アフガニスタン 抵抗への世界的連帯構築を(9月20日発行)

見捨てられ、裏切られ
ファルーク・スレーリア

 まさに再び、清教徒風バーバリズムがカブールに降り立った。まさに再び、もっと大きなバーバリズムの米帝国主義が、その弟分のタリバンに道を清めた。しかしながら、カブールの恥ずべき陥落を検証する代わりに、タリバンの占領に対する危険な程に勇敢な抵抗を大書して知らせることで始めよう。
 抵抗の第1幕はカブール陥落の翌日であり、規模では当惑する程に小さかったが、しかし影響の点では大きな衝撃を与えるものだった。8月17日5人の若い女性が、前日アシュラフ・ガニが放棄した大統領官邸の外で抗議を行った(本誌前号参照)。すぐさまウイルスのように広がったビデオ映像の中では、タリバンの正面に立ってプラカードをさっと見せる彼女たちを認めることができる。彼女たちは「私たちは存在している。私たちはアフガニスタン人の半分だ。私たちを隠すな。私たちを傷つけるな。私たちを援助しろ」と唱和している。銃で武装したタリバンは、無愛想で悪態をついた。しかしながら、メディアクルーが現場に到着する中で、彼らは神経質になった。
 翌日ジャララバードで、ある記念碑の頂にアフガン国旗を掲げようと数十人の若者が集まった。その旗は国歌同様、これまでタリバンによって禁じられてきた。この集会にタリバンは発砲で応じ、3人が死亡した。
 占領3日目の8月19日は、1919年の英国人を追い出したアフガン戦役を記念するために、ユム―エ―イスタクル(民族の日)として祝われている。その時以来タリバン(1997年―2001年)を除くあらゆる支配者がこの日を祝った。タリバンはそれを禁止した。
 8月16日以来のタリバンに対する反攻を象徴するものとしてアフガン国旗を掲げて、この民族の日に、数千人の若者が国中の街頭に殺到した。カブールでは、200人強の集会に7人の女性が含まれていた。頭にアフガン国旗をスカーフとしてかぶったクリスタル・バヤト(24歳)がこの集会の先頭に立った。「すべてのタリバンは、みなさんが自由なのは20日だけと語っていた。だから私は、この20日を利用し、私の声を上げたかっただけだ」、彼女は後にビデオメッセージでこう述べた。
 メディア事情に精通したタリバンは、カブールで相対的な自制を示してきた。しかし諸々の州には別の話がある。それゆえ、アサダバードは先の民族の日にタリバンに虐殺された16人の若者を埋葬した。

タリバン美化は
再裏切りの序曲
 端的に言ってノーだ。これらの宗教に凝り固まった者たちに新たな商標をあたえようとする世界的な努力には2方面の戦略がある。その1つとして、西側の諸政府は国内の聴衆向けに、アフガン人に対する彼らのありあまる程の裏切りを正当化しようと試み続けている。2つ目として、TV映像向けに見栄えの良いタリバンの外見を作るために用いられている飾り立ては、今後の裏切りを、すなわちタリバン政権の認知を正統なものにすることを助けるだろう。これまでのところ狡猾なタリバンもまた、妥当さをとどめるために、また西側の援助を受け取るために、彼らの包装替えと共謀している。
 これらのイメージづくりの芝居の先で、現実はたちが悪い。アフガニスタン人は分かっている。それゆえ彼らは、タリバンが彼らを侮辱し打ちすえているカブール空港に今殺到中だ。
 確かにタリバンは、カブール獲得へと急進する中でいくつもの戦争犯罪に関与し続けてきた。たとえば6月16日に彼らがダウラタバードを包囲後、22人のアフガン兵士が虐殺された(映像が利用可能)。
 ロイターのジャーナリストであるダニシュ・シッディキー(インド出身)は追い詰められ、スピン・ボルディクのモスクに避難を求めた後で暗殺された。へラートの国連事務所は攻撃を受け、警備員が殺害された。
 同様にソハイル・パルディスは、過去米軍部隊の通訳として働いたことがあったという理由だけで、首を切られた。これは、通訳として働いたことがあるというだけでは誰も標的にはならないだろう、とタリバンが約束しているのに起きていることだ。8月3日人権監視組織は、タリバンが、拘留した兵士を、また彼らが言い張るアフガニスタン政府とのつながりを理由に文民を、即決で処刑していることによって、戦争犯罪に関わり続けている、と遺憾を表した。
 ひとりのアフガニスタン人活動家は彼のフェースブックで、この再商標化論争を次のようにまとめた。つまり「タリバンは角〔銃〕しかもっていない。彼らには頭〔理念〕がない」、こう彼は語っている。彼らが角(残虐さ)を捨てるならば、彼らは分解することになるのだ。
 事実として、タリバンの認識がおよばないほど変わったのは、タリバンではなくアフガニスタン人(特に女性)だ。タリバンの変わらない性格を認識できないもうひとつのグループは、カブールの陥落に植民地解放を見出している自称「反帝国主義者」の一団だ。
 米国の占領下で暮らしは疑いなく悪かった。タリバンの自爆テロ特命は、米軍戦闘機によるアフガニスタン村落への空爆による悲惨を一層ひどくした。後者はより多くの人命を奪った。
 しかしながら、タリバンの下でそれは悪いからもっと悪いへと進むだろう。タリバンは、いったん打ち固められるならば、彼らの角をもっと容赦なく配置し始めるだろう。アヤトラ(イスラム教の宗教指導者)たちは、彼らの就任説法では常に優しく語りかける。帝国主義とイスラム原理主義はうまく共生している(サウジその他)。後者(イラン、アルカイダ)がしたがわない場合にのみ前者が懲戒する。
 真の反帝国主義/植民地解放は、アフガニスタン人の命を救うこと、アフガニスタン人の抵抗のための世界的連帯を築き上げること、この国から流出する難民を助けること、そしてもっとも重要なこととして、アフガニスタン人をまさに二度と裏切らないこと、となるだろう。(2021年8月28日)
▼筆者はラホールのビーコンハウス国立大学で教鞭をとっている。『インドとパキスタンのメディア帝国主義』の著者であり、以前はスウェーデンを拠点とした著名な急進派ジャーナリストだった。(「インターナショナルビューポイント」2021年8月号) 

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