ロシア 国会選に関するRSD声明

ミハイル・ロバノフを支援する
2021年7月27日 ロシア社会主義運動(RSD)

 今秋の議会選を前に、われわれのロシアの同志たちの前にある政治的術策の余地は、ほんのかすかな最小限にまで縮んでいる。こうした環境の中では、党―国家体制に反対する幅広い戦線という姿をとった他の野党勢力との連携が唯一の選択肢であるように見える。ロシア連邦共産党(KPRF)を介したミハイル・ロバノフの立候補は、ロシア社会主義運動(RSD)の選挙戦略ではひとつの特定的焦点だ。われわれはこの目的に向けてこの選挙に関するRSDの声明を公表する。

権威主義徹底が
国会選挙の意図

 9月19日のロシア国会議員選挙は、以前のものとは大いに異なるものになるだろう。一方でそれは、生活水準の急速な低下、パンデミックの悲惨な諸結末、そして3年前に採択された極度に不人気な年金改革を背景に行われることになる。
 他方この選挙は、憲法修正を受けて行われる。そしてこの修正は、ウラジミール・プーチンの終身的支配を固め、ロシアの政治システムを公然たる権威主義へと深刻な程度まで動かしているのだ。
 憲法修正に関する昨年の国民投票は、支配的エリートにとっては好機の窓を開け放つことになった。つまり、反対キャンペーンは不法とされ、投票に関する諸規則の緩和が当局に、彼らが適切と思うどのような投票結果をも公表することを可能にした。
 こうして国会議員選挙は、三重の危機の真ん中で行われることになっている。つまり、社会―経済危機、内政危機(「管理された民主主義」からの最終的離脱と組になった)、そして対外政策の危機だ。また最後のものは、米国およびEUとの関係における、そのどれに対しても解決の明確な展望を欠いた、深まる一方の危機だ。
 現在の国会選挙は、議会を超越する全面的な支配をクレムリンに与えるだけではなく、上意下達的な官僚制の打ち固めと全体としてのシステムの強さを誇示することをも意図するものになっている。高まる一方の社会的不満と政府に対する不信を前に上記の意図を仕上げる唯一の道は、抑圧を通すという道だ。

支配党の勝利は
権利剥奪の号砲


 これらの選挙への準備は昨年に始まった。その手段は、アレクセイ・ナワリヌイ毒殺のもくろみ、それに続く冬の抗議行動に対する残忍な弾圧、一定数の野党候補者に対する犯罪立件、そしてナワリヌイのFBK(今や「過激派組織」とのレッテルを貼られている)を敵視する法の採択だった。そしてそれらは、有権者の彼らが選択した候補者に票を投ずる可能性をひどく引き下げた。
 このすべてははっきりと、あらゆる実質的な権力を欠いた極度に不平等な議会選挙であってすら、現存の権力層に対してはひとつの非常な危険をもち出す、ということを示している。それらは、底辺からの高まる一方の轟々たる抗議の規模をあからさまにする可能性があるからだ。
 社会的しらけと巨額な行政財源を利用している支配政党の統一ロシアが国会におけるその圧倒的支配力の維持に成功するならば、これは単なる現状維持に帰着することはないだろう。それとは異なり、支配政党の勝利は、社会的かつ民主的な諸権利における最後の残りに対するひとつの攻撃に号砲を鳴らすだろう。

今の選択肢は
反独裁の意志

 これこそが、RSDが市民に来る選挙に精力的に参加するよう訴える理由だ。―小選挙区に立候補する左翼の進歩的候補者(たとえば、モスクワのクンチェフスキー選挙区の同志ミハイル・ロバノフ)を支援する必要がある。
―現在の困難な条件にあっても、不正防止のために選挙監視人に登録を申し込む必要がある。
―最後に、可能なあらゆるところで、統一ロシアに反対する投票を扇動することが必要だ。

 この選挙では、多数派の働く人々、パンデミックの中で彼らの職と最後の蓄えを失った何百万人という人々は、民主的で社会主義的なオルタナティブを求めて首尾一貫して闘う用意のある政党をもっていない。それでもわれわれの前にある選択肢は今、綱領あるいはイデオロギーの間にあるのではなく、公然たる独裁に「イエス」か「ノー」かにあるのだ。
 それゆえにわれわれは現在の情勢において、唯一の「体系的な政党」として、ロシア連邦共産党への投票を呼びかける。この党は、いくつかの場ではいまなおクレムリンからの相対的な自立性を維持し、成功の最良な機会を保持し、多くにとっては社会的公正の理念を体現し続けている。

ミハイル・ロバノフとは何者か


 ミハイル・ロバノフはモスクワ州立大学(MSU)機械数学学部の数学助教授であり、MSUイニシアチブグループかつ学生と教員の権利を擁護する大学連帯労組の指導者のひとりだ。彼は、体制を左から支える存在になる心積もりはなく、本物のオルタナティブを求めて今も闘っている、そうした無所属政治家のひとりだ。そしてそのオルタナティブは、住民、労働者、有権者の日々の関心、自治および労働者と市民の諸権利という価値、さらに民主的な社会主義という設定課題に結びついたものだ。6月24日、KPRF大会は、モスクワ・クンチェスフスキー197選挙区における国会議員選挙候補者として、ミハイル・ロバノフを承認した。

本人へのインタビュー


――多くの人々はこの選挙の公正さを信じていない。多くの候補者は、参加を認められていない。発言の自由は容易いことではない。そして3日間にわたる投票は多くの場合、「間違った有権者が投票した場合に集計をただす」方法と理解されている。あなたはこの分析に同意しますか? あなたは、人々は今年議会の構成に現実的に影響を与えることができると信じますか? あなたは投票結果をどのようにして守りますか?

 権力層の主な賭けは、抑圧(現実に十分な)に基づくものでも、集計時の偽造に基づくものですらない。何が抑圧に関係しているかははっきりしている。われわれは、候補者をたたき出すことに代えて野党のまだ残っている候補者を支援しなければならない。彼らが少しばかり知名度が低いとしても、それは問題ではない。
 3日間の投票に関しては、われわれは、結果として票がまっすぐに投票箱に入り、夜間に交換されないようにするために、投票最終日に投票所に来るようにとの呼びかけが全員に届いていることを確かめなければならない。
 しかしながら、権力層の主な賭けは、社会をすり込まれた無力感状態へと投げ込むことにある。抵抗は無駄であり、結果ははじめから分かり切っている、と人々を納得させることだ。これは、非政治化への賭だ。そして私は本当に、この賭は最後まではやり切れない、2021年の選挙は単なる儀式にはならず、真の集団的な、草の根の政治に向かう1歩になる、と期待している。

――有権者に対するあなたの主要な3つの約束はどのようなものだろうか? もし選出されたならば何をするのだろうか?

(1)モスクワ州立大学で働いていることから得ている現在の私の俸給を超える収入は、私のポケットにではなく、現場と大学自治の発展、労組運動の発展へと向かうだろう。弁護士と組織担当者の仕事に資金を充てる助けにするためだ。
(2)私は、私の選挙区のあらゆる地域にいつも姿を見せ、あらゆる活動的な市民グループ、またどのような党から選出されているかに関わりなく、自治体議員と交流するもりだ。われわれは、この5年すべて共にあるだろう。私は、この選挙区すべてで選挙区民と定期的な会合――今や、市民がまとまり、彼らの要求を分からせる数少ない機会のひとつ――をもつつもりだ。
(3)私は、くらくらするような経済的、政治的不平等を小さくすることを目的にした諸法案を提起し続けるだろう。年金改革の取り消し、累進税尺度の提案、さらにこの10年の抑圧法の取り消し、といったものだ。

――あなたの観点から見て、国の、またこの都市のもっとも重要な3つの問題は何だろうか?

 はなはだしい不平等、貧困、そしてほとんどの市民の不安定な状態だ。そしてそれらは、中でも内需を引き下げ、われわれの経済に打撃を与えている。さらに、住宅デベロッパー、官僚、銀行だけがそこから利益を得る犯罪的な都市計画政策。この都市は、その公園と歴史的な遺産をなくし、それと引き換えに利用されていない、ほとんど居住に適さない広大な区域を得ている。そして、教育と医療のいわゆる効率化と商業主義化がある。(「レフト・イースト」より)

▼RSDは、ふたつの組織、社会主義運動フペリョード(「前進」)、第4インターナショナルロシア支部とソーシャリスト・レジスタンスによって、2011年3月に創立された。それは、2011年から2012年にかけた不正選挙に反対した抗議運動の中で形成された連合、左翼戦線の一部になっている。(「インターナショナルビューポイント」2021年8月号)

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