ロシア 世界女性デーを前にフェミニストが語る抵抗

厳しい抑圧をかいくぐる道探し
時に自然発生的噴出の形もとり

ロシア内の反戦抵抗は確実に続いていく

 ウクライナにおける戦争から1年、そして世界女性デーの3月8日が近づく中、ロシア社会主義運動(RSD、統一書記局)のミラとベラ、および「フェミニスト反戦レジスタンス」(FAS)世話人のひとりであるリリヤ・ヴェチェヴァトヴァとナディア・バダウィが語り合った。

国内の抵抗は3形態で進行中

――ウクライナでの戦争に対する抵抗では、今日ロシヤに存在している形態はどのようなものですか?

ミラ―抵抗はみっつの流れに分けることができる。第1の最も確かなものは、戦争がロシアにどのように影響を及ぼしているかの、またプーチンのプロパガンダに対する抵抗を伝えるものだ。こうして情報は今、テレグラムで、つまり著名な人びとの個人ブログ上で、また「反戦」のような課題を絞った特別チャンネル上で、より精力的に広められている。そうであっても心にとどめられなければならないことは、この方法による抵抗の安全性は他ののもとの比較でしか議論できない、ということだ。多くの場合単なる事実指摘である「ロシア軍に関する偽情報」の拡散は、法的な処罰の対象になっている。たとえば、前市議会議員で政治家のオリア・イアシンは、ブチャで起きたことに関する一般に受け入れられているバージョンを伝えた(出所の確かさについて直接言明しないまま)ことだけで投獄された。しかしながら、冷酷な真実を再掲載する人びとが何十万人といるときに、それに見合った刑事訴追があるわけではない。
 抵抗の第2の形態は、抗議の表現を目的にした行動だ。目立った例はFASの行動だ。チラシの糊づけ、居住区のワッツアップグループや食料品店のような「非政治的」空間への侵入、など。このすべては、非政治的市民に向け異論派の可視性を高め、戦争に反対している人びとを支援するはずだ。抵抗のそのような手法について安全の保障をつくり出すことは全く難しい。理由は、一方で行動を本当に可視的にするためには活動家を大量に動員することが必要だからであり、他方で、かれらに注意を払ってどう行動すべきかを伝えることが必要だからだ。 こうして、サーシャ・スコチレンコは今、「マウリポリ5000」の行動に参加したことで、「自警団」の市民から糾弾を受けた後投獄されている。そうした事例の数を減らすために、「反戦病休」や「アナーキー+」のようなテレグラムチャンネルは、訴追に対抗する自衛の現存する戦略をすぐに理解できる十分な説明書をすでに保持している。
 心にとどめられるべきことは、行動は時として自然発生的に始まっている、ということだ。たとえば、ロシアのミサイルがドニプロの1軒の住宅を攻撃した後、人びとはウクライナの文化と関係する記念碑に花やおもちゃやろうそくを供え始めた。底辺からのそのようなイニシアチブは、ひとりの活動家である私にとって、信じられないような励みになっている。花々に埋められたレシア・ウクラインカ(ウクライナの作家、1871―1913年)の記念碑前を通りながら、私は涙を抑えられなかった。
 第3のそして最も急進的な抵抗の類型は、国家機関に直接の損害をつくり出すものだ。人びとは軍隊編入事務所に火を放ち、鉄道軌道を破壊している。そうした行為は最大限の安全の保証を要し、同志たちの1グループのような小さなものだとしても、多くの場合一定の組織の存在が必要だ。その好例がBOAK(アナルコ―コミュニスト戦闘組織)。女性たちもこれらの急進的な抵抗形態に参加している。BOAKに対するFASの近頃のインタビューは、そのような行動ではジェンダー的偏見が女性を助けていることを示した。警察の性差別とごまかしの可能性の増大によるものだ。

抵抗の効果について評価は困難


――具体的な事例と抵抗の結果を示すことができますか?

ミラ―実際の損害は、直接的行動でも推定するのは簡単ではない。たとえば、鉄道での「突然の混乱」のどれが実際に修理に関係し、どれが「列車を止めろ」作戦に関係しているのだろうか? 「修理作業」は現実に頻度が増しているように見え、それは鉄道ゲリラのせい、と当然考えることができる、と心にとどめることができるだけだ。
 軍隊編入事務所は50ヵ所以上が燃やされた。これに伴い燃やされた徴兵カードがどれだけの数になるかはわれわれに分からない。しかしこの種の行動はその制度に怖れを生み、その仕事を妨げている。
 国家プロパガンダと対決する闘いを評価することもまた難しい。メドゥーザ(自由主義派の反政府派メディア)によれば、戦争支持者の数は2022年の7月から11月までで半減した。
 ここで、反戦意識は前線でどのような役割を果たし、ウクライナ軍の成功は前線にどのような役割を及ぼしているのだろうか? しかしひとつのことは確かだ。反戦活動は地下で生き闘うことを学んだ。そしてそれはすでに大きな成果になっている、と私は考える。

ベラ―ひとつの完全な実例は、ソ連の日々に暮らし、左翼である普通の市民の、高齢の女性たちのゲリラ的抵抗だ。その人びとは軍隊編入事務所を燃やして戦争に反対した。

リリヤ―われわれはすでに街頭の行動にふれてきた。こうして3月、われわれはFASとして「マリウポリ5000」キャンペーンを始めた。われわれの活動家は、即席の追悼十字架を立てている。われわれはまた、人びとがウクライナに関係する都市のさまざまな場に花やおもちゃをもって向かい始めたとき、ドニプロのミサイル攻撃犠牲者を追悼するキャンペーンも支援した。
 私はまた、反戦サミズダート(サミズダートは自主出版を指すが、事実上は地下出版の媒体:訳者)のジェンスカヤ・プラウダの編集長でもある。そしてわれわれはそれを街頭に貼り、公園に残し、郵便受けに置いた。この新聞は母親と祖母を対象にし、そしてわれわれは彼女たちに彼女たちが理解できる言葉で別の見解を提示し、不公正、訴追、高齢女性層の建設的な抵抗事例を示している。われわれは19号を発刊し終えたばかりだが、1刷をツヴィン語で作成し、今われわれはバシュキル語とチュヴァシュ語での記事を準備中だ。
 2022年3月にFASは、マウリポリへのロシア軍爆撃の犠牲者を追悼する「マウリポリ5000」行動を広く伝えた。この行動の目的は、ロシア中に5000の十字架を設置することだった。死者がそれ以上の数だったことは当時知られていなかった。

反戦に集中した水平的な運動

――フェミニストの抵抗を構成しているのは誰ですか?

ミラ―抵抗は完全に集中性がないものだ。したがってその社会的な構成を語ることは難しい。フェミニストの抵抗では、活動家は全般的に少なくとも「左翼」に引き寄せられている。多くの自由主義派指導者は国を去り、多くは投獄されている。それゆえ私は、ピケを張りデモを行うことに慣れた自由主義派は今も少し混乱している、と考えている。
 他方左翼の進歩派は常に、一定の「非合法性」に賛同し、抗議の脱集中化に馴染み、それが左翼の反戦イニシアチブが生き延びるのを助けた。女性活動家はほとんどが大都市内にいて(そこでは、同志を見つけ組織化を行うのがより容易い)、また活動のための時間もより多くある。そしてそれは、彼女たちが最もありそうなこととして知的労働の分野で働いていることを意味している。何せそこでの作業スケジュールはそれほど厳しくはないのだ。
 フェミニストの抵抗の動機について言えば、大きく体制への反対に向けられている。活動家たちは、戦争がシステム全体に恐るべき結果だということを理解している。
 しかしながら、完全に異なった女性たちが動員に反対する自然発生的な抗議に参加している。以前この人々は国家に反対していなかった。しかし今や彼女たちの息子や夫が、適切な衣類や訓練もないまま前線に連れ去られ、捨て鉢にこの個人的な悲痛に反対して抗議している。動員が貧しい地域の不安定な住民層に主に影響を及ぼしている以上、そこではそのようなイニシアチブがもっと広がっている。

リリヤ―SAFの志願者は、カリーニングラードからウラジオストックまで、約50になる大小の都市にいる。われわれは、ほとんど部門横断的なフェミニストから構成されているひとつの左翼運動だ。しかしわれわれの下にいるのはさまざまな見解をもつ人々だ。年齢について言えば、若い女性やトランスの女性がいるが、また母親や30歳を超える女性もいる。しかし正確な統計はない。FASメンバーであると確定されるためには、われわれの諸価値、つまり水平性、反帝国主義、反軍国主義を共有するだけで十分だ。FASには第1に反戦の動機がある。今ウクライナにおける戦争がわれわれの主な問題だ。他の問題すべては、もっとよい時期のためにとっておかれている。

女性にとって現体制打倒が必要


――この間の年月、ロシアのフェミニストが直面してきた困難はどのようなものですか? 挑戦課題とは何ですか?

リリヤ―主な問題のひとつはドメスティックバイオレンスを犯罪とする法の欠如だ。2018年に、ドメスティックバイオレンスを行政罰則の攻撃であり犯罪となる攻撃ではないと区分けし、それを犯罪から外すためにひとつの法が採択された。つまり攻撃を加えた者は罰金を払うが、最終的にそれを払うのは犠牲者も含む家族全体なのだ。
 大きな問題は、女性の問題に対する警察と全体としてのシステムの無関心だ。ドメスティックバイオレンスと性的暴力に関する統計は集められていず、公表もされていない。今いくつかの発議の動きが、無料で中絶を受ける権利を禁止し、それを無料の義務的な医療保険から外すために進められている最中だ。これまでのところこれらの法案は採択されていない。しかし女性が中絶を受けるために医師に診てもらう場合、懐胎年齢に応じて、いったん思いとどまり、48時間あるいは週の長さにわたる熟考期間を置かなければならない。そして別の日、正教会代表者は、中絶への義務的な夫の同意を取り入れることの暗示まで行った。
 今日われわれにはただひとつの任務しかない。つまり、ウクライナでの戦争の終決に貢献することだ。FASとしてのわれわれは、ロシアにいるウクライナ人難民申請者に心理的かつ財政的な支援を提供している。とはいえ当局は、かれらに難民資格を与えることを急いでいない。
 われわれはそうであっても、ウクライナ人が当面ロシア内にいることは安全ではないと確信している。他方遅かれ早かれ暴力に馴染んだ大きな数の男たちが戦争から戻るだろう。そしてそれは確実に、女性に対する暴力の高まりに導くだろう。われわれは、この問題をどのようにして最小化するかについて考え始める必要がある。

ミラ―「伝統的な価値」の保持は、プーチン主義の言語法では不可分の部分であり、したがってロシア内フェミニストすべても政敵になる。ロシア人の心中にある保守的な姿勢、およびネジを締め付ける国家双方に対決して闘うことが必要だ。これとの関係では主な困難がふたつある。
 第1に、現在のシステムの下では、保守的な現政策に影響を与える実体のある可能性は全くない。2019年にはわれわれも、誰もが認めるような薄められたドメスティックバイオレンス関連法の採択にまだ期待できたかもしれないとしても、2023年に鮮明なことは、フェミニスト運動は影響力の合法的なテコに依拠してはならない、ということだ。
 第2に、諸問題について公然と語り、したがって民衆全体に訴える機会は狭められている。この1例は、ユリア・ツヴェトコヴァの刑事訴追(LGBTIQA+の権利を擁護し、女性性器のイラストを配布したことで訴追された)であり、急進的なフェミニスト運動と子どもをもたない運動による投稿サイトに非合法な内容があると、連邦会議がどれほど示したいと思っているかだ。
 それゆえフェミニストの大きな任務は現体制を打倒することだ。
 仕事のもうひとつの領域は、フェミニストの主張を親政府派の恐ろしい話からしか知っていない女性との接触形成として残っている。自らの権利を守るために自然発生的に団結している動員兵の妻と母親は、フェミニスト運動が対話を確かなものにする最良の機会を得ているグループだ。

ベラ―フェミニスト運動の困難はまた、活動家の経済的かつ社会的状況によっても引き起こされている。ある者たちは国を去り、ある者たちは燃え尽きている。しかしわれわれは、バーバリズムに陥らないために闘い続けなければならない。

民族共和国によっては困難倍化


――諸民族の共和国での情勢はどのようなものですか?

ミラ―たとえば、タルタルスタンやブリアチアでは、フェミニストにとっての目立った特殊性は全くない。しかし、チェチュニアやダゲスタンについて話せば、女性の割礼や名誉殺人のような極悪非道な問題が、普通でないわけではない。チェチュニアでは、本当のところ法は適用されず、生命はカディロフ(チェチェンにおける独裁者:訳者)の個人的な意志次第になっている。それゆえ、覚醒は極度に遅れていて、問題への唯一の解決策は、犠牲者を当該共和国から、次いで国外に連れ出すという極めて危険な作戦だ。
 ダゲスタンにおける1例は、子どもの時に割礼を受け、彼女たちの親戚が彼女たちのひとりを彼女たちの従兄弟との結婚を強く求めたときに逃げると決めた4人の姉妹の話だ。未婚の少女の逃亡が伝統に従えば不名誉になる家族は、即刻彼女たちを捜し始めたが、何とかジョージアとの国境に行き着いた。しかしそこで彼女たちは8時間不法に拘留された。検問所で彼女たちを待っていた親類が少女たちを車に乗せるために到着したが、広められたメディアの報道のおかげでこの話は成功裏に終わった。
 われわれは氷山の一角しか知っていない、と強調したい。これらの地域では、独立したジャーナリスト的な調査を行うことや何らかの真実の統計を作成することが、ロシアの残りよりもっと難しいのだ。

リリヤ―チェチュニアとダゲスタンでは人びとが消えつつあり、超法規的処刑の事例がいくつも記録されてきた。チェチュニアでは他日、ひとりの女性が男性の保証がないパスポートを拒否された。
 FASは毎月、ロシア語、ツヴァン語、チュヴァシュ語で反戦紙を発行している。それは戦争について真実を語っているが、不信や拒否感をなるだけ引き出さないように、居住区新聞のスタイルや言葉をまねている。編集者は、このサミズダートに悲惨な内容だけではなく調理法、クロスワード、逸話的なニュースをも載せようと挑んでいる。

水平的運動の経験蓄積が助けに


――戦争反対の組織化で、他の社会運動より女性(SAF、兵士の母親委員会、その他)がもっとうまくやっている理由は何ですか?

リリヤ―戦争のちょっと前、多くの政治運動が粛清されていた。フェミニストは、町や村のレベルで組織のネットワークを生み出すことに成功していた。われわれはすべて長い間互いを知り合ってきた。そしてこれがわれわれに素早く組織することを可能にした。われわれは戦争開始の翌日にわれわれのマニフェストを発出した。加えて、FASは元々水平的運動として組織された。そしてそれは、誰が責任者かを見つけ出せないために、情報機関であるFSB(ロシア連邦保安庁、KGBの後継組織:訳者)を困らせている。われわれの運動の組織的単位は細胞であり、それが治安部隊にははっきりしていないのだ。

――戦争に対する左翼の反対は他の政治陣営のそれとはどう違っていますか?

ミラ―戦争の中で、他の課題に関するイデオロギー的分断は弱まっている。フェミニストの抵抗について話せば、そのとき、活動家内部には政治分野における平均よりもより共通の背景すらある。しかし、左翼は国家が暴力的と定義するような急進的行動(たとえば軍隊編入事務所の焼き討ち)をより支持するように見える。
 何人かの自由主義者はそのような非合法な行動は住民を遠ざけるとの考えをもっている。左翼の側では多くの場合、何が暴力となるかを決定するのを国家が許されてはならない、また抵抗形態は多くの形態をとってよい、と当然のように考えられている。たとえばこれについて、DOXA(学生メディア)の紙面で公然の議論がある。

ベラ―RSDでわれわれは、情報分野で活動し、討論や会議の組織化に参加している。この点でこれはわれわれの中核的活動だ。デモの非暴力方式に常に境界を定めてきたのは自由主義者だ、ということに留意しなければならない。独創性の乏しい敵対者に体制が合わせるのを助けてきたのは、この20年にわたるこの手法だ。残念ながら、ほとんどの反戦のイニシアチブは、SAFを含め報復の怖れの下に最近になってロシアを去った活動家によって率いられている。そして確かにかれらは、闘争の非暴力的方法を使うよう国に残った者たちに訴え続けている。あたかも、エリートたちが同意しない者たちへの公然とした暴力的抑圧へとスイッチを切り替えていないかのようにだ。しかしその抑圧は、同等の対応が与えられなければならないということを意味するのだ。

プーチンとの交渉を認めるな


――他の国の左翼は戦争に反対しているロシアの左翼との連帯をどう表現できますか?

ミラ―反戦運動が見ることができるものであることが非常に重要だ。私の願いは、ロシアには今起きていることに反対の人びとが大きな数でいるということを、他の国の人びとが理解することだ。そして、不平が今起こりかけていて、戦争に対する活力のある敵対者がいる国家としてロシアを考えることが非常に有益だと思われる。結局のところ、プーチンと彼の政府はロシアの利益を代表しているとの物語は、ある程度まで、無自覚なまま当局の利益として作用し続けている。
 非ロシアの左翼が、それらの政府はプーチン政権と交渉してはならず、その変革にかけなければならない、と政府に理解させることに努めるならば、それもまたすばらしいと思われる。クリミア併合を世界が見て見ぬふりをした後に起きたことが、それ自体で物語っている。プーチンは彼の帝国主義的野望を放棄するつもりがない。彼から異なった外交政策を期待してはならない。そしてもちろんわれわれは、闘争中の勇気あるウクライナ人民を支援しなければならない。成功は、前線の情勢にかかっているのだ。

ベラ―私の意見では、他の諸国の左翼勢力の連帯は重要だ。それはメディア的な支援と財政的支援の両者であり、公共の空間で協力し共通の戦術で、はっきり声に出すこと、権威主義体制に抵抗するための有効な手段を分かち合うことだ。

――われわれの読者層は、ロシアにおける戦争への抵抗について他に何を知る必要がありますか?

リリヤ―戦争に反対の者も含めたロシア人に対するこのいじめは、まさに無自覚なままプーチンの利益に働いている。西側の政治家たちは、20年の間プーチンと握手し続けてきた。そして今、ロシア人が責めるべき者になっている!

ミラ―私が議論してきたことは、左翼の抗議の主な形態を描いている。しかし抵抗は、これや全体としての集団的政治行動には限られない。ロシアには、かれらなりのやり方で戦争に反対している多くの人々がいる。教員たちは、プロパガンダ専門家の「教科」に変えて、クラスに特別カリキュラムの気づきを与え、若い人びとはTVを見つめている両親を説得し、弁護士たちは徴兵逃れを助けている。これらすべてのロシア人たちは今かれらなりの小さな貢献を行っている。

未来はまず原子化の克服から

――あなたの「未来の美しいロシア」とはどのようなものですか?

ベラ―私は自由主義反政府派のこの概念には信をおいていない。新自由主義の諸政策がある限り、問題はロシアの現体制にだけではなく、経済の全体構造にもあるのだ。「未来の美しいロシア」は空虚な文言であり、その中にあらゆる者がかれらなりの考えを入れることができる。

ミラ―私の場合、私が夢見るロシアは、まず何よりも原子化を克服し終えた民主的な社会だ。そして第2にはもちろん、権力に左翼勢力の強力な代表を抱え、不平等と闘い、植民地形成に関し深い考えをめぐらす国家だ。主な問題が社会の「右翼的偏向」ではなく社会の分解であるように見えることを理由に、まさにこの順番になる。
 「未来の美しいロシア」の中で人びとは、再び互いを信じ、政治は全員に関係し、そこから隠れることは危険、と知ることになる。そしてもちろん、この相互的市民社会は、以前の体制が生み出した損害を修復する責任を引き受けるだろう。未来のロシアは賠償を払い、その対外政策を作り直し、ウクライナへの侵略がどのようにして起きたのかに関する完全な構図を確定する調査を行うだろう。ウクライナ人が受け入れる用意ができた場合の必要な援助の提供も義務になる。
 したがってロシアは、エリートから略奪され長い間暮らしてきた最も傷つきやすいそれ自身の住民を気づかうだろう。この方向で、また戦争で貧困化された国では、ロシアはは多くの仕事を要し、復興をやり遂げる困難は倍化するだろう。しかし私はわれわれはそこから抜け出すと確信している。
 確かに私にもまた、ロシアの未来に関し個人的な夢がある。たとえば私は時々、抑圧的な諸法の廃止の後、何も書いていない紙をもってモスクワ中心部へと単にどう向かうだろうか、そして凍えるまで長い時間どう立っているか、と想像する。1月の澄み切った青い空はピンクの黄昏の空へと移り、私を止める警官はひとりもいないだろう。(スイスの第4インターナショナル・シンパサイザー組織の発行媒体である「ソリダリテS」からIVが英訳)(「インターナショナルビューポイント」2023年3月15日) 

The KAKEHASHI

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