東南アジア地域の市民団体・NGOの声明

ミャンマー軍は暴力の行使をやめ、民主主義を尊重せよ
2021年2月1日

 ここに署名した団体・個人は、本日ミャンマーで起こった明らかなクーデターとそれに伴う暴力を非難する。このクーデターは文民政府の機能を停止し、事実上全権を軍に返した。
 2月1日、軍は国家顧問のアウンサンスーチーと他の国民民主連盟(NLD)リーダーたちを恣意的に拘束した。1年間の非常事態宣言が布告され、副大統領の一人で元中尉のミンスエが暫定大統領に指名された。ミンスエは即座に権力を軍最高司令官のミン・アウン・フラインに引き渡した(2008年憲法の第418条は立法権、行政権、司法権を軍最高司令官に移管することを認めている)。現在、全国のインターネット接続と電話回線が遮断されており、民主化運動の活動家が恣意的に逮捕されており、逮捕者が増えているという報告が集まってきている。首都ネピドーやヤンゴンでは兵士を載せた装甲車が巡回しており、流血の事態への恐れが高まっている。
 軍は直ちにすべての被拘留者を無条件で釈放し、議会に戻り、すべての関係者の間での平和的解決に委ねるべきである。
 軍および軍と連携するUSDP(連邦団結発展党)は、11月の選挙の結果(NLDが過半数の議席を獲得)に異議を唱えてきた。NLDのリーダーたちの逮捕は、新しい議会の最初の会期(大統領と副大統領を選出する)が始まる直前に起こった。アウンサンスーチーのほか、ウイン・ミン(大統領)、ピョー・ミン・テイン(ヤンゴン地域首相)、ザウ・ミン・マウン(マンダレー地域首相)、アウン・モー・ニョ(マグウェー地域首相)、ダウ・ナン・キン・フトウェ・ミント(カレン州首相)、ウー・ニ・プ(ラカイン州第3首相)などが逮捕されている。
 現在、クーデター後に設置された「連邦行政評議会」の議長となったミン・アウン・フライン最高司令官は、ジェノサイドの犯罪、人道に対する罪、および戦争犯罪で告発を受けていることから、特に少数民族およびロヒンギャのコミュニティーの人権状況が危ぶまれる。軍事政権はまた、近年進んできた新たな開放的な政治への流れを逆転させる。
 この10年間の政治的変化にも関わらず、軍は政府の中で大きな影響力を保持してきた。この間に軍がどのように行動してきたかを見れば、軍がいかなる民主的改革にも関心を示していないことは明白である。軍は常に自分たちの権力の維持を追求してきた。


 私たちはさまざまな市民団体やNGOを代表して、ミャンマー軍に次のことを要求する。


?現在不当に拘留されているすべての人たちを即時・無条件に釈放すること。
?ただちにインターネットとあらゆる形での通信を復旧させること。
?議会が再開し、選出された議員が妨害なくその任務を遂行できるようにすること。


 私たちはまた、国際機関や国際社会に次のことを要請する。


?国連安全保障理事会は、現在の状況に対応するために緊急会議を開催して、ミャンマーへの代表団の派遣、国際的な武器禁輸、ミャンマーの状況に関する国際刑事裁判所(ICC)への提訴などの措置を検討すること。
?国際社会は緊急に総合的な対応を決定すること。これには拘束された人々の即時釈放、紛争地域を含む全地域での民間人の保護、文民によって支配される議会への権力の移譲、および人権と民主主義を統治の中心に据えて今回のような権力簒奪の再発を防ぐための不可逆的な改革を確実にするために、軍および軍と提携する企業に対する集中的な制裁や、外交、経済および安全保障上の条件付けが含まれる。
?ソーシャルメディア企業、特にフェースブックは、虚偽の情報や恐怖、心理的暴力を拡散するためにそのプラットフォームを利用してきたUSDPと軍指導者のアカウントを停止すること。
?ASEANのリーダーたちは、法による統治が守られ、人々の意思が尊重されることを保障するためにすべての外交的手段を活用すること。

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