3.4防衛省への月例申し入れ

辺野古米軍基地建設をやめろ

代執行訴訟の最高裁不受理決定に抗議

沖縄現地行動へ参加を

 【東京】3月4日午後6時半から、辺野古への基地建設を許さない実行委員会が防衛省に申し入れ行動を行った。実行委の中村さんが主催者あいさつと昨日まで行っていた沖縄訪問の様子を報告した。
 「3月1日、最高裁は玉城デニー知事の権限を剥奪する代執行問題について、まったく審理をしない門前払いの決定を下した。そのことに怒りをもって抗議をしていきたい。昨日まで辺野古を含めて各地を回ってきた」。
 「土曜日は県民大行動がキャンプシュワブ前で1021人の参加で開催された。参加者からも最高裁の決定に対して、『司法が死んだ。あるいは裁判所は双方の言い分を聞いて、判断するものだ。それすらやらない最高裁は最高裁自らが憲法違反を犯している』と批判が巻き起こっていた。全県から集まっていた参加者はあきらめない、負けないんだ、絶対に辺野古の基地はできない、という決意を語った」。
 
うるま市での自衛隊訓練場建設阻止を
 
 「現地の状況。海で抗議船に乗った。完全に埋められた辺野古と大浦湾側との境目に当たる部分、K5護岸は2月の頭から埋め立て工事が開始されたが、すでにほとんど埋め立てが完了している。そのため、K6護岸に移るという段階にある。大浦湾埋め立て護岸工事をするための海底ヤード・作業所の建設も進んでいる。塩川港から搬入した白い採石が投入されていて、白く濁った状態が見えた。まったく規則に違反して、ちゃんと砕石を洗浄しない状態できれいな大浦湾にぶち込んでいる。一方で安和の方で、辺野古側の埋め立ては完了しているにもかかわらず、赤土混じりの土砂を10トントラックで運び込んで、辺野古の埋め立て地に仮置きしている」。
 「沖縄で問題になっているのはうるま市の元ゴルフ場の跡地を自衛隊が買い取って、訓練場を新たに建設するという計画が持ち上がってきている。うるま市の全63の自治会の連合協議会が全会一致で反対決議を行った。それを受けて自民党系でもある保守の中村市長が防衛省に対して白紙撤回を求める行動に立ち上がった。うるま市は全市をあげて、自衛隊の暴挙に対して、反対の意思をはっきりと示した」。
 「私も見てきたが静かな住宅地の中にある。ゴルフ場の隣には青少年の家という子どもたちがキャンプをしたり、学習活動をする施設もある。そういう所に自衛隊の訓練施設を作るという暴挙だ」。
 「沖縄の南部地域の熊野鉱山に行ってきた。いよいよ採石が始まった。去年行ったときは緑豊かな草や木に覆われていたが、山肌が削られて白い岩石が露出するという状態になっていた。どれが遺骨なのか石なのか分かりっこない。業者が見つけたら止めるというがそんなことはできない。沖縄の人たちの民意を踏みにじる暴挙が起こっていることに心を痛めた。このヤマトの地において、責任ある闘いを繰り広げていかなければいけない。一人でも多くの人が実際に現地に行って、キャンプシュワブ前での座り込み、安和では夜8時まで作業している。その中で体を張って阻止行動をしている。一人でもダンプが止められる。行動にぜひ参加してください」。
 
オスプレイの再運用を許すな
 
 郵政シルバーユニオンの棣棠さんが発言した。
 「横田基地の騒音訴訟団をやっている。墜落してストップしていたオスプレイの運用を始めると報道されている。毎月やっている1の日行動。3月1日に横田基地第2ゲート前で、20人がオスプレイの再運用は許さないと抗議の声をあげた。今日、防衛省、内閣府などの省庁に、普天間の爆音訴訟団、嘉手納の爆音訴訟団、宮崎、石川、厚木そうした全国の基地連が申し入れと交渉をやった。オースチン国防相が政府・自衛隊に説明して、運用についてはかると報道されている。原因究明に時間がかかると言っておきながら、急に運用を開始する。来週早々には始めるみたいことを言っている。まったくいいかげんな状況だ」。
 「全国基地連としては政府に対して、米軍のいいなりになるのは許されない。政府・防衛省がこの間の事態について十分検討し、米軍の説明に対してきちんと反論し、日本の上空にオスプレイは飛ばさせないと申し入れるべきだと強く要請した」。
 「3月22日、23日に、石垣のミサイル基地開設1年を期して、地元で行動をやる。郵政の21次の派遣団を送る。今後とも連帯していきたい」。
 
大軍拡予算を批判する
 
 沖縄反戦地主会・関東ブロックが10日総会・三宅俊司弁護士講演会などの行動提起を行った。その後、「戦争に協力しない!させない!練馬アクション」池田さんが発言した。
 「3月16日午後1時から防衛省に『大軍拡と基地強化にNO』の申し入れをする。その後、大分で反基地運動をやっている池田年宏さん(大分敷戸ミサイル弾薬庫問題を考える市民の会)を呼んで集会を行う。この前防衛省行動もやった。7兆7千億円にのぼる大軍拡予算が組まれている。5年で43兆円と言われた防衛費の46%ぐらいがこの2年間で購入することになる。有識者会議ではさらに防衛費の増額を加速させることを検討している。今年度増税はないが増税は必至だ。財政比率完全に無視しているから、財政破たんを招く危険もある。大軍拡予算を絶対に止めていきたい」。
 「これだけのおカネを投入して、買うのは敵基地攻撃力となるようなトマホークなどのミサイルだ。アメリカ製のトマホークだけが問題なのではなく、三菱が作っている地対艦ミサイルは900キロ飛ぶ。奄美から上海が射程に入ってしまう。それが今年から琉球弧の基地に配備される。さらに九州の動向が著しくなっている。戦争をだらだら続けるためには弾薬を貯めて置かなければいけない。弾薬庫の基地を要塞化し、シェルターを作くる。それらの軍事予算、絶対反対したい」。
 「予算案が通った後の国会。とんでもない法律がいっぱい出てくる。実質改憲国会だ。自衛隊に関して言えば、本当に戦争するためには陸海空の自衛隊を一体的に動かさなければいけない。その統合司令部が設置される自衛隊法の改正がある。それから緊急事態の時に、農産物の価格とか流通を統制して、花なんか作っていけない芋を作れという命令を出せるような法も出される。一番すごいのは、想定外の非常時において、地方自治体への指揮権を国が持つという地方自治法の改悪が目論まれている。今後も反対行動を強めていきたい」。
 
米軍性犯罪被害者へ支援を
 
 司会者が、横須賀の米軍性犯罪被害者のキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんの活動を紹介した。
 「アーチストとしても活躍している。不平等な日米地位協定の改正と、性暴力被害者救済ということで活動を広げている。沖縄の県民ギャラリーなどで展覧会をやることになった。そして5月には東京でもやる予定だ。プロジェクトへの支援をお願いしたい」。(別掲載)
 山城博治さんが沖縄から連帯のアピールを予定していたが、搭乗の飛行機が遅れた関係でアピールがなしになった。来月は4月1日月曜日の午後6時半から、防衛省申し入れ行動予定。参加を。      (M)
 

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