スーダン クーデター糾弾

権益死守の策動に民衆が反撃
ポール・マーシャル

 アブデル・ファター・アルブルハン将軍はまさに、オマル・アルバシルを打倒した2018年革命から帰結した移行過程に終止符を打った。このクーデターには、抗議活動参加者、反対派活動家、そして市民社会への残酷な抑圧が伴われている。
 将軍たちは、スーダンでの民主的移行を欲してはいない。彼らは失うものをあまりに多くもっている。実際、軍の高官たちはこの国の富と事業のほとんどを引き取ったのだ。軍の頂点にいる高官たちは、彼らの仕事への文民政権の介入を喜ばなかった。早くも銀行の役員会は解散させられた。「インガツ体制(つまりアルバシル体制)解体スーダン委員会」は、諸々の基金の大規模な横領を暴き始めようとしていた。
 ヘミドとして知られた、スーダンの暴力的実力者のひとりであるモハメド・ハムダン・ドゴロの場合、彼は、文民政府が提案したような、彼の民兵組織である「急速支援部隊」の軍への統合に反対していた。6万人の男を抱えるこの民兵は、人身売買業、金鉱山支配、あるいはサウジアラビア向けのイエメンにおける傭兵から資金を調達している。
 加えて軍には、国内裁判であろうが国際刑事法廷であろうが、スーダンのさまざまな場――特にダルフール――における戦争犯罪の罪がある上級将校たちまで司法がたどり着く、との懸念があった。
 最後に、武装反乱勢力の指導者ふたり、ミニ・ミナウィとジブリル・イブラヒムとの2020年の和平協定締結が、彼らと軍との連携を可能にした。こうして、それらの民兵が今抑圧に加わっている。

文民政権への
失望を利用し
 将軍たちは、彼らの反乱を正当化しようと、実体のある民衆の非常な不満につけ込もうと今試みている。確かに、アブダラー・ハムドク首相は、IMFの指令の下に一種の緊縮政策を実行した。債務の残金を返済し、「重債務貧困国イニシアチブ」(HIPC)から利益を得るためだ。エネルギー補助金の廃止や予算支出の削減を例としてとられた諸方策は、スーダン人過半の不安定さを高めることになり、首相と彼のチームの人気をむしばんだ。
 経済情勢は、ベジャ部族指導者であるモハムメド・エルアミン・ティリクが組織した、この国の主要供給源であるスーダン港の月単位になる長期封鎖で相当に悪化した。多くは、彼が軍指導部によってうまく使われたと考えている。アミン・ティリクが将軍たちに支持を与えたばかり、ということも確かにまったく偶然の一致ではない。
 皮肉なことは、この部族が他の多くと同様、クーデターを行ったまさにその者たちによって協調された周辺化から何十年も苦しめられてきた、ということだ。
 ブルハン将軍はこうして、ハミドと連携し、他の反乱指導者たちを味方に引き入れることで、何とか立場を強化することができた。文民政権からの彼らの退出は驚きではない。彼らは何カ月もの間、この政府組織内での彼らの代表度合いをもっと改善するよう要求し続けていたのだ。

西側の偽善と
民衆の大決起
 西側諸国の指導者たちはこのクーデターを糾弾してきたが、IMF政策を支持したことで彼らにも部分的に責任がある。IMFの政策はスーダン人過半の経済条件を悪化させただけであり、ブルハンの権力接収を助けることになった。彼がこの地域の忠実な米国の連携者であるエジプト、アラブ首長国連邦、サウジアラビアから支援されていること、も注意されなければならない。
 このクーデターは何よりも民衆的抵抗によって打ち負かされるだろう。ゼネストが巨大な規模で続きつつあり、抑圧にもかかわらず、100%文民政府を要求して10月31日に街頭に繰り出した数十万人が示したように、デモの参加は強力だ。(2021年11月4日)

▼筆者はIV通信員。『アフリック・アン・リュット』(闘争のアフリカ)編集者であるとともにフランスの第4インターナショナルメンバー。(「インターナショナルビューポイント」2021年11月号)

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