ゼネストはパリからフランス全土へ

サルコジの新自由主義的攻撃と対峙

SOLIDAIRESの声明
給付の低下を招く「年金改革」と大量解雇の「制度見直し」反対

 フランスの労働者は、サルコジ政権が国鉄など公共部門の労働者の年金納付期間を三十七・五年から四十年間に延長しようとする攻撃に対してゼネストに立ち上がった。十月十八日のストは一九九五年の公共部門ストを上回る高い参加率でかちとられた。以下は戦闘的労組の連合SOLIDAIRES(連帯)の声明とパリ在住のT・Aさんの報告。

全国で数十万人
がデモに参加
 政府のプロジェクトに対する労働者のストライキおよびデモンストレーションの統一行動デーは、成功した。その動員は「特別制度」の改革のことで直接影響が及ぶセクターにおいて、画期的で歴史的な成功だ。国鉄(SNCF)労働者のスト参加者の割合は、七五%だった。一九九五年のストライキさえ、この割合には及ばなかった。フランス電力公社(EDF)とパリ交通公団(RATP)でも七〇%、財務省や職業安定所(ANPE)でも動員率は高かった。ストライキは、とりわけパリにおいて威力を示した。異なる公共部門および民間企業の労組は、大規模な代表団を形成してフランス全土でデモンストレーションで参加した。フランス各地で数十万人が街頭に現れた。
解雇の自由をね
らう契約制度

  定年、健康保険、購買力、公務員制度改革、公共事業会社株の管理などの政府の多くの「改革」プロジェクトとして、労働者の解雇の自由を保障する労働契約および条件を形成しようとしている。それは政府によってプログラムされた社会への後退である。そしてまた、フランス経団連(MEDEF)が切望しているものと一致している。政府の定年時の「特別制度」に対する正面からの「取り組み」とは、他の社会的権利をも後退させる決定的なターニング・ポイントとしたいがためのものだ。

公共サービス
の質を落とす

 年金に関しては、公共・民間を問わずすべての定額給労働者の最低加入期間をさらに延ばすことをはっきりと打ち出している。これが給付水準の低下につながることは必至だ。「もっと働いてもっと稼ぐ」という題目は不発に終わっており、定額給労働者の購買力は悲惨なままだ。健康保険に関しては、年間給付上限を設けただけでなく、民間保険を推進することで、社会保険の国民的連帯を解体しようとしている。公務員制度の「見直し」というのは、公務員を大量に解雇して公共サービスの質を落とすことであり、生活不安を悪化させ、労働の柔軟化を図ることでしかない。雇用契約と解雇条件の改定は、従業員に対する雇主の権力をさらに強化するためのものだ。

資本も後押しす
る「年金改革」

 政府は、すべての定額給従業員の権利の解体に取り組みたいのだ。フランス経団連前会長ドゥニ・ケスレールは、攻撃はそれを阻もうとするすべてに対し必要であると語っている。一定の方式順序に従って「レジスタンス全国委員会(以来の戦後の)の施策を取消す」ために、フランスの社会の均等および結束そのものを破壊するその手段として「年金改革」がある。十月十八日のその日は、定額給労働者が、この展望を拒否する覚悟を示した。それは政府の反社会的な攻撃に反撃する第一歩となった。

勝利のために
一層の運動拡大

 政府は既に、この労働者の動員によって、かれらの計画が根底において考慮あるいは修正されるものは何もないと態度表明している。したがって今日、そのプロジェクトを頓挫させるためにさらに前進しなければならないだろう。SOLIDAIRESは、ストの継続について議論し決定するよう労働者に呼びかけるだろう。スト参加者の会議でストライキ継続派が多数により決定したセクターでは、SOLIDAIRESは動員を広げるこれらの決定および呼びかけを保持する。
 SOLIDAIRESについては今日、運動をさらに広げて勝利を可能にする展望を、火急のうちに提案する組合運動の責任があるだろう。それは、今日我が国の公正および連帯の必要に答えるための生産された富の「もう一つの分配」だ。    (10月18日)


フランスからの通信
「みんなストライキ中だよ!」
                             K・Y

鉄道労働者
の職場集会

 皆さんもご存知とは思いますが、フランスに来てさっそくストライキでした。サルコジが打ち出した年金制度改悪に反対して十月十八日から交通機関をはじめ様々なところでストライキに入りました。
 その午前中に開かれたサンラザール駅の鉄道運転手たちの職場総会に行ってきました。パリの街では歩いている人と車・自転車がいつもより多く、反対にターミナル駅はがらんと静まり返って列車も止まったまま、構内にある集会所にサンラザールの運転手百人くらいが集まって明日もストを続けるか今日でやめるか職場総会が開かれていました。組合も様々で、それぞれが意見を出し合って野次が飛んだり「ブラボー」と賛同したり、最終的に多数決で明日もストを続行することが決まりました(圧倒的多数でスト続行、私や郵便労働者の連れ合いが混じっている中、どうやって見分けるのと思いましたが、とりあえず投票権のない私は手を上げるのをぐっとこらえました)。
 集会所に貼ってあった「三七・五はすべての人のため」というスローガンは、鉄道運転手たち(ESFED―電気・ガス労働者も)が年金満額受取るために必要な就労年数三十七年半が今回の年金制度改悪で四十年になったら、他の民間労働者(1993年から40年)や公務員(2003年の改悪で40年に)の期間はさらに長くなることにつながる、だからこそこの改悪を許してはいけないということでしょう。
 午後からSolidaires、CGT、FO、FSUなど労働組合が中心のデモに参加しました。「平日の午後によくこんなに多くの労働者がデモに集まってるね」という私の間抜けな質問に「みんなストライキ中だよ!」なに言ってんだよという感じの答えに改めてゼネストを実感しました。

CGT中央が
スト中止を宣言

 一九六八年以降最大のゼネストになった今回のストは二十四日か二十五日でほとんどが終わりました。というのもフランス最大の労組CGTが続行しないことを決定したためで、無期限ストを主張していたSolidairesだけでは闘えないという判断もあり、私が職場総会に参加したサンラザール駅でも二十四日で終わったようです。
 CGTは今回はこれでやめて来月に無期限ストをといっているようですが、もともとCGTは二十四時間ストしか好まないのでどうなるか分らない、とSolidairesのSUD組合員は言っていました。スト続行を望んでいるCGTの現場組合員も多いようなので、今こそ無期限ストをしないで来月できるの? と私なんかは思ってしまうのですけど…。簡単にはいかないようです。

支持票を増す
SUD―PTT

 昨日二十五日ははラ・ポストの職場代表選挙の結果がわかり、SUD―PTTは三年前の前回から票を伸ばして管理者部門以外はほとんど第一位組合でした。CGTは大幅に票を減らして(これは当然の結果ですが)、CFDTが票を増やしたようでそれが少し気になります。契約労働者の得票がSUDは圧倒的に多いのがさすがです。
 Qさんのパリ九十二地区でも前回に引き続きSUDが第一位組合で、昨日はサンラザール駅のSUD―Railの組合事務所でお祝いがありました。鉄道労働者たちが食事を作ってくれて、国労の人たちが料理上手なようにフランスでもシェフ並みの腕前でした。SUDは若い契約労働者がたくさん活動していて活気があってすごくいいです。
(ATTAC・ジャパンのメーリングリストより)

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