反白人至上主義の闘い新段階に

米国・レイシズム関連彫像が倒壊中

マリク・ミオー

 六月はじめの二、三日のうちに、南部連邦の記念碑が次々に倒れ始めた。公然と南北戦争の南部戦士たちを称えた記念碑であるこれらの彫像は、同戦争終結後何十年か後で立てられた。白人至上主義が生命力を十分になお保っている、ということを知らしめるためにだ。
 上院の一委員会は、米国の首都にある南部連邦彫像は取り除かれるべきか否かを今再審査中だ。以前の試みは失敗に終わった。活動家たちと何人かの都市首長は、公的な行動を待とうとはしていない。
 バージニアのリッチモンドの名高いモニュメント通り沿いにある南部連邦大統領のジェファーソン・デイヴィス像は、活動家たちによって取り壊された。デモの参加者たちは、ポーツマスで警察が見守る中、引き綱を使って一つを引き倒す前に、四つの南部連邦彫像の首を落とした。
 アラバマの最高学府である州立大学は、南部連邦兵士の記念碑を取り壊した。アラバマの大学は、南部連邦軍と士官学校軍で従軍した学生を称えた銘板を取り外した。
 アラバマのもっとも大きな都市の二つ――バーミンガムとモービル――は、市民的不穏の焦点となっていた南部連邦の記念碑を取り壊した。バーミンガムは、そうした記念物を保護することを意図した州法をものともせず、都心部の公園にある南部連邦兵士と船員に捧げられた巨大なオベリスクを解体した。
 モービルは、これまでに荒らされたことのある南部連邦海軍将校の彫像を取り壊した。モービル市長のサンディ・スティムプソンはツイッターで、この動きは歴史を書き直そうとするものではなく、湾岸の都市の将来に焦点を向ける目的の下で、「潜在的な動揺」を取り除こうとするものだ。と語った。
 ミシシッピーでは州の旗をめぐって圧力が高まっている最中だ。これは一八九四年に採用されたもので、デザインは南部連邦の軍旗――赤を背景に白い星をあしらった青いX状の直線を配している――を取り入れている。二〇〇一年、ミシシッピーはその維持を票決した。現在、共和党の州知事、テイト・リーヴスは、それを変えるのは選出された指導者たちの任務ではない、と語っている。
 ジェファーソン・デイヴィスと彼の遺物は、六月一二日にただ一人のアメリカ南部諸州大統領を記念する一二フィートの大理石像が取り除かれた後、ケンタッキーの州都を離れた。
 一〇の軍基地は、アフリカ系米国人と多くの白人によってふさわしくも裏切り者と見られている南部連邦軍将軍たちにちなむ名前をもっている。サウスカロライナのフォート・ブラッグとテキサスのフォート・フッドがその二例だ。
 これらの基地は、南部の元奴隷州にある。それらはすべて、南北戦争後約五〇年から八〇年に名付けられた。当時になぜか? それは、黒人の公民権を圧倒する白人民族主義の際立った勝利を表していた。
 最高位の白人民族主義者であるドナルド・トランプは用心もなく語る。「これらの記念碑と非常に強力な基地は、偉大なアメリカの遺産および成功と勝利と自由の歴史、の一部になった」と。
 彼は、これらの恥ずべき男たちの他の擁護者と同様、それは「南部の遺産と文化」を表す、と主張している。彼らは、南部経済の富は奴隷労働によって打ち立てられたにもかかわらず、それを白人の文化のように言うのだ。
 黒人は問う。自由のために軍や民兵として闘った元奴隷の記念碑はどこにあるのか、と。
 海兵隊は近頃、南部連邦旗の掲示を禁じた(ミシシッピーの争いになっている旗を例外として)。この国の高まる反レイシズムの大うねりのど真ん中で、時代は変化し続けている。(アゲンスト・ザ・カレント誌二〇七号、二〇二〇年七・八月号より)

▼筆者は退職航空機関士で、労働組合および反レイシズムの活動家。アゲンスト・ザ・カレント誌の編集顧問でもある。(「インターナショナルビューポイント」二〇二〇年七月号)

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