パキスタン 洪水最新情報
損失と損害の補償、賠償、またパキスタン債務凍結を
ファルーク・タルク
このたびの未曾有の洪水により、膨大な人命が失われ、農民コミュニティの経済活動も壊滅的な打撃を受けていることを報告する。現在、パンジャブ州では4700を超える村が水没しており、パキスタン史上前例のない事態である。ラヴィ川、サトリージ川、チェナブ川の3河川が同時に氾濫し、これにより約80億ドルの損害が発生し、パンジャブ州の農地の43%が水没した。パンジャブ州はパキスタン人口の64%を占める最大州であり、そのほぼ半分が水没状態となっている。28地区が被災し、人々は今も避難生活を続けている。
われわれは、気候正義と賠償、損失と損害の補償を求めて運動を展開し、富裕国に訴えている。パキスタンは2022年に続いて、今年もまた壊滅状態に陥った。[2022年]当時はシンド州が水没した。今やパンジャブ州のほぼ半分が水没し、カイバル・パクトゥンクワ州のいくつかの地区とギルギット・バルティスタン州の複数の地区が既に壊滅状態になっている。また、ギルギット・バルティスタン州では氷河の融解が急速に進み、突然の雪崩などが発生している。したがって、パキスタンは地球温暖化に寄与していないにもかかわらず、この気候災害の影響を最も受けている上位4カ国の一つになっているのだ。だからこそ、今すぐ支払うよう求める。今すぐ支払え。支払う責任があるのだ。あなた方が地球全体の環境を破壊した。
今や責任回避は不可能だ。損失と損害に対する賠償を支払うべきであり、この基金は直ちに運用可能な状態とし、世界銀行の管理下に置くべきではない。国連が管理すべきであり、われわれはこのことを要求し、さらに富裕国に対しパキスタンへの債務返済を凍結するよう強く求める。政府は気候非常事態を宣言した。この状況下でもパキスタン政府はいかなる決定もおこなっていない。富裕国も何のイニシアチブも取っていない。
われわれは、富裕国と世界銀行・IMFといった金融機関、そして中国に対し、パキスタンの対外債務返済を少なくとも5年間停止すると宣言するよう要求する。パキスタン政府には、こうした機関との交渉にこの要求を盛り込むよう要請する。返済を停止するだけで、復興資金は十分確保できる。パキスタン農民連絡委員会は農民コミュニティに救済をもたらすため最善を尽くしている。現時点でできることは、直ちに彼らに食料を提供し、少し経って彼らが自宅に戻った後で、食料配給、乾燥食品の配給をおこなうことだ。パキスタン農民連絡委員会は、海外の友人、コミュニティ、組織の皆さんに、支援の手を差し伸べてくださるよう訴えてきた。
(ビデオ・メッセージを翻訳した)
The KAKEHASHI
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