ポーランド 公衆衛生システム崩壊の危機に(10月4日発行)

医療労働者が総決起

ヤン・マレウスキー

 9月11日、3万人から4万人の医療ケア労働者がワルシャワでデモを行った。このデモの後、彼らは首相官邸前の通りを占拠、テントを設営し、この運動は勝利まで続くだろう、と告げ知らせた。
 これは、このような大衆的な決起がさまざまな医療従事者と専門職補佐従事者――看護士、助産士(その労組であるOZZPiPがこの運動の発端だった)、それだけではなく医師、見習い医師、医療補助員、理学療法士、など――を初めて統一した行動だ。病院管理者でさえも彼らに支持を与えた。
 「ストライキと動員のための医療労働者全国委員会」は8項目の要求を確定した。そこには以下のものが含まれている。
▼医療機関従業員の最低賃金に関する法の即時修正。
▼医療サービス払い戻しの即時30%引き上げ。
▼救急車運転士の費用弁済の即時80%引き上げ。
▼あらゆるサービスに対する評価刷新。
▼追加的スタッフの雇用。
▼医療職に対する公務員の地位の保証。
▼15年勤続後の特別休暇。

 パンデミックは、ポーランドにおける公的医療システムの破壊の効果を引き立たせることになった。低賃金の中で医療スタッフは高齢化が続いている。すなわち、看護士の平均年齢は53歳、病院医師のそれは51歳だ。住民1000人当たりの看護士数は平均で5・2人だが、他方EU平均のそれは、8・4人だ。労働時間は爆発的だ。病院では月当たり300時間から400時間、救急車では500時間以上になっている。
 「患者は、いつでも間違いを犯しかねない疲れ切ったケア労働者を受け入れることができるだろうか? われわれは彼らの健康と命に責任があるのだ」と彼らは訴える。
 ストライキ労働者は、GDPの6・8%の公衆衛生予算を要求している(2022年国家予算案は5・75%を提案している)。看護士たちは今、1756ユーロに相当する月額総報酬――現在はそれが768ユーロ――を要求している。
 「首相、看護士は瀬戸際だ、非常事態がわれわれが心配するほどまでに非常に長く続いてきた」、第3の労組センター、FZZの議長を務める看護士のドロタ・ガルディアスはこう語る。難民の到来を阻止するためにベラルーシ国境に非常事態を課す、という政府の決定に関連した発言だ。そして「あなたが、彼らの過重労働の点でケア労働者にメディアで感謝しながら、病院の周辺に鉄条網を設置するとしても、私は驚かないだろう」と続ける。
 ストライキ委員会は、保健相からの「対話」への招待を拒絶した。そして首相が出てくる中でのみ交渉するつもりだ。
 見習い医師組合委員長のヴォチェチ・ツァフラニエクは、「医師は近頃、死亡証明書の発行を管理することすらできない。多くの人々は、それはケア労働者の落ち度だと考えた。社会は長い間途方に暮れてきた。政府が彼らにワクチン接種をしきりに促しても、人々はもはや傾聴する気をなくしている。彼らはこれらのメッセージを理解していない」と説明する。
 この状況に立ち向かうために、ポーランドの医療ケア労働者は闘いの形でひとつに合流した。それは追いかけるべき一つの例だ。公的医療サービスの破壊・私有化はEUのいたるところで進行中だからだ。(2021年9月15日)

▼筆者はフランス反資本主義新党(NPA)の1員であると共に、インプレコールの編集者、かつ第4インターナショナル・ビューローのメンバー。(「インターナショナルビューポイント」2021年9月号)

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