「世界化したNATO」に向けた強力な圧力が今フィリピンへと
東南アジアの地政学的緊張
対外政策の原則を転換し戦略的非同盟へ
ラスティ・デリソ
以下で筆者は、ユーラシア―太平洋の広がりにおける米中対立、およびそこに向け米帝国主義がアジア―太平洋地域全体で構築しようとしている軍事協力体制を、その足場として巻き込まれているフィリピンの視点から分析し、戦略的非同盟を民衆の立場として主張している。そこで取り上げられている米帝国主義の軍事的連携戦略では日本への言及もあり、その点でも貴重な情報を提供している。われわれの戦略的観点を深める参照論考として紹介する。(「かけはし」編集部)
世界の力学がフィリピンの対外政策に今強力に影響を与え、この国を危険な方向に駆り立てている。フェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領は昨年7月24日の演説で、「われわれは国際コミュニティ内のわれわれの伝統的パートナーと新たに見出したパートナーとの戦略的な連携を作り上げた」と宣言した。フィリピン国家の外交言語の文脈では、「戦略的連携」はまず第1に、NATOに結びついたその主要「パートナー」――米国、日本、オーストラリア、さらに英国――を指している。事実マルコス・ジュニア政権は、広大なユーラシア―インド―太平洋圏を包み込み支配するための、しのびよるNATO構想への合流に向け今ギアをあげている。
したがって、フィリピン外交政策の最上層はこの国を軍国主義のコースに沿って進めている。この危険な政策は、東南アジアの全般的な安定を脅かしている重大な世界的移行へのマニラによる意識的な回答だ。そして、マニラがその利害を米国の中核的目的に合わせる中で、フィリピン政府は中国と対決する米国の好戦姿勢を露骨に支持している。
世界的力学の歴史的な新局面
冷戦終結以来30年以上、帝国主義の世界システムは今、歴史の新しい局面に入った。昨年だけでも、資本主義の世界秩序が内包する生来の諸矛盾は、体系的で複合された危機を生み出した。これらの苦境――経済的、社会的、環境的――のすべては深く結びついて、すでに変わりやすくなっていた世界の環境を悪化させた。したがって、この移り変わりつつある国際環境が、マニラの世界的見地を絶対的に形づくり、その対外政策の論理を枠付けている。
確かに、世界規模の危機という諸条件からなる一覧には次のようなものが含まれている。
(a)2024年まで3%以下の低調な世界成長率予想と一体的なしつこい世界的なインフレ圧力に起因する、世界経済の継続的沈滞。
(b)組になった過酷な経済諸政策と抑圧的な政府の諸方策の真ん中で鋭さを増す階級闘争。
(c)主要な国際諸フォーラム内部での、特に国連安全保障理事会における、帝国主義大国のライバルブロック間のあからさまな外交的衝突のエスカレーション。
(d)記録上最も暑い10月だった2023年10月を伴った気候変動悪化という非常事態。
(e)「SARS―CoV―2の潜在的変異が提起するまだ残る不確実性」に関するWHOによる自認。
(f)ウクライナ内の戦争(ロシアと米国主導のNATO間の)とシオニスト占領地パレスチナ内の戦争(イスラエルと抑圧されたパレスチナ民族間の)という現在の戦争からの長く続く余波。
この全体的な関連の中で、米国と中国は、米国がかなりの軍事的な優越性を備えたトップの超大国であるとはいえ、世界的なヘゲモニーを求める猛烈な対抗に依然として固定されたままにある。そして、ワシントンと北京は、海外でのそれらの国益を積極的に追い求める中で、それら各々の外交政策の枠組みによって導かれている。
アジアでも米国主導連合が拡大へ
米国は、中国の「包括的な国力」を効果的に引き下げることを追求している。そのようなものとして、ワシントンの統合外交政策/国家安全保障規定要素――2022年国家安全保障戦略(NSS)に表現された――は、「歩調の乱れない挑戦」、すなわち最高位の優先性として中国に対抗することを米国に課している。
米国の最新化された戦略指針ドクトリンとして、2022NSSは、いかに「われわれの地政学的競争相手の裏をかく」か、また「21世紀に向けた競争に勝つ」か、をあけすけに記述している。米国は、中国にその秀でた力を集中するために、その安全保障の連携を変わることなく強化する――西ヨーロッパから東アジアまで、また中央ユーラシア周辺で(ロシアを覆う形で)――。
この現代の大戦略のレンズを通して見て、米国は、ユーラシア―インド―太平洋地域を「NATOにとっても重要」と思っている。これこそが、オーストラリア、日本、ニュージーランド、韓国がすでにアジアを基盤としたNATOの「世界的パートナー」となっている理由だ。同様にワシントンは、クワッド安全保障相互対話(オーストラリア、インド、日本、米国から構成されたクワッド)に加わるよう――オーストラリア、英国、米国地域安全保障機構(AUKUS)と調和する形で――、東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国を今そそのかしている。
それと同時に米国とその同盟国は、アジア諸国内に、特に日本とヨルダン内にNATO連絡事務所設立を推し進めようとしている。これらの策動は疑いなく、NATOの政治・軍事的広がりの世界化、および東半球一体への影響力に向けられている。
NATOは最近そのような取り組みを強めてきた。これは、昨年7月の2023NATOヴィリニュス・サミット(ヴィリニュスはリトアニアの首都:訳者)ではっきり伝えられた。それは、主な戦略的前提として、サミット後のコミュニケで以下のように強調された。すなわち「その地域内の諸展開がユーロ・大西洋の安全保障に直接影響する可能性があることを前提とすれば、インド・太平洋はNATOにとって重要だ。われわれは、アジア・太平洋地域のわれわれのパートナー――オーストラリア、日本、ニュージーランド、および韓国――の、ユーロ・大西洋の安全保障に対する、それらのウクライナ支援確約を含んだ貢献を歓迎する」と。このように、アジア・太平洋地域への拡張は、NATOの主要な政策軌道のひとつだ。
2023年9月第1週、ASEANのジャカルタでの第43回サミット期間中、東南アジアの主たる地域ブロックは、米国の対外政策の再度の申し入れに対し不本意ながら同意した。実際米国は、アジア・太平洋地域を含んでその世界的優勢を確実化するための我を通すような国際的指導性と最高の諸資源という商標を、今後の時期にも力ずくで展開中なのだ。
この地域における中国の政策
反対に中国は、中国に対する米国の闘争的姿勢を打ち消そうと、昨年6月、その2023年対外関係法(FRL)を新たに採択したばかりだ。これは、主要にワシントンの反中国攻勢をくじくための北京の対外政策枠組みだ。
中国の2023FRLは、明白に3つの主要な外交的イニシアチブ、つまり世界的開発イニシアチブ、世界的安全保障イニシアチブ、そして世界的文明化イニシアチブを提案している。これは、「ルールに基づいた国際秩序」(また、「米国の世界的優勢のためにポスト1991年の帝国主義世界システムを防護する」としても知られた)を支えるという米国の傲慢な物語りへの対抗としての、強固な対外関係の課題設定を表している。先のやり方で北京の2023FRLは疑問の余地なく、主要な国際舞台と領域でワシントンの政策を妨げるために合わされた攻勢的な対外政策の道具だ。
実際、中国のこのところの対外政策進路に内包されたものは、すでにある種の中国帝国主義の新興形態――その潜在的な資本主義的発展の結果――を表している。そしてそれが、北京の長期的な戦略的利益を利するための世界秩序再形成を目的にした、世界の最強帝国主義大国としての米国と張り合うために準備されている。
中国が1978年以後驚くほどに着実な資本主義的な経済成長を果たしたことは、疑うまでもない。この変化は、毛沢東死後それほどかからずに始まった。1977年8月の中国共産党(CPC)第12回全国大会を受けて、資本主義の世界経済に再統合するために1980年に国際資本の2本柱の道具――IMF、および世界銀行――に加わることで、中国は確固として「資本主義の道」へと転回した。
その後すぐさまCPCは、終身の職保証という中国労働者階級に対する約束を捨てた。この開始局面を通じて中国社会は、経済成長に向けた利潤の動機付けを押し上げるために、価値法則の支配に向けあらためて手ほどきを受けた。中国は使用のための生産という経済路線を、交換のための生産のそれに置き換えた。
CPCは1992年に、より強力なブルジョア志向経済改革の第2局面に乗り出した。これは、「中国的特色のある社会主義建設」という旗印の下に中国の国家資本主義を固めるために議決された第14回党全国大会後にやってきた。これらの政策は、中国の組織されたプロレタリア基盤をさらに破壊した。中国はその上で、党―国家の連鎖に沿って固く防護された「新ブルジョアジー」の出現に起因する、もっと大きくすらある諸矛盾を解き放った。
1997年9月のCPC第15回全国大会の時期までに、党は国家所有の中国企業を利潤を駆動源とする企業に転換すると決定した。結果として、すべてに近い公的企業が、中国の世界的競争力への急行車線に合わせ資本主義路線に沿って再装備された。しかしながら、その荒廃的な結果は、労働者階級の多くの歴史的獲得成果がほぼ一夜にして一掃された、ということだった。事実、1998年から2002年で、2500万人の中国人労働者が中国の国家―資本家機構内部で職を失った、と見積もられた。付け加えれば、習近平指導部下の3回のCPC全国大会(2012年、2017年、そして2022年)が採択した継続的方向は、単に中国の帝国主義的軌道を打ち固めただけだった。
米中対立は帝国主義間対抗的に
これらの国内的諸条件を前提とした時、中国は現在までにより大きな経済的かつ物質的な利点を獲得するにいたったが、それは基本的に、以下のような帝国主義に関するレーニンの「5つの基本的特徴」を確証している。
(a)国家独占資本主義から私的独占への公的部門の転換。
(b)党―国家プロセス内部に支配的な地位を確保している新たな国家資本家ブルジョアジーが、産業資本と金融資本に対する統一された支配を確実にしている。
(c)中国は、その超国家的金融巨人である、アジアインフラ投資銀行(AIIB)、を通じて2014年に純資本輸出国になり、2016年に始まる大規模海外直接投資として12億ドルまで輸出できた。
(d)AIIB、「地域包括経済パートナーシップ」、また一帯一路イニシアチブのような、北京主導の地域的、また地域をこえた排他的構想はすべて、対外市場参入目標を高めることに狙いが定められている。
(e)中国は、欧州、南米、カリブ海、アフリカ、西アジア、中央アジア、またアジア―インド―太平洋地域を貫いて、新たな影響圏と優勢を積極的に作り上げ続けている。
その上中国の増強された軍事的優越性は、その国家的利益を防護するために中国の辺境圏を十分に超えて広大に力を放射する能力を北京に与えている。同時に中国の深められた戦略的深さは、米国との高まる戦略的闘争に釣り合うよう、巨大な経済的資源に基づき高度に強化され続けている。これはすでに、東南アジアの海域(南シナ海としても知られている)の中で発展中の情勢だ。
発展に向けた中国の資本主義の道は、疑問の余地なく中国を帝国主義の軌道に導いてきた。それは、アジア―太平洋のほとんどを貫く地域の支配的影響力を備えた急速に台頭中の帝国主義大国だ。そして北京はこの道を通じて、はっきりと世界市場における再分割を強要しつつある。
ユーラシアを貫く驚くべき一帯一路イニシアチブを介した資本輸出の中国の成長中の歩みは、経済的にその影響圏を完全に拡大中だ――現存する米国の影響圏との直接衝突の中で――。この有形の事業は、中国の辺境周辺で、またそれを超えて、北京の外交的かつ政治的影響力を拡大する助けになっている。中国のヘゲモニー的引力は、北京との対外関係を高めている外国政府の一層数を増す数によって、さらに大きくなってすらいる。
こうして北京は、国民的な諸価値、目標、目的の自身のひと組に基づく世界的力をもつ戦略的中心へと一層転換中だ。そして中国は、独特な形で発展途上の帝国主義の構想――中国が20世紀の歴史上の帝国主義大国と似たような基本的な特徴を共有しているとはいえ――を保証するために、その直接的な地域の安全保障環境内部で、そのそれぞれの軍事的能力を見せつけるよう強いられている。それゆえ、またこの点で、この地域内における米軍の直接のプレゼンスは、明確で現実にある危険としてだけではなく評価されている。しかしそれ以上にも、米国は中国の国家的な健全さにとっての、特に台湾との関係で存在に関わる脅威と見られている。その台湾は中国国家の不可欠な部分と理解されているのだ。
したがって、フィリピンの国土上にある米軍基地の存在は、その直接的な地域的安全保障環境における中国の国家安全保障姿勢強化に導いている――1962年10月のキューバに対する米国の対応、また2022年2月のウクライナに対するロシアの対応とまさに同じく――。これは主に、フィリピンが地政学的に台湾にもっとも近い米国が影響力をふるう国だからだ。実際、米軍が支配する基地は、もっとも北のカガヤン州(台湾からおよそ716㎞)にある。そしてそのため、これはかなりの程度、中国軍がこの10年にわたって東南アジアの海域でフィリピンの航空機や船舶に対する攻撃的姿勢のレベルを高めてきた理由を説明する。
地域安全保障環境悪化への加担
このように浮上している世界的な脈絡の中で、マルコス・ジュニア下のフィリピンは、自らを「世界化したNATO」に統合しようと決意しているのだ。したがって以下の要素は今、この向こう見ずで危険な対外政策の軌道に向けマニラに油を注いでる。マニラは、米国との一連の二国間軍事・安全保障協定を極めて神聖なものと見ている。
マニラは、基地設置のあり方を通して米国の軍事プレゼンスを連続的に拡大している。実際問題としてこれは、フィリピン国土上での米国が支配する基地の創出を直接伴っている。現在、フィリピン内にはすでに9ヵ所――将来に向けて考慮されているもっと多くと共に――の米軍基地がある。
フィリピンは今も「主要非NATO同盟国」(MNNA)だ。MNNAの地位は、ワシントンと緊密な安全保障関係を結んでいる非NATO国に対し米国が与えた名称だ。サンフランシスコ体制(アジア―太平洋における米国主導の「ハブ・アンド・スポークス」の地域的安全保障の弧)に入っている6ヵ国の米国のパートナー(フィリピンを含む)すべては、MNNAかNATOの世界的パートナーかのどちらかだ。
マニラは際限なく米比合同軍事演習を行っている。フィリピンは、英国との間で二国間防衛協定を維持している(後者は、東アジアでの「5ヵ国防衛協定/FPDA」の指導的大国だ)。FPDAは、さらにオーストラリア、マレーシア、ニュージーランド、シンガポールを含む軍事同盟だ。
フィリピンは先頃、米国の2022インドー太平洋戦略枠組みをさらに拡大するためのAUKUS―クワッド地域安全保障基盤の統合軍事支援構成要素として、オーストラリアとの「戦略的パートナーシップに関する共同声明」に署名した。さらにマニラは、上述の米帝国主義が駆動するイニシアチブをさらに押し上げるための、「2023米・日・比3ヵ国安全保障枠組み」にも加わった。
マニラは絶え間なく、米国の世界化した軍事的体系へのなだらかな吸収に向け、フィリピン軍の共同作戦能力の整備に注力している。フィリピンは、「インド―太平洋に関する2019ASEAN概況(AOIP)」枠組みを通して、米国の「2022インドー太平洋戦略(IPS)枠組み」文書の主たる側面を確認している。この2022IPSは、「インド―太平洋の安全保障を支える」ための地域安全保障の課題設定だ。一方2019AOIPは、米国主導のものを含んだ、現存の地域の仕組みを高めるイニシアチブだ。
フィリピンはその仲間であるASEANのメンバー国家と共に、つい先頃の昨年12月に「ASEAN・日本『共同ビジョン』協定」に署名した。この協定は、両者間のより強められた安全保障協力を強調している。
またフィリピンは、「2022ASEAN・米国包括戦略パートナーシップ」(CSP)を擁護している。このCSPは、東南アジアの頂点にある地域機関と米国間の、特に経済と安全保障の協力という分野で戦略的関係をさらに強化することに向けられている。そしてマニラは、「ルールに基づく国際秩序」というワシントンの対外政策の呪文を全面的に推し進め、米軍のために世界規模での「航行作戦の自由」を保証している。実際のところこれは本当に、世界のどこでも米帝国主義の戦略的な利益を永久に保ち守る目的で、地球のあらゆる海域と大洋に妨げられることなく進入する権利を与えられなければならない、ということを意味している。
これらの事実と条件は基本的に、ワシントンの好戦的な対外政策に対するマニラの「極度の忠誠」を露わにしている。それらは、フィリピンがその緊張した地域安全保障環境を、永久に――米国に特権を与えて――しかし東南アジアの隣国に害を与えて、いかにさらに悪化させているか、を明らかにしている。
地域的に連携した反米帝の攻勢を
世界の労働者階級にはふれないまでも、フィリピン人民の利益には、ワシントンにも北京にも連携しないことがもっとも良く役立つと思われる。フィリピン人はこの方向に向けて、対外政策の原則的オルタナティブとして、「戦略的非同盟」の選択肢を決定的な課題として深く考えなければならない。
次の諸要素が極めて重要だ。
(a)対外関係の分野では協力的親善友好を永久に支持すること。
(b)抑圧された民族と人民との国際主義的連帯を積極的に進めること。
(c)1955年のバンドン会議および1966年のハバナ三大陸会合両者の、核心をなす非同盟諸原則を確固として擁護すること。
(d)世界的事案における決定的な問題と懸念に関し、常に進歩的な姿勢を維持すること。
戦略的非同盟というこの全体的立場は、深い変化の途上にある世界で、国際的な親善友好、地域を貫く協力、そして世界的な連帯を豊かにするのを助けることができる点で、フィリピン人に役立つだろう。人間愛は真実にこの未来に――帝国主義の攻撃的戦争にではなく――値する。
そしてこの目標を――そしてその先までも―ー達成するのを助けるために、フィリピンの社会主義者は、社会主義者と労働者が主導する反帝国主義/反ファシストの統一戦線を再度固めるために、決然と闘わなければならない。そうした革命的社会主義者の構想は、フィリピン人労働者階級の大衆のもっとも幅広い層を――草の根から全国レベルへと積み上げて――包含しなければならない。その優先的な目標のひとつは、フィリピン・米国相互防衛条約――プラスその4本の付属二国間軍事協定――を即座に廃棄することでなければならないだろう。
この反帝国主義の闘いは、フィリピンの国土からきっぱりとあらゆる米帝国主義の部隊を排除する目的で取り組まれなければならない。それを成功裏に行うことによって、東アジアにおける米帝国主義を支えている鍵を握る連鎖は断ち切られ得る。そしてうまくいけば、これはさらにこの地域内で米国がもっている有害な力を消し去るだろう。
その上で、ユーラシア―インド―太平洋を代表する革命的な左翼勢力(また他の進歩的な諸組織)を積極的に巻き込むような、反帝国主義大衆キャンペーンネットワークの地域的に広がった運動が、効果的に組織されなければならない。米帝国主義に対決する地域的に協調された大衆に基礎を置いた攻勢は、地域を貫くワシントンの好戦的な猛襲を鈍らせ掘り崩すのを大きく助けることができる。まさに、あらゆる意味のある影響と反響を獲得しようとするこの共通の努力にむけて、キャンペーンの中心的なかけ声は基本的に、「『世界化されたNATO』ノー! 攻撃のAUKUS―クワッド枢軸打倒! 米帝国主義の部隊はアジアからいますぐ出て行け! ワシントンでも北京でもなく!」でなければならない。(2024年1月4日、テンペスト・マガジンより)
▼筆者は国際問題分析家、またフィリピンの長い経歴をもつ社会主義活動家。現在は、ブクルラン・ング・マンガガワング・フィリピーノ(BMP、フィリピン人労働者連帯)副代表。(「インターナショナルビューポイント」2024年1月14日)
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