アフガニスタン タリバンへの堂々とした要求突きつけ(2021年9月6日発行)

女性たちが行動へ口火を切った

ファルーク・スレーリア

非常な勇気が
国内外に衝撃

 8月16日、タリバンのカブールへの勝利の行進を世界が恐怖の中で見守っているとき、カブールの住民たちは文字通り閉じこもっていた。その翌日、カブール空港にはタリバンから逃れようとする恐怖にかられたアフガニスタン人が殺到していたが、それ以外ではどの場所でも、500万人が住む無秩序に広がった街は静まり返っていた。「この静寂は、過去20年間ずっと聞いてきて、なじみのある爆弾の爆発音よりももっと怖い」とある知人はコメントした。
 この恐怖とパニックの中で、4人のアフガニスタン人女性は、抵抗アクションとして抗議することを決めた。彼女たちは自発的にデモを行うことを決めたのだった。
 8月17日、20代半ばの女性4人が大統領官邸前に集まったとき、この最初の抵抗アクションは困惑させるほど規模のごく小さなものだった。
 すぐに拡散したビデオ映像では、彼女たちがタリバンの顔に向かってプラカードを見せているのがわかる。彼女たちは叫んでいる。「私たちは存在しています。私たちはアフガニスタンの半分です。私たちを隠さないでください。私たちを傷つけないでください。私たちに支援を」。
 銃を持ったタリバンは、国内メディアや世界のメディアがこの出来事を報道する中、明らかに緊張していて、途方に暮れているように見えた。
 規模は小さくても、ヒマラヤのような高い勇気を持ったこの抗議行動は、テレビ画面やブログを席巻し始めた。陰謀説も同じくらい急速に広まった。非難中傷する人々は「タリバン自身がこの示威行動のスポンサーになっている」と信じられないようなコメントをしていた。批判的な陰謀論にもかかわらず、その行動は国中の多くの人々に衝撃を与えた。続く2日間に、多くの町でデモが行われた。そのうち2つの場合で、タリバンはデモ参加者に発砲することで応じた。ジャララバードでは3人、アサダバードは16人の死者が出た(正確な死者数は未確認のままである)。
 この4人の勇敢な女性は誰なのか? それは、アフガニスタンだけでなく、おそらく世界中の誰もが抱く疑問だった。自発的なデモを行うきっかけを作ったスダバ・カビリは、たまたまカブール在住ジャーナリストの友人だった。運命的なデモ以来、彼女は地下に潜っていたが、ワッツ・アップで私の質問に答えることに快く同意してくれた。彼女は「音声メモを送ります」とワッツ・アップの短い通話で私に言った。彼女が何でもないかのような口調で語ってくれた答えは、電話と同様に簡潔でありながら、要点を突いていた。

この重要な時に
沈黙はできない


問)あなたのことを教えてください。
スダバ)私は大学の学生です。最初のタリバン統治期間(1997~2001年)中に生まれました。私は民間の会社で働いてもいます。
問)この抗議行動はどこで組織されたのですか? どのようにして抗議行動というアイデアを思いついたのですか? 何人の友人が参加したのですか?
スダバ)大統領官邸の外で行われました。私たちは学生のグループでした。私たちはとても心配していました。私たちの決断は突然でした。事前に計画されたものではありません。男性も女性もみんなタリバンを恐れています。彼らは家の外に出る準備ができていませんでした。私たちは(この行動を通して)自分たちの権利を要求したいし、他の人々が自らの権利を要求するのを励ましたいのです。
問)タリバンの戦闘員がその場にいました。彼らは何と言っていましたか?
スダバ)はい、タリバンの戦闘員がいました。彼らは私たちを尊重しませんでした。とても怒っていました。私たちの書類や携帯電話を奪いました。しかし、国内外のメディアクルーが到着し始めると、彼らの行動が変わりました。それまでは銃を向けていたのですから。
問)デモの後は地下に潜っているのですか? デモの後、何か脅威はありましたか?
スダバ)私たちは地下に潜っています。毎日、新しい場所に移動しています。しかし、私たちの家族はそれぞれの家に留まっています。彼らは恐れています。私たちはみんな、大きな困難を抱えています。理解できます。
問)今回のデモが、翌日以降のデモにつながったと思いますか?
スダバ)今回のデモは、アフガニスタン社会に大きな影響を与えました。具体的には、女性たちが家から出てきてデモを先導することを励ましたのです。
問)今後は? アフガニスタンを脱出するつもりですか?
スダバ)タリバンが私たちを殺すと脅迫しなくなるまでは、私たちは留まるつもりです。
問)家族はどんな反応でしたか? あなたの行動を事前に知っていましたか?
スダバ)家族は何も知りませんでした。私たちが家の外に出たことすら知りませんでした。テレビでデモを見たとき、家族は私たちに腹を立てていました。彼らの気持ちは理解できます。私たちが安全であることを望んでいるのですから。しかし、今は重要な時期です。沈黙しているわけにはいきません。
(『インターナショナル・ビューポイント』2021年8月28日)
(ファルーク・スレーリアは、スウェーデンに拠点を置いて活動するパキスタン出身のジャーナリスト。パキスタン労働党の指導的メンバーとして、労働党のパンフレット『政治的イスラムの台頭』を執筆した。)

The KAKEHASHI

購読料
《開封》1部:3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円 ※3部以上は送料当社負担
《密封》1部:3ヶ月6,088円
《手渡》1部:1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座 00860-4-156009  新時代社