員会の主催で、大阪総がかり行動実行委員会が協賛した行動が、ロシアがウクライナ侵攻を開始した二年前と同じ2月24日に取り組まれた。高槻市民グループと豊中市民アクションは二年前から毎月24日にロシア総領事館前行動を続けてきているし、しないさせない戦争協力関西ネットワークは、節々で抗議集会を開いてきた。

ロシア総領事館前で抗議

 まず、12時から大阪豊中市にあるロシア総領事館前にほぼ100人の市民が集まり、抗議と申し入れが行われた。国連は、子ども587人を含む一般市民10582人が死亡し、子どもの3分の2が避難を余儀なくされていると発表。負傷者は20000人以上、国外国内に避難した市民は1000万人を越えるといわれている。昨年のウクライナの反転攻勢の失敗後、両軍の兵士のみならず一般市民、特にウクライナ市民の犠牲が増え続けており、出口の見つからない戦争状態が続いている。国際世論による一刻も早いロシア軍の侵略行為の停止と撤退が求められている。

ロシアは即時停戦を

 総領事館前の行動では、始めにこの二年間ウクライナ戦争で犠牲になったウクライナ市民を始めすべての犠牲者に対し全員で黙祷をささげた。
 主催者を代表して山本健治さん(高槻市民グループ)が発言、「二年前にプーチン大統領は、ウクライナがナチス化していると言いがかりをつけて、それを阻止するための特別軍事作戦を始めた。まさに侵略としかいいようのない行動だ。特に東部・南部を破壊し、人々を殺し、子どもを連行して洗脳教育をするという、かつてナチスがやったのと同じことをやっている。彼こそがナチスであるといわざるを得ない。ウクライナの兵士もロシアの兵士も、命令によって否応なく戦地に送られ、若い人たちが亡くなっていく、まさに国際法を無視し人道と正義に反するこれらの行為をこれ以上続けさせてはならない。そう思って、毎月抗議文を読み上げ提出してきた」と述べ、「軍事力ではなく、人々の平和に対する心をもって何としても止めよう。また、ロシアが核兵器を使って脅すやり方は、絶対に止めなければいけない。戦争が戦争を呼ぶ。パレスチナでイスラエルによるジェノサイドが行われている。一日でも早くパレスチナに、世界に平和が来るようにがんばっていきたい」と訴えた。
 さらに、三団体のアピールが続いた。増田京子さん(しないさせない戦争協力関西ネットワーク共同代表)、「人々の命だけではなく、子どもたちの未来さえも奪うようなことが続いている。ロシアは国連の常任理事国であるにもかかわらず、戦争を始めた。このことを許してはいけない。私たちがやらなければいけないのは、言い続けることだ。独裁的なロシア政府の非道は追及しなければいけない」。

声を上げ続けよう!

 熊野いそさん(戦争法廃止!豊中市民アクション)、「ウクライナ戦争は、何十年も前のナチスと同じだ。ヒトラーは、たくさんのドイツ人が政府に弾圧されているからといってチェコスロバキアに攻め込んだ。この暴挙を英国とフランスが認めた。これが第2次世界大戦になった。全く歴史は繰り返す。本当に戦慄すべきことだ。でもあのときと違って、今ロシアの行動はたくさんの人々に批判されている」と語り、「日本では、次々とロシア文学やロシアのバレー、ロシアの音楽は消えている。でもロシア人がみんな侵略者であるわけがない。ロシアでもプーチンのやり方に反対の声を上げている人はたくさんいる。ロシアのノーバヤ・ガゼータのドミトリー・ムラトフ(ノーベル平和賞受賞者)は、民主主義への信頼が失われればやがて独裁になり、その先にあるものは戦争だと言ったが、その予言通りになった。私たちはこれからも声を上げ続ける」。

ロシアは国連憲章を守れ!

 三宅よしおさん(大阪総がかり行動実行委員会を代表して、大阪憲法会議事務局長)、「二年前に横断幕をつくったとき、まさか2年後にまたここで使うことになるとは想像すらできなかった。プーチン政権は国際社会の声を無視して侵略戦争を続けている、しかしロシア国内では反戦デモを呼びかけていたナワリヌイ氏が獄中死をしたことを契機に、追悼や抗議が広がっている。国連総会が4度にわたって決議した完全・無条件撤退をロシア政府は直ちに実行すべきだ。国連難民高等弁務官事務所の報告では、国外に逃れたウクライナ人は648万人、国内避難民は推定で369万人だという。他国への侵略は国連憲章と国際法を踏みにじる暴挙だ。国連総会は、圧倒的多数で、このロシアの行為を避難し、撤退を求めている。ナワリヌイ氏は、獄中でもSNSを通じてウクライナ侵略を批判し、プーチン政権に対して立ち上がるよう国民に訴え続けていた。ロシア政府には、獄中死の死因を明らかにする義務がある。追悼の動きは、政府の抗議の表れだ。この声に連帯しウクライナに平和をの一点で世界は団結を」。
 その後、呼びかけ三団体の代表が総領事館前で抗議文(ロシア語と日本語)を読み上げ、提出した。

ウクライナに平和を・パレスチナに平和を
2・24集会


 午後三時から扇町公園で、ウクライナに平和を・パレスチナに平和を2・24集会が開かれ300人の市民が参加した。ロシア領事に提出した抗議文が集会参加者に配布された。集会は小出真理子さん(労金労組)の司会で進行した。ほじめに、この間の武力侵攻で犠牲になったウクライナ市民20582人、パレスチナの市民29092人、また戦争の犠牲となったすべての人々にささげる追悼が行われた。

核兵器の脅しは許せない

 主催者を代表して、山本健治さんがあいさつした。 「ロシアがウクライナに特別軍事作戦という形の戦争を始めたとき、これは絶対許してはならないと思った。帝国主義的な戦争の時代は終わったと思っていたのに、亡霊のように現れた。それで、ロシア連邦そのものである領事館への抗議を続けてきた。核兵器を使って脅すやり方は絶対に許してはいけない。私の先輩である米沢さん(広島原爆被曝者)の被爆体験と核廃絶の叫びを核保有国に持って行かねばと思い、ロシア語に翻訳して、日独フォーラムのときベルリンのロシア大使館に持って行った。とにかく戦争を少しでも早く終わらせるために戦い続ける、がんばろう」。

パレスチナに自由を

 続いて、三団体からアピールがあった。
 田平まゆみさん(関西ガザ緊急アクション)。
 「ジェノサイドが止むどころか加速している。イスラエルは、多くの避難民がいるガザ最南部の町ラファを総攻撃しようとしている。何としても止めなければいけない。ガザ緊急アクションは、日本政府を始め議会への働きも行い、世界中で平和を求める人々の輪を広めるため、デモや涙アクションなど、多くの人の心に働きかける行動を行っている。イスラエルの攻撃は明らかな戦争犯罪であり、国際法違反だ。日本政府には、イスラエルが国際人道法に違反していると非難することが求められている。
 南アフリカは、イスラエルの軍事作戦の停止を求めて提訴し、国際司法裁判所は1月26日イスラエルにジェノサイド防止を命じた。国連パレスチナ難民救済機関への日本政府の資金拠出停止の解除を求める。イスラエルを支援する企業のボイコットを広げる。イスラエルのアパルトヘイト政策を中止させよう。ネルソンマンデラのいったように、パレスチナ人が自由にならない限り、ウクライナが自由にならない限り、我々は自由になれない。共に力を合わせよう」。

SNSで声を拡散しよう

 近藤美登志さん(大阪総がかり行動実行委員会を代表して、戦争をさせない1000人委員会・大阪)。  「ハマスのイスラエル急襲で1200人が犠牲になった。その後イスラエルのガザ侵攻が始まり、ほぼ3万人に近い人々の命が失われた。国連安保理の停戦決議が2回にわたって行われたが、米国の拒否権発動で成立しなかった。でも世界の市民は声を上げ続けてきた。ラファへの総攻撃が迫っていることについて、さすがの米国も国際世論を無視できず、イスラエルへの同調を躊躇している。私たちおおさか総がかり行動も12月19日には集会デモを行い、400人が参加した。3月30には清末愛沙さんを招いて講演会を開催する。参加してほしい。米国が躊躇している理由は、国際世論や他国の思惑である。他国の動向には、市民の動向がかかわっていることはあきらかだ。声を上げ続け、それをSNSで拡散しよう。私たちは微力ではあるか無力ではない。共にがんばろう」。

ダブルスタンダードは許さない

 松岡幹雄さん(戦争法廃止!豊中市民アクション)、「高槻市民のグループに倣って、私たちも毎月領事館行動を続けてきた。残虐非道な戦争が2年も続いていて、ウクライナの人々は本当に苦しんでいる。ロシアの行動はひどい、国連憲章を守れといいたい。第2次大戦の反省として人類が到達したのが国連憲章だ。軍事力の弱い国は国連憲章によってしか国を守れない。だから、国連憲章を踏みにじるロシアのような行動は絶対に許せない。もうひとつ気になることは、米国の大統領選。トランプが出馬して勝てば、ウクライナ支援はなくなる。そしてウクライナは敗北する。今の時点で降伏すべきだと言う人がいるが、ウクライナの主権を尊重するのがとるべき立場ではないのか。ウクライナに平和を!とアピールしているん日本人がいることをアピールしていきたい。最後に、ロシアのラブロフ外相が米国のダブルスタンダードを批判していた。同感だが、ロシアのダブルスタンダードも改めるべきだ。日本もいい加減だ、米国にミサイル送ることを決めた。この点も見逃してはいけない」。
 最後にシュプレヒコールを行って集会を終え、梅田までのデモを行った。
        (T・T)

ウクライナとガザに平和を、大阪の中心貫くデモでアピール(2.24)

ただちに撤退を、ロシア領事館前で抗議(2.24)

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