2.26韓国オプティカルハイテック支会支援定例行動

日東電工は雇用を保障せよ

親会社の経営責任逃れは許されない

 【東京】2月26日午前8時から、週明けの通勤労働者でごった返すJR品川駅港南口に、近くに東京本社を構える日東電工に対し、韓国子会社労働者の解雇に抗議し、雇用保障に親会社としての責任を負うよう訴える声が響いた。「韓国オプティカルハイテック支会労組を支援する会」(以下支援する会)が呼びかけた同支会支援2月定例抗議要請行動だ。この行動には賛同する地域の労組、市民団体が多数駆けつけ、次々にマイクを握り、利益だけ吸い上げ子会社の雇用に責任を果たそうとしない日東電工の横暴と差別的な姿勢に抗議し、国境を越える連帯した闘いで労働者の権利を共に守ろうと訴えた。仲間たちはそれと平行して、要求を簡潔に印した大きな横断幕を広げ、広いテラスのあちこちに散らばり、問題の所在を伝えるチラシを配りながら支援を呼びかけた。これは通勤に急ぐ労働者にかなり目立つ行動になったと思われる。
 仲間たちはその後日東電工東京本社前に移動、そこで、話し合いに応じることを求める要請団を送り出し、シュプレヒコールを交えながら抗議・要請行動をくり広げた。

呼びかけに応えて支援を!

 韓国オプティカルハイテックは主にLCD偏光フィルムを製造する会社で大阪に本社を置く日東電工の100%子会社だが、そこでは全国金属労働組合亀尾支部韓国オプティカルハイテック支会が組織されていた。IT関連企業として安定した経営を続け、親会社である日東電工はそこから大きな利益を吸い上げてきた。
 ところがそこで起きた漏電火災を口実に会社は廃業・解雇の攻撃をかけてきたのだ。十分な火災保険もおり再建可能と考えてきた労組には寝耳の水だったが、会社は労働協約も無視して雇用保障を求める労組との交渉を一切拒否、工場撤去工事の強行を策し、その工事を労組事務所を占拠して阻止している労組には損害賠償請求まで行っている。しかし生産は同じ日東電工の子会社に移行され、そこでは新規採用も行われている。雇用継承による雇用保障は可能だったはずであり、労組は廃業決定自体が偽装だったと考えている。
 この不当な生活破壊と権利侵害に対し、労組は雇用継承を求め闘いに立ち上がり、現在ふたりの女性労働者が工場屋上での籠城を続けると共に、ユーザーや亀尾市や日本大使館などに抗議・要請行動を続けている。そして日東電工に対しても親会社の責任として話し合いに応じるよう求める行動を始めた。この行動に日本の労働者・市民として連帯しようと結成されたのが支援する会だった。
 ここには親会社・子会社の関係を利用した無責任な収奪構造、また海外進出多国籍企業による現地収奪など、差別・分断による労働者支配の問題が露出している。この差別・分断との闘いは労働運動再生にとって、また日本社会の変革にとっても鍵になる課題だ。その課題への挑戦のひとつとして支援する会の呼びかけに応えよう。  (神谷)   


OLYMPUS DIGITAL CAMERA

親会社は子会社の雇用に責任果たせ!品川駅
を利用する大勢の労働者にアピール(2.26)

週刊かけはし

購読料
《開封》1部:3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円 ※3部以上は送料当社負担
《密封》1部:3ヶ月6,088円
《手渡》1部:1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座 00860-4-156009  新時代社