4.28反戦シンポジウム
Ceasefire Now!
直ちに戦争をやめろ!
【東京】4月28日午後1時から、銀座ブロッサム・中央会館で「反戦シンポジウム Ceasefire Now! 直ちに戦争をやめろ!」が主催者・主催グループ「1960年代のベトナム反戦運動に参加した高校生」・「高校生が世界を変える!シンポジウム実行委2022」・「私たちはいま戦争にどう向きあえばいいのかシンポジウム実行委2022」・「ceasefire now! 4・28反戦シンポジウム実行委2024」で開かれた。
司会の安田宏さん(元都立上野高校)は次のようにシンポの意義を訴えている。
「ウクライナ戦争、パレスチナ戦争に対して【反戦】の意思をはっきりと表明し、【戦争の停止】を訴える。【この戦争の本質は国家及び支配権力による民衆への暴力】であり、私たちは【最も弱い立場にある民衆の立場から戦闘の停止を要求する】とともに、【戦争のない社会の創出】に向けた問題点や課題を論議する場にしたい」。
「戦争の可能性は否定できない。香港の民主化運動で、『昨日のチベット、今日の香港、明日の台湾』。そして次は沖縄だ」。
シンポで問題提起したのは以下の人である。
高橋順一(ドイツ・ヨーロッパ思想史研究者)、鵜飼哲さん(フランス現代思想・ジャック・デリダ研究者)、ファビアン・カルパントラ(フランス人、映画研究者)、キム・ソンハ(韓国人、韓国徴兵拒否者らの亡命立案者)、三宅千晶(弁護士)。
その後、現役学生や高校生運動を担った仲間たちが参加しディスカッションが行われた。
イスラエルに
よる民族浄化
高橋さんは欧米のイスラエル批判は反ユダヤ主義というのが公式見解で、イスラエルによるガザの民族浄化を行うという立場を批判し、パレスチナ連帯を話した。鵜飼さんは話の最後に、日米政府による南西諸島の軍事化はイスラエルと同質の植民地主義だ、と批判した。カルバントラさんはフランスのパレスチナ人への支持率の変遷を紹介し、2015年のパリでのテロ事件後、今は議論の余地がないような状態になっていることを紹介した。
キムさんは韓国での徴兵制拒否の動きを説明し、自身の脱走と今は脱走を助ける運動について説明した。三宅さんは日米地位協定がドイツや韓国とも違い日本の法令ではなく、米国の法令に基づいて運用されていることを批判し、フィリピンの例を出して、これは変えることができると話した。
アイヌ・琉球
差別への批判
シンポジウムでは参加した学生が自分の活動を報告した。慶應の学生らは、学内でのタテ看を出す運動、気候変動との闘いを報告した。出身が旭川の学生は、イスラエルによるパレスチナは入植植民地であり、アイヌ民族、琉球人もそれに類する支配がされている。これを批判していかなければならないと語った。
自衛と抵抗
めぐる論議
三上治さん(思想家)は、「ウクライナ戦争は人民の抵抗で支持する。しかしあらゆる戦争に反対するという複雑な問題を抱えている。もし、日本が侵略された時、軍事抵抗に従うが、その時、自衛隊をどうするか。自衛隊を防衛軍に代えられるか。立場の違いがある」と論議を紹介した。
それに対して、自衛隊は変えられないという意見や、ドイツでは法的違反の命令に対して兵士の抗命権がある。自衛隊にこれがあるのか、という意見が出された。さらに、鵜飼さんは自衛と抵抗は違うという意見。高橋さんは、人民から抵抗を取って、国家が自衛する。国家の側から抵抗権を取り戻すことが重要だ、と述べた。
もし、日本が攻められたら、ベトナムの僧侶のように抗議の焼身自殺を70年世代の反戦派はすべきだ、という意見も出された。そして「戦争を革命に転換せよ」との意見も出された。
1時から5時までたくさんの発言があったがもう少しテーマを絞って、ウクライナ・ガザでの抵抗をどのように支持するのか、あるいはミャンマーの民主派や少数民族の武装抵抗の戦いをどう見るか、支援するのかなどの討論を深めたらよかったと思った。
(M)
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