ペルー 右翼がカスティージョ追放

新たな選挙と制憲要求国民投票を
右翼の居直りは許さない
2022年12月7日 スマーテ

 ペルーでは15ヵ月前、左翼と目された地方出身のペドロ・カスティージョが予想に反して大統領に選出され、各方面に驚きを与えた。ところがつい先頃の昨年12月始め、彼が議会によって解任され収監されるという事態が起き、その後各地で彼の支持者が決起し警察部隊と衝突するという状況が生まれた。ペルーで何が起き、何が必要とされているのか、当地の同志が速報として以下で伝えている。(「かけはし」編集部)

右翼は終始一貫
反大統領の策動
 このレイシスト的で階級差別的な、政界と実業界とメディアの右翼は、大統領選第2回投票でかれらが敗北を喫したと悟ったその最初の瞬間から、田舎出身で、帽子を被るケチュア語話者の田舎教員が大統領になることを受け入れなかった。
 カスティージョが資本家階級の経済的利益を現在危険にさらしてはおらず、新自由主義継続の路線を保持しているとしても、かれらはなお、こうした特性を抱えた大統領が選挙に勝利したということを受け入れていない。つまり、階級差別とレイシズムが、今回の反乱に命を与えている組み合わせなのだ。
 フジモリとロペス・アリアガ(注1)は、かれらが敗北したと理解しつつも、第2回投票翌日に戦争宣言を行った。今回の反乱の共謀者たちは、その第1日目から策謀に次ぐ策謀を実行した。つまり、OAS(米州機構、ラテンアメリカでの数々の反民衆介入の実績がある:訳者)の、また軍本部の扉を叩くこと、選挙結果に司法を巻き込もうとすることまで行った。
 その後も議会からの攻撃が続いた。すなわち、反動派の議員たちは、その基軸は閣僚たちに疑問を投げかけ、とがめ、カスティージョの退陣を追求してきたが、15カ月の中で不首尾に終わった彼の弾劾を2回推し進めた。かれらは議会を、権力をもつ諸集団に奉仕する腐敗の砦に変え、憲法制定会議を求める国民投票に対する権利を切り縮めることまで行った。議会は、危機と大きな必要があるその時に、労働者と人民を無視して活動している。

カスティージョ
の自壊的な漂流
 カスティージョ政権は大統領職を引き受けてまもなく、その政治路線を見失い、ジレンマに直面させられた。すなわち、変革の過程を共に前進せさるために組織化と動員に依拠するか、大勢に順応するかだ。そして生き延びるために継続性を優先して、後者の道がとられた。加えて、カスティージョ周辺の腐敗問題も政権を弱体化させた具体的な事実だった。カスティージョを権力に運んだのは確かに民衆の票と変革に向けた綱領だったが、現実には彼は決して左翼の人物ではなかった。
 右翼による2回の弾劾の試みの後、本日、12月7日、右翼が反逆でカスティージョを起訴するとの検事局からの申立を理由に5年間の政府機能凍結となるプランBを平行して抱えていた中で、議会では3回目の弾劾道議が討論中だった。ちなみにその反逆については、憲法上の苦情議会委員会が翌週の討論を認めていた。
 そしてカスティージョは朝、彼の内閣と討論することなく、彼に大統領職を失わせるような、力を欠いた絶望的な方策という間違った動きに出ている。そして、議会解散公表の30分後、彼の閣僚10人が辞任、そしてさまざまな部分が、カスティージョをひとりだけ弱体化させて残し、遠慮なく発言していた。
 この策が達成した唯一のことは、右翼がそれを利用し、議会が思い焦がれていた反乱を手に入れた、ということだ。つまりカスティージョは解任され、拘留された。ディナ・ボルアルテ(副大統領)は内閣から辞任することで、すでにカスティージョから自ら距離をとっていた。
 彼女は政治的計算の中で、自由主義の部分との合意を追求し、カスティージョに代わることを決めている。彼女はその最初の声明で、総選挙に進むことについては何も言わずに、ファシスト右翼との統治協定をまとめて国民的団結を求めている。この津波は過ぎ去ってはいないとしても、政治の幹部会は再編され、さまざまな部分がこの新しい情勢を瀬踏み中だ。

体制刷新求める
われわれの政策
 首尾一貫した方向の不在、さまざまな社会的主体の要求のための闘いと決起を駆り立てているモデルとの決裂の不在は明白だ。これは解決されるべき長期的任務だ。その間われわれは、大きな民衆的で憲法制定会議を求めるブロックの押し進めを追求しなければならない。
 権威主義の右翼は、議会内に堅固な守りをつくってとどまりたいと思っている。それはわれわれが許してはならないことだ。つまり、かれら全員が去るべきであり、早期の選挙が布告されなければならない。しかし、現在それは実施されない。われわれが経験している政治的代表の欠如を前提とすれば、それがより民主的で参加型であることを保証するために、選挙法規の変更や改良が必要だ。
 同時にペルー人民は、特にもっとも脆弱な層は今、極めて危機的な経済的時期を通過中であり、この危機は確実に悪化し、さらに厳しく襲いかかるだろう。たとえば、鉱業の超過利潤に対する課税強制、ごまかしや免責を終わらせること、そして国家に借りが何百万ドルとある企業からの取り立てなどを始めとする緊急計画が必要だ。
 そして最後に、危機の出口として、人々が憲法制定会議の必要に関し決定できるように、選挙の当日にはふたつめの投票箱が必要だ。
 これらの要求達成のためには、組織と闘争が、われわれ労働者と民衆が確保している不可欠な基本的ツールだ。そして今日、かつて以上にわれわれは、左翼に向けた参照点を建設する道の上で、ユラド・ナシオナル・デ・エレッシオネス〔IV訳者注:ペルーの選挙進行を監督する全国選挙審査委員会〕に基づくヌエボ・ペルー/新しいペルーの登録証明を獲得しなければならない。(IV向けにデイヴィッド・ファーガソンが英訳)

▼スマーテはペルーにおける第4インターナショナルのパーマネント・オブザーバー組織。
(注)英訳者の注記。右翼のフエルツア・ポプラー(民衆戦線)指導者のケイコ・フジモリ、および実業家でレノバシオン・ポプラー(民衆的刷新)の指導者のラファエル・ベマルド・ロペス・アリアガは、ペドロ・カスティージョ政権に対する主要な反対派になっている。(「インターナショナルビューポイント」2022年12月9日)

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