不幸はアフガニスタンの運命か? アフガニスタン四月革命の物語(下)(10月11日発行)
2010年9月20日 ラリ・カーン
アフガニスタンでは、資本主義は社会を発展させることも、大勢の人々の生活を改善することもできない。現在のマフィア的資本主義関係の下では、フォーマルな国民経済を確立することはできず、民族民主革命の他の課題については言うまでもない。すべての経済は、外国からの援助と麻薬取引に基づいている。この麻薬経済の中では、70%の非識字者、破綻した社会構造、中世的な反啓蒙主義者による支配、極度の貧困、悲惨さ、病気などがあり、帝国主義によって接ぎ木された「民主的」な体制は機能しないだろう。復興・発展・繁栄は、現実とは無縁の夢物語である。この爆発的な矛盾の泥沼の中では、出口はない。アフガニスタンは、過去との根本的な決別なしには、民族紛争、経済的不均衡、慢性的な不安定さ、戦争、流血、収奪を克服できない。
世界に流布する
誤ったイメージ
欧米で描かれている、アフガニスタンの人々はイスラム教の熱烈な信者でタリバンの支持者であるというイメージは完全に間違っている。原理主義の闇の勢力も、腐敗した自由民主主義者も、大衆にとっては何の魅力もない。しかし、左派勢力の大きな復活の兆しがある。PDPAが最近カブールで大会を開いて復活を遂げている[訳注:PDPAの後継政党と言われる政党はいくつかあるが、具体的に何を指しているかは不明]。また、他の左派政党も活動を再開している。
1978年革命のあと、貧しい農民、労働者、若者が獲得したものの記憶は、新しい世代に引き継がれている。四月革命の最初の数カ月の期間は、戯画的な形ではあるが、この腐りきった資本主義体制の打倒と計画経済の設定によって何が達成できるかを垣間見せた。
異なった環境で
新しい世代が
帝国主義によるプロパガンダでは、アフガニスタンの無慈悲な反啓蒙主義者の支配とタリバン化という亡霊を帝国主義の占領に対する唯一のオルタナティブとして提示しているが、それはまったくのナンセンスである。32年前、アフガニスタンは南アジアで唯一、地主支配と資本主義が打倒され、帝国主義による支配が破られた国であった。古い指導者たちが犯した過ちから学ぶならば、アフガニスタンの若者と労働者の新しい世代は、はるかに高度なレベルで社会主義革命を遂行することができるだろう。
帝国主義の侵略と宗教的偏見による古い時代遅れのシステムの復活は、アフガニスタン社会に災いをもたらした。新しい世代は、悲惨な状況の中で育ってきた。彼らは、専制政治・搾取・苦役の学校で育った。しかし、この苦しみに耐えることは、アフガニスタン人民の必然的な運命ではない。新しい世代は、革命的な結論に向かって進んでいる。アフガニスタンの若者に人気のあるウェブサイトで最近行われた討論では、70%以上がトロツキーを研究し理解することに賛成した。
成功の鍵は
国際主義に
国際主義は、将来のアフガン革命の成功の鍵である。今日、アフガニスタンの運命は、かつてないほどパキスタンやイランで起こることと結びついている。歴史的・文化的・経済的な強い結びつきが、何千年もの間、これらの社会を結びつけてきた。闘争はまた、これらの国々で大きくはないが強固な革命勢力を育ててきた。カブール市内にセンターを設置することは、革命的マルクス主義の勢力の成長と発展にとって素晴らしい成果である。
革命的マルクス主義勢力は、差し迫った嵐のような出来事の中で急速に成長することができる。社会主義者の勝利は、ほとんどの人がいま想像しているよりも早く日程に上らせることができる。歴史は、この地域がバーバリズムの深淵に落ちるか、あるいは社会主義革命によって資本主義発展のさまざまな段階を飛び越えるかのどちらかになるだろうと定めている。それが前進する唯一の道である。それは、変化を切望している何百万人の被搾取・被抑圧人民の生存と解放への唯一の道である。
(終わり)
The KAKEHASHI
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