4.6沖縄に軍事基地はいらない新宿大行動でアピール

辺野古の海を埋め立てるな!

 【東京】4月6日午前11時から、新宿駅南口で「辺野古の海を埋め立てるな!沖縄に軍事基地はいらない4・6新宿大行動」が一坪反戦地主会関東ブロック/辺野古への基地建設を許さない実行委の共催で開かれ、210人が参加した。この日は辺野古・瀬嵩の浜でオール沖縄が3000人規模の集会を予定していたが、雷注意報が出て延期されたが東京ではスタンディングを行った。
 たくさんの横断幕を掲げ、チラシも英語バージョンも用意して配った。土曜日の正午頃とあって、たくさんの人、外国人も多かったのでチラシは用意したものがほとんどはけた。

石垣市議の内原ひでとしさんの訴え

 集会はアシューさんの三線による琉球の歌が披露された。その後、石垣市議の内原ひでとしさんがアピールした。
 「能登半島の大地震、台湾地震、これによって犠牲になった方々にお悔み申し上げる。石垣島は1771年に大地震が発生し、2万8000人いた人口の9000人以上が大津波で犠牲になった歴史がある。災害大国の日本はもっと力を入れる分野がたくさんある。医療機関、介護従事者など。しかし、そういう所に、おカネがなかなか回らない。その一方で、防衛予算は拡大している。5年間で43兆円以上のおカネが防衛費に注がれようとしている。6兆円あれば教育費の完全無償化も実現できると言われている。しかし、子どもたちへの未来への投資でもなく、どんぶり勘定のようにおカネが注がれているのが実態だ」。

石垣島で進む戦争計画

 「例えば、与那国島でいま作られた自衛隊の宿舎はわずか9部屋で18億円もの税金が注がれている。その莫大なおカネはどこに流れているのか。辺野古の問題もそうだ。いつできるか分からない、そのような軍事施設に莫大な血税が注がれている。辺野古の海を埋め立てるには沖縄戦で亡くなられた方の御遺骨が眠る土砂を使って、沖縄の大自然の海を埋め立てようとしている」。
 「私は今日、石垣島からやってきた。2012年、秘密文書で石垣島を戦場にする計画を立てていた。その計画の中では敵か味方か、どちらかが全滅状態になるまで、残存兵が30%になるまで、戦闘を続けるとある。この内部文書には住民の存在は出てこない。国民保護に関わる組織は予め考えないことにされていた。1年前には東日本大震災もあった。そうした危機が迫っていた時、皆さんが非常に困っていた時、戦争の準備をしていた」。
 「そして2015年石垣島へ突如として、陸上自衛隊の配備計画が降ってきた。配備候補地は元ゴルフ場だ。その周辺は石垣島でも有数の優良な農業地帯だ。周辺の地域の住民たちは反対した。防衛省が描いた駐屯地の青写真には住民に断りもなく、畑も組み込まれていた。さらに、台湾から入植された人たち、沖縄本島から米軍に土地を接収され命からがら石垣島にやってきて、大地を耕し文字通り血と汗と涙を土にしみ込ませ、農業の一等地に育てあげてきた人もいる。そうした人々の思いを踏みにじるようにして、陸自駐屯地が作られてきた。最近では南西諸島、どんどん軍備強化計画が進められている」。

国民保護法による戦争体制つくり

 「沖縄でも子どもの貧困の問題がある。十代が親の介護をしながら、学校に通えないという状況も生まれている。その貧困の根本原因の一つに軍事基地体制があることは明白だ。いま恐ろしいのは日本全体で、国民保護計画が作成されている。戦争が起きた時、どのように避難しなければいけないか、進めている計画。石垣市議会で係争中だが、最終的に戦争が起きた時の皆さんの生活の保障がほとんどない。国が決めようとしているのは戦争が起きた後の補償についても、市民一人一人の責任にしようとしている」。
 「八重山諸島の海はいまでこそ有名だ。この海は争いの海ではない。この国を血で染めたくない。大自然、神々が宿る島、歌と恋の島、人々が温かく豊かに暮らせる島、その島をぜひ守り、次の世代に子どもたちに伝えていきたい。共に歩んでいこう」。

オール沖縄会議共同代表の高里鈴与さんのアピール

 次にオール沖縄会議共同代表の高里鈴与さんが電話でアピールした。
 「代執行の決定の後、1月10日に大浦湾での埋立工事が始まり、工事は進んでいる。キャンプ・シュワブのゲート前の行動は3月から、700m先に新しいゲートが出来て、移動せざるをえなくなった。ゲート前の座り込みは10年間も続いた。そのためにテントも近くに立てて、ずっと継続してきた。ゲートの移動を交通渋滞の緩和だとか、米軍の安全のためにとか理由をつけた。私たちは新しいゲート前で抗議行動を続けている。新しいゲートを作るために、森もみんな切り倒して、道路を拡張するために地形を変えた。これは自然破壊の大きな問題だ」。
 「防衛局は私たちを排除するために、機動隊が来て歩道の奥の方まで詰め寄る。これは過剰警備だとラインの所まで戻るべきだと抗議しているが、機動隊は『これは命令だから仕方がない』と言い訳をしている」。

うるま市で進められるミサイル基地

 「中国が台湾を攻める、北朝鮮が何かを起こす、そういうことの有事に対する備えということで、どんどんと日米が合体をしながら、行動を詰めている。米軍基地のみならず、自衛隊基地の拡張、ミサイル基地の設置、弾薬庫の設置など目まぐるしいくらいに、状況が変わっている。うるま市ではゴルフ場であった所を自衛隊が買い取って、訓練施設にするということで、12万の人口のうるま市をあげて反対をしている。ところがうるま市にはホワイトビーチという米軍の基地もある。自衛隊のミサイル基地は式典を行った」。
 「3月11日には、アメリカのイージスシステムを搭載可能の駆逐艦が石垣市の港に寄港するという問題もあった。沖に停泊する形で乗組員たちが休養と交流だとして石垣市に上陸した。そんなことはない。ホワイトビーチでもできるのだから。それは何としてでも日米の合同訓練がどんどん進んでいる中で、それをもっと進めたいからだ」。
 「3月30日に、瑞慶覧の米軍基地の完全に返還するのではなく一部を開放した。林官房長官が基地負担軽減の成果だと強調して、その式典に参加していた。沖縄の米軍基地は日本の0・6%しかない沖縄に、今だに在日米軍の70%が存在している。3カ月の沖縄戦が終わった時に、生き残った人たちをみんな収容所に隔離していて、強制的に奪い取った土地に嘉手納基地や普天間基地を作った。
 それなのに、感謝を求めるように一部返還し、一般に開放するという。地位協定の第四条では米軍基地をそのまま返還してよいとなっていて、環境汚染の問題とかその原状回復を米軍に課していない。返還することがまるで沖縄に感謝しろと言わんばかりだ。オスプレイが沖縄の沖に墜落した。その時に、北部訓練場の半分を返還した。ところがその汚染の問題はそのままだ。当時の翁長知事は返還合意の式典には出席せず、抗議の集会に出席した。基地撤去まで共にがんばろう」。
 この後参加者のアピールと琉球の踊りを参加者が一緒になって行った。最後の「辺野古新基地建設 反対、基地はいらない」とシュプレヒコールを上げた。(M)

辺野古の海を埋めるな、新宿駅利用者にアピール(4.6)

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