スリランカ 社会主義者の再結集が進展(2021年9月6日発行)

未来への希望をもって

レフト・ボイス

 スリランカのレフト・ボイスは、スリランカ社会党との組織統一をすすめることを明らかにした。9月には共通の月刊新聞の発行を始め、12月に両組織の合同大会を開く予定である。レフト・ボイスは、第4インターナショナル・スリランカ支部を構成する2つの組織の1つで(もう1つのスリランカ支部であるNSSPは、本紙既報のように、現在は支部としての権利停止中)、左翼の結集を図るための新聞「レフト・ボイス(ワメ・ハンダ)」を発行してきた。
 レフト・ボイスは、先週、スリランカ社会党(SP)指導部との合同会議において、新たな革命的社会主義者の組織構築に向けて共同してとりくむという決定がなされたことを歓迎する。
 12月には両組織を正式に解散し、より大きく強力なグループを宣言することを目指して、8月以降、両組織の指導部は合同会議を開き、共同でわれわれの政治的展望や階級闘争への関与を決定するだろう。
 レフト・ボイスは、社会主義者の間の分裂よりも統一を促進することを基本として結成された。2012年以降、われわれはその2年後にNSSP(新社会党)から排除されるまでは、社会主義前線党との対話や共通のとりくみを行っていた。その時点では、これらの同志はJVP(人民解放戦線)から左派的に分裂したところだった。
 この枠組みには、JVPの伝統を受け継ぐ諸グループ、毛沢東主義者、トロツキスト、ポストマルクス主義者なども参加した。こうした努力は、弱体で分断され、高齢化が進む、男性優位の極左の内部で、政治的関係や活動家間の関係をより緊密なものにしたが、組織形態や政治的アイデンティティの刷新にはつながらず、若者や女性を引きつけることもできなかった。
 レフト・ボイスとSPはともにNSSPの伝統から生まれた。SPの同志たちは1989年にNSSPを脱退し、統一社会党(CWI:労働者インターナショナルのための委員会のスリランカ支部)の一員となった。
 その後、同組織内での意見の相違により、2006年にSPが結成され、その後、国家当局によって政党として承認・登録された。SPは、シンハラ語の新聞「稲妻」を発行し、半農村の南西部とタミル語圏の北部に党員を擁し、公衆衛生部門の組合の指導部である。2015年の大統領選挙では、唯一の女性候補者を擁立し、エコロジーと社会正義を掲げてキャンペーンを展開した。
 レフト・ボイスとSPは、タミル民族問題を含む重要な問題についての継続的な政治討論を経て、労働者階級と被抑圧人民にとっての力関係の悪化という客観的な現実および新旧の社会運動による進行中の抵抗運動に基礎を置き、100人以上の党員からなる共通の組織に再編成することを決議した。
 われわれは9月以降に、共通の月刊新聞を発行する予定である。共通の組織の名称はまだ決まっていないが、組織が反資本主義のアイデンティティを持つことを示すものになるだろう。主要な政治文書・組織文書は、12月に予定されている合同党員大会に先立って討議に付されるだろう。われわれは、より意味のあるものをつかむために、意識して党名や新聞を放棄しているのだ。
 過去の重荷は重くのしかかっている。しかし、両組織とも希望をもって未来に目を向け、民主主義的・フェミニスト的・エコロジー的な社会主義の未来のための闘争において、労働者と被抑圧人民を代表し、組織するために、労働者と被抑圧人民の大衆的政党という展望に目を向けている。われわれは、他の人々にもこの呼びかけに応えるよう呼びかける。
 2021年8月9日

The KAKEHASHI

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