英国 かなりの民衆的支持を得てストライキ行動継続

テリー・コンウェイ

 私はクリスマスの午前ストライキ労働者と共に過ごした。私の政治行動の数十年のすべてで、以前こうしたできごとを思い出せない。実際には私は、家を離れる必要はなかった。これが、休日期間を通して争議行動を行ったさまざまな部門の組合員に連帯を届けるために、公務員労組のPCSが組織したズーム会議だったからだ。
 私がそうしたことを行っていなかったとしても、私は確実に、国境警備隊のPCSメンバー――パスポートをチェックしている人々――がこの休日を通じてストライキを行っていることについては知っていたと思われる。クリスマスが近づく中、主流メディアのあらゆるニュース速報には、それに関する項目があったのだ。
 保守党政府とメディア内のかれらの友人たちが、昨年夏早くに鉄道労働者たちがかれらの争議行動キャンペーンを始めて以来、変わることなく反労組のレトリックをずっと吸い上げ続けてきた、という事実にもかかわらず、民衆の支持は高いままにある。
 王室看護士学校(RCN)に所属する看護士が12月の別々の2日にこれまでで初めてのストライキに立ち上がった――そしてその後、1月の2日連続の行動が発表された――後、支持は特に公衆衛生労働者に対し高い。3労組の救急車労働者たちも12月にストライキを行い、いくつかは1月にも再度ストライキを決行するだろう。
 12月14日に公表されたある世論調査は、消防士、教員、郵便労働者、さらにごみ収集労働者にも反対よりも高い支持率があることを含めて、ストライキ中のNHS(国民医療サービス、税金で運営される全住民への普遍的な公衆衛生サービス:訳者)スタッフに対し60%の支持を示した。とはいえこれらは、昨年9―10月におけるよりも低い支持率だ。
 公衆衛生労働者と交通労働者に対する公衆の特別の支援は、ふたつの関連する事実を基礎としている。労働者階級の民衆は、生活費危機から保守党政府を責め、同時に、NHSと公共交通双方の状態に対する責任を政府のものとしている。ストライキに対する支持が落ちたところでさえ、より多くの人々が、他の誰かよりも政府に責任があるとしている。保守党は、かれらが雇用主である労働者と賃金を議論することさえ拒否してきた。そして、かれらがそうではないところの大手雇用主には明確に圧力をかけてきたのだ。
 保守党とメディアによる国境警備隊労働者に対する最初の攻撃は、ストライキ労働者はすべての者のクリスマスを台無しにしようとしている、ということだった。かれらはもっと前に、郵便労働者と交通労働者に対して同じ方針を試していた。
 次の策動は、国境警備隊労働者のストライキは、空港の行列が長くなってはいなかった以上、何の影響もなかった、と主張する――かれらのストライキは失敗だったと示唆しつつ――ことだった。これは祭りの機関後のインタビューでPCS書記長のマーク・サーワトカに、次のように力説する機会を与えた。つまり、政府はスト破りに軍の参加を依頼して巨額を浪費していた――事実として人々の文書を適切にチェックしないまま――、と。
 サーワトカはさらに、多数の公務員が直面している本当の状況を話す機会をも得た。メディアは、スーツに身を包んだ何不自由ない高齢者というようなかれらのイメージを喜んで下手につくっているが、しかし事実として、生き延びるためにフードバンクに頼っているPCSメンバーが何千人といるのだ。RMT鉄道労働者労組の指導者であるミック・リンチは、もっと以前にこの労働者の事例を争議の戦闘性というこの時期に加える点で、すばらしい仕事を行い、サーワトカはこの攻勢を継続中だ。
 その間新年を楽しみに待ちつつ、またこの数ヵ月にわたってストライキに立ち上がっていた数多くの労働者グループを起点にした行動を継続しつつ、新たな諸グループが公正な賃金を求める運動に加わり続ける可能性もあると思われる。
 学校の教員を組織しているふたつの労組は、今メンバーに票決を求めている最中であり、その結果は1月の第2週に予想されている。そしてこれは、行動に入るさらに数千人の労働者を見ることになるだろう。同時に、はるかに小さいが明らかに戦略的な消防士労組は、今後その投票結果を明らかにすると予想されている。2月1日には英国労組会議(TUC、英国の労組ナショナルセンター:訳者)が協調したストライキ行動を組織する、との噂が今いくつか広がっている。じっとしてはいられない。私の2023年に向けた新年の決意のひとつは疑いなく、ピケットラインで多くの時を過ごす……ことだ。
▼筆者は、第4インターナショナルと協力しているソーシャリスト・レジスタンスの支持者。

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