3.18 STOP大軍拡

首相官邸前行動に参加して

投書 匿名

 3月18日・月曜日、18時から19時にかけて首相官邸前で「勝連(かつれん)をもう2度とミサイル半島にさせない!3・18官邸前行動」がおこなわれた。呼びかけは、「島じまスタンディング」と「STOP大軍拡アクション」だ。「官邸前行動」は、司会のFujikoさん(島じまスタンディング)のギターと歌からはじまった。

石井信久さんの発言

 はじめに、石井信久さん(島じまスタンディング)が発言した。
 「沖縄島の勝連分屯地に地対艦ミサイル部隊が配備されようとしています。3月10日には車両約20台が中城湾港に陸揚げ、勝連分屯地に搬入され、3月14日未明には、那覇空港に運び込まれていたミサイル発射機、車両などが搬入されました。そして3月21日に正式に部隊が発足、3月30日には式典がおこなわれる、そういったスケジュールになっています。このことは、本当に、2014年に与那国で基地建設がはじまって、この10年間かけてつくられてきた。この日本の戦争態勢、その主力の地対艦ミサイル部隊が勝連に配備されることで、この戦争態勢の基盤…『南西シフトの第一段階』と呼んでますけれども…それが完成に近づく。地対艦ミサイルの射程(現状は約200km、おそらく数年後には長射程ミサイル配備…)の輪がつながって、ついに海峡封鎖態勢・戦争態勢が本格的に動き出すという、これは決定的な出来事です」。
 「勝連分屯地には、保安林の問題があります。勝連分屯地は、半分位が、保安林が違法開発された場所につくられています。法律が守られるならば、勝連分屯地の半分は森林に戻さなければなりません。この保安林の問題っていうのは、外からやって来た勢力が、島を戦争に利用するために、人びとにとって大切なものを、踏みにじってきた、平気で破壊してきた、そういう歴史を表すものです。新たに、島じまを戦場にする、戦場にしても構わないという戦争態勢をつくるために、いままでの歴史もなかったことにされるんだ、というのが勝連の保安林の問題だと思っています。勝連のことだけでなくて、与那国島には今月にも電子戦部隊が配備されることになっていますし、与那国島全体の要塞化が計画されています。島じまに対して、現在暴力が振るわれているし、これまでも振るわれてきた、この事実を一つ一つ見ることが、すごく大事だと思うし、今振るわれている一つ一つの暴力を止めようとしない限りは、未来に戦争をつくろうとしている大きな力、大きな流れに、抵抗することは出来ないと思います」。石井信久さんは、そのように発言した。

Fujikоさんの発言

 Fujikоさんの司会で「官邸前行動」が進む。
 「私たちが知らない間に、恐ろしいことがどんどん進められています。南西諸島だけではなくて、日本全国に、弾薬庫やいろんなものが、つくられようとしています。この10年の間に、与那国島、石垣島、宮古島、奄美大島に自衛隊の新基地がつくられました。3月21日、今週の木曜日ですよ!沖縄島の勝連分屯地に、地対艦ミサイル部隊が配備されようとしています。『南西シフトの第一段階』が完成に近づき、『第二段階』は5ヶ年計画としてすでにはじまっています。戦争は一度はじまってしまうと、終わることが難しいということを私たちはいま2つの戦争を目の前にして感じていることではないかと思います。絶対に戦争ははじめてはいけません。戦争にならないように1人1人が声を上げなければならないと思います」。
 Fujikоさんがマイクを回して、参加者が発言する。私の間違いでなければ、11人が発言した。私もマスコミについて発言した。

杉原浩司さんの発言

 最後に、杉原浩司さん(武器取引反対ネットワーク(NAJAT)、STOP大軍拡アクション)が発言した。
 「ぼくの方からは、琉球弧にいずれ、おそらく配備が狙われる、長距離ミサイルですね、敵基地攻撃ミサイルという、憲法違反の、軍拡競争を加速させる、決して私たちを安全にしない、結局もうけるのは三菱重工などの軍事企業だけという、そういう無用なミサイルの開発に関わる話をしたいと思います。『12式(ひとにしき)地対艦誘導弾能力向上型』という長い名前ですが、射程1000km以上の敵基地攻撃ミサイルですね、これを三菱重工が、愛知県の小牧北工場で、一部もう量産に入っている。それ以外に、極超音速誘導弾と、高速滑空弾など、4種類受注している。『ミサイル特需』と呼ばれていて、2023年度の三菱重工の防衛省との契約は、1兆円ということで、前年の2~3倍なんですね。もうほくほくです」。
 「そういう中で、つい最近では、次期戦闘機の日本・イギリス・イタリアが共同開発したものを第三国に輸出するという話も、自民党と公明党が合意して、3月26日の火曜日にも閣議と安全保障会議で決めようとしています。まさに殺傷兵器の最たるもので、これがОKだったら、もう何でもありということで、すでに軍事系のシンクタンクの人たちは、『次は12式誘導弾を輸出しろ』ということをもう言ってるわけですよ」。
 「武器取引反対ネットワーク(NAJAT)の取り組みを紹介します。以前から三菱重工、三菱電機に申入れをしてきましたが、このタイミングで…三菱重工は、12式地対艦誘導弾などの量産。それから戦闘機の共同開発もメインの企業が三菱重工なんですね。そこに名だたる企業が一緒にやるわけです。三菱電機も、実はオーストラリアの国防省と直接契約をして、武器を共同開発しようとしています。これもはじめてのケースです。それから、かつて一件だけ武器輸出がうまくいったのが三菱重工の防空レーダーをフィリピンに出したものですが、それ以外にもこれからどんどん設備とか人員を増やして、いまの軍拡に乗っかろうとしてます」。
 「…当面この三菱の二つの会社に対して、不買運動も含む反対のキャンペーンをやろうと準備しています。三菱重工って、一般消費者の手が出るものってあんまりないんですよ。ですから、ビーバーエアコン、それを、夏に向けて買わないようにしようと。それから、三菱電機は家電製品いっぱいありますから、不買も含めて、ハガキもどんどん送ろうと……。私たちはもっともっと、元気を出して不買を広げて行く、ということであらためてがんばろうと思います。それから、関連して話を広げますけど、全体に社会・経済・政治が戦争準備に向かっていくということで、その一環で、民間の民生技術を組み込んで武器を共同開発していこう、国際的にも。そういうことで、秘密保護法の大改悪…、民間の事業者や研究者にも秘密保持を義務付けるために事前に身辺調査をして、プライバシーを全部まるはだかにして資格を与えていく、そういう秘密保護法の改悪、『経済安保版秘密保護法案』と言ってますが、それがもう出てきます。審議がもうすく始まります。これもやはり平和運動の一環としてですね、かつて秘密保護法であれだけ大きな反対運動あったわけですから、その拡大ということですので、がんばって反対して、立憲民主党に賛成させないようにして、声を上げていきたいと思ってます」。杉原浩司さんは、そのように発言した。

最後の最後に、告知がおこなわれた。参加者は21人だった。「島じまスタンディング」のブログを参考にした。一部変更した。

【資料】〈報告〉勝連をもう2度とミサイル半島にさせない!3・18官邸前行動(shimajimastanding.blogspot.com)

  (2024年4月20日)

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