第95回日比谷メーデー

棄民政治ノー 命とくらし最優先の政治へ

岸田自・公政権打倒今こそ

 【東京】5月1日、日比谷野外音楽堂を会場に第95回日比谷メーデーが同メーデー実行委員会主催の下に開催された。あいにく雨にみまわれたメーデーだったが、会場内外に2800人(主催者発表)の労働者、市民が結集、メーデー式典とその後のデモを貫いて、棄民と特権層防衛を露骨化し、あげくに腐敗まで隠せなくなった岸田政権を退陣に追い込む意欲が充満するメーデーとなった。
 メインスローガンは「働く者の団結で生活と権利、平和と民主主義を守ろう」。この下に第95回中央メーデー(代々木公園で同時開催)との統一スローガンとして4本のサブスローガンが掲げられた。具体的には「大幅賃上げ実現! 
あらゆる解雇を許すな! 社会保障の充実を!」「ジェンダー平等! 均等待遇実現! なくせ貧困・格差・差別! 8時間働けば暮らせる社会を!」「震災復興! 福島原発事故を忘れない! 原発ゼロ社会の実現を! 核兵器廃絶!」「反戦平和! 9条改憲反対! 大軍拡・増税反対! 辺野古新基地建設阻止! 岸田政権は退陣を!」。また第95回中央メーデーとの間では、相互に代表を派遣しエール交換が行われた。

 憲法破壊政治
を絶対許すな

 式典は午前9時40分から。中嶋由美子中小民間労組懇談会代表が、8時間労働制要求の世界的共同闘争としてメーデーが始まったことと、日本で今も8時間労働では暮らせいない現実と対比させ、権利拡大の闘争展開を力強く呼びかけ開会宣言。
 それを受け鎌田博一国労東京地本委員長が主催者あいさつ。岸田自・公政権が反動政治を次々に繰り出していることを具体的に指摘した上で、命とくらし最優先の政治の実現を差し迫った課題として提起、労働組合として格差・差別への反対と人権確立と共生を求める闘いを貫徹すると共に、立憲野党の共闘、護憲政党の強化に立ち上がろうと呼びかけた。
 連帯あいさつは和田隆宏都労連委員長と第95回中央メーデーから黒田幸一さん。共に共闘の強化を訴えた上で、今春闘の現状でも格差が際立っていることを指摘、人権と連帯に基づく新しい政治への転換めざし、自民党政治を終わらせようと訴えた。また来賓として社民党党首の福島みずほ参院議員があいさつし、社会的共通資本を守る政治の必要を強調した上で、憲法破壊の政府と政治を変えよう、と訴えた。なお中央メーデーでは、日比谷メーデー代表として関口広行全労協事務局長が連帯あいさつを行った。

あらゆる差別
許さぬ闘いを

 そして韓国の民主労総のメッセージが代読で紹介された後5人から決意表明。
 まず全統一流山クリーンサービス分会の伊藤薫さんが争議報告。本紙でも紹介している経営者の資産を守るための全員解雇という無責任経営との闘いを、柏市議会への働きかけも交えて展開していることを報告し、勝つまで闘うと決意を表明した。
 全国一般全国協なんぶのスレイマン・ブルキッチさんは移住労働者としての闘いとして、差別に抗し闘うことで尊厳も回復できた、連帯のない社会であってはならないと強調した。
 全国一般全国協の柳瀬睦美さんは、中小企業労働者や非正規の仲間にとって最賃引き上げが生活防衛に最も有効になっている現実を指摘し、全国一律1500円/時の早期実現と最低年2回最賃改訂に向け総力での闘いを訴えた。
 5・3憲法大集会実行委員会の菱山南帆子さんは、能登地震の被災復旧が遅々として進まない現状を岸田政権の棄民政治を映し出しているとして厳しく糾弾、自滅の道を拒否しようと訴え、あわせて5・3集会への大結集も呼びかけた。
 移住連事務局長の山岸素子さんは、今国会で審議が始まっている入管法改正案が差別と抑圧に貫かれた内容であることを、たとえば転職を実質阻害している「育成就労」やどさくさ紛れの永住権取り消し規定の押し込みなど、具体的に説明し、この法案強行を許さない闘いとして国会前シットインを提起、会場全体にも参加を呼びかけた。
 これらの発言を受け式典は最後に第95回日比谷メーデーアピールと前記スローガンを全体の拍手で採択、渡邉洋全労協議長の音頭で団結ガンバローを三唱し、2コースに分かれるデモで、命とくらしを最優先する政治に向けた闘いを共にするよう街頭に訴えた。(神谷)  

5人から入管法改悪反対などの決意表明(5.1)

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