英国 ストライキの波の中の危険

官僚的労組指導が問題に
テリー・コンウェイ

 英国のストライキにとって矛盾が高まったときが来ている。
 ストライキ行動のための投票がいくつか勝利を収めた。郵便労働者は、6ヵ月のストライキの権限が満期を迎えた後再投票が必要だった。そして投票率77・3%で投票者の95・9%がさらなるストライキにイエスと語った。前者は最初の投票の際には低いものの、当局がストライキ労働者の要求を無視し、労働条件のひどい変更を強要した数ヵ月を受け、実に印象深いものになっている。
 大きなニュース――しかし新たなストライキの日程公表というよりも――として、労組指導部は今、「公式交渉」が今週実現予定という事実に焦点を当てている。これは、ストライキの中で犠牲にされた労組代表者の数と労働条件変更の強要がありながらのことだ。
 公衆衛生部門のユニゾンは、救急労働者と前回には投票率が低すぎた一定数の地域の他の部分に再投票を求め、そのほとんどに勝利を収めた。これは今後特に救急労働者による行動を強化するだろう。しかしこの労組は、この部門の異なった3労組が今行動を調整していないという問題に取り組んでいない。
 すばらしいことは、王立看護士学院(RCN)が、3月始めにイングランドでの48時間ストライキとして、ここまでのところ最も持続的な行動を指令したことだ。かれらはまた、現場レベルではなく全国レベルとして、「いのちと身体」の範囲しか交渉しないだろうとも語った。公衆衛生の労働者多数は、ここまでに提供されたものはストライキが全くなかったときよりも良好な要員配置だと考えている。しかしそうしたことは、資金不足、私有化、そして多くの労働者は公衆衛生サービスで働くよりもスーパーマーケットで働く方がもっと稼ぐことができるという事実が引き起こしている、NHSの危機なのだ。
 RCNの書記長は看護士を特殊な事例として押し出すと決意しているように見え、他の労組、特にこの部門外の労組と協調していない。確かにこれらのストライキに対する民衆的な支持は非常に高い。しかしこれも、ウェストミンスターの保守党政府との隔たりを埋める兆候を示すものには全くなっていない。一方、スコットランドのRCNは今、そこの政府からの新提案――過半に対する7%弱プラス一時金――に関しそのメンバーに投票を求めている最中だ。
 最大の問題は、講師労組のUCUで起きた。高等教育のそのメンバーを巻き込んでいる紛争は、驚くような賃金に関わっているだけではなく、年金と労働条件――特に臨時職化の激増――にも関係している。
 先週月曜日、労組と当局は「勧告・調停・仲裁サービス」(ACAS)との討論に出かけた。ちなみに後者はこれまで、しばしば労働者の頭ごしにストライキが解決されるよう導いてきた仕組みだ。しかしその週にはさらに2日間のストライキが起き、次の2週間にさらなる行動と再投票の準備が計画された。
 しかしその後の金曜日、書記長のジョー・グラディがビデオをツイートし、そこで一方的に、次の2週間のストライキは「中止」になるだろう、「われわれは2週間の冷却期間に合意した」と述べた。また彼女は、それは「最終合意に達することをめざした密度の濃い交渉を行うことをわれわれに可能にするだろう」とも語った。この動きは今怒りで迎えられている。それが組合員に、あるいはこの争議を今動かしていると想定されている被選出の委員会にも諮ることなく行われたからだ。高等教育の諸部分で行動中だったユニゾンもまたこの先例に従った。
 グラディ自身は、書記長になる前の2018年に、「ACAS論議期間中の行動継続は正しい動きであるだけではなく、われわれは折れていない、というUCUからの鮮明な合図でもある。それはわれわれの強さを見せつける」と力説していた。まさにその通りだ。
 この大きな後退は、現在のストライキの波のあまりに多くがこれまで動かされてきたやり方――トップダウンの、また労働者自身の巻き込みが少なすぎる――の極端な例だ。次の週は労組内力関係の強さに関する鍵となるテスト――そして潜在的な可能性としては、このストライキの波の全体軌道に一定の影響を及ぼすテスト――を見ることになる。(2023年2月20日、「アンティ・キャピタリスト・レジスタンス」より)(「インターナショナルビューポイント」2023年2月22日) 

THE YOUTH FRONT(青年戦線)

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