住民諸層の連帯を示す実践

フランス ニースの恐怖への回答は

10月29日 NPA(フランス反資本主義新党)

 NPAはニースで起きた暗殺を糾弾し、犠牲者とその家族、そして彼らの愛する人々への連帯を表明する。今利用できる情報によれば、これらの暗殺は破壊的でいのちをものともしないジハーディストの理念を名目に犯された、と思われる。
 この悲劇的できごとは、ヴィジピラート計画(フランスの国家安全保障システムの略称)から継続的な自由の制限にいたる、政府の政策と抑圧的な諸方策の全面的な無力さを示している。その逆に、力ある政治的人物たちのイスラム排撃演説と絶え間ない挑発は、すでに存在している社会の亀裂を強めることしかできないいわば戦争の論理の一部となり、それらが、あらゆる色合いの極端な思考への熱中にエネルギーを注ぎ、われわれを新たな破局的状況へと押しやっている。
 現職の権力者によれば、これは内戦だ。しかしそこには、古典的な戦争すべてと同じ論理がある。すなわち政府はわれわれに、その背後で力を合わせるよう、反社会的、好戦的、外国人嫌悪かつイスラム排撃の政策を受け入れるよう求める。そしてそれはこれらの攻撃が高めた感情に依拠している。極右政治家のマリーヌ・ルペンは今、戦時策を求め、疑いなく自由に対する新たな制限を求めることで、先の論理を最大限にまで推し進めようとしている。
 われわれはこれらの政策に対置して、可能な限りの早さによる、この国の中にいるすべての民衆に対する最大限に全面化された平等の保障、移民に対する汚名お仕着せと差別を終わりにすること、イスラム排撃の言明や行為の拒絶、そして社会的公正と平等を強化する諸方策への支援、を要求する。
 われわれは、今殺人者たちを武装し続け、分断にエネルギーを注ぎ続けている、反動的で死をもものともしない考え、に反対するわれわれの闘争をあらためて断言する。われわれはあらゆる進歩的な諸組織に、抑圧のレトリックとその現実に加わることを拒絶するよう訴える。また代わりに、どこに住んでいようと、また彼らの民族的起源や宗教的信念がどうあろうと、住民のさまざまな層間の連帯表現とその実例を押し進めるよう訴える。
 われわれはここで特に、レイシズムに反対し平等を求めた諸々の行進やイニシアチブについて考えている。内戦を助けるあらゆる勢力を前に、まさにそれらこそ、平等主義かつ統一された社会を守る最良の保証だ。(「インターナショナル・ビューポイント」二〇二〇年一一月号)

THE YOUTH FRONT(青年戦線)

・発行編集 日本共産青年同盟「青年戦線」編集委員会
・購読料 1部400円+郵送料 
・申込先 新時代社 東京都渋谷区初台1-50-4-103 
  TEL 03-3372-9401/FAX 03-3372-9402 
 振替口座 00290─6─64430 青年戦線代と明記してください。