フランス 犯罪的警察行為、体系的レイシズム、反社会諸政策糾弾!

クリスティーヌ・ポピン/オリヴィエ・ブザンスノー/ポーリン・サリンゲ/フィリップ・プトー

 若者のナエルの死以来、労働者階級住宅街は決起し続けてきた。この決起は正統だ。そして暴力の原因は、警察、ダルマナン、マクロンにある。かれらこそ、この情勢に責任がある。

反レイシストの
反権威主義反乱


 何年もの間、権力を握る者たちは警察とレイシストの兵器庫を強化し続けてきた。デモに際し、また労働者階級住宅街の中で、まさに警察の暴力は、ますます当たり前になり、死を呼ぶものになっている。この暴力の犯人たちはほとんど例外なく組織的な免責を享受している。
 警察部隊の中で、基調を定めているのは極右だ。シャンゼリゼ通りで「怒った」警察諸組織がデモを行ったことを、それらが今ももっと多くの殺す自由を求めていることを思い起こそう。
 マクロンとダルマナンは、この免責を支持し強化することで、また警察と極右を強化する多くのレイシスト的で自由殺し的な法を通すことで、先のすべてに協力し力を貸し続けている。つまり、分離主義の法、諸々の治安法、その他だ。新型コロナパンデミックの権威主義的管理、また社会的運動および環境の運動に対する抑圧については言うまでもない。
 労働者階級住宅街の決起は労働者階級全体にとっての、また労働界にとっての好機だ。それは、正義を求める、警察の抑圧に反対する、また年金運動の中で49条3項や47条1項などの形で利用された反民主的な手法を通しても自らを明らかにした権威主義権力に反対する、社会的決起に道を開いているのだ。
 この権威主義は、社会運動の心臓部に向けられている。この権威主義は、デモへの禁止令、数々の抑圧に関わる暴力の挿話、さらにCCIF(イスラム嫌悪反対共闘)やスレヴメンツ・デ・ラ・テレ(地球の蜂起、注)に対する解散令という形で、何年も機能してきた。

全員のための
社会的正義を


 正義は何よりもまずナエルのための、ザイエドとボウナのための、アルフセインのための、警察車両によって銃撃された3人の若者たちのための、警察の暴力の犠牲者すべてのための、抗議行動の中で障がいを負った人びとのための、正義を意味する。罪のある諸部分は処罰を受けなければならない。そして犠牲者とその家族は補償されなければならない。
 われわれは、予防拘禁に終止符を打ち、この間の夜に行われたデモの結果として投獄された若者たちを解放しなければならない。これらのできごとに対する責任すべては政府にあることを忘れないようにしよう。
 住宅街における公共交通は再確立されなければならない。あらゆる非常事態令や夜間外出禁止令は拒絶されなければならない。
 警察は即刻武装解除されなければならない。
 そしてダルマナン(内相)は辞任しなければならない。
 その先にわれわれには社会的正義が必要だ。われわれが今日見続けている怒りは同時に、レイシズムに反対する、労働者階級の住宅街で暮らす人々に対する汚名貼り付けに反対する、人びとのレイシズム差別に反対する、イスラム排撃に反対する、特にインフレ、低賃金、職の不安定さ、雇用保険への攻撃、公共サービス破壊などの結果として深刻化を続ける貧困に反対する、もっとはるかに深い反乱の表現だ。

マクロンへの
反抗始めよう


 次のことを決して間違ってはならない。つまり、マクロン政府は一層抑圧的になっているが、この方向で行動しているのは世界でそれひとつではない、ということだ。抑圧は、支配者たちが世界を投げ込んでいる経済的、環境的、社会的、そして政治的な危機に対するただひとつの対応になっている。
 NPAは人びとに、われわれの憤りと要求を表すために、怒る若者たちと並んで決起するよう、必要なら毎晩市役所前に集まるよう訴えて声を上げる。NPAは、労働者運動の組織、労組、市民運動、諸政党に、できる限り早く会合を行うよう訴えて声を上げる。それこそ、現在の反乱を支え、正義を獲得し、マクロンと彼の政府の反民主的で反社会的な権力に対する反攻に乗り出すような規模と形態で、決起をどのように構築するかを討論するためだ。(2023年6月30日)

▼オリヴィエ・ブザンスノーは、NPAでもっとも良く知られた指導者のひとり。2002年と2007年の大統領選では、LCRの候補者として、各々120万票(4・5%)と150万票(4・2%)を受け取った。
▼クリスティーヌ・ポピンは、化学部門の労組活動家でNPAの全国スポークスパーソン。
▼フィリップ・プトーは、2012年、2017年、2022年の大統領選NPA候補者。ボルドーのフォード工場労働者だった。
▼ポーリン・サリンゲは、NPAのスポークスパーソン。
(注) CCIFは2022年に、急進的環境グループの地球の蜂起は2023年の6月に、政府から解散させられた。(「インターナショナルビューポイント」2023年6月30日)

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